昭和56年6月13日(土) 天気=曇り時々晴れ
12日夜、上野駅発(夜行列車) → 13日朝、花巻駅 → (バス) 河原坊バス停 → 早池峰山 → 鶏頭山 → 岳集落
北上山地の最高峰、早池峰山を登ったのは、彼此40年近くも昔の話しだ。だから正直に言うとその時の記憶が殆ど残っていない。薄い記憶を蘇えらせてみると、あの頃は東北新幹線が無かったので東北本線の夜行列車で金曜日の夜、一人寂しく上野駅を出発したのだった。
朝方花巻駅に着いて、朝一番のバスで河原坊のバス停へ向かった。バス停からコメガモリ沢に登る河原坊コースを登ったが、あの頃は日本百名山ブームの前で土曜日だと言うのに殆ど誰とも遭わなかった。ちなみに現在河原坊コースは道路崩壊の為通行禁止となっており、復旧の目途は立っていないらしい。
河原坊コース登山道から山頂部方面
早池峰山山頂
早池峰山頂(1917m)には早池峰山神社の社が建っており、岳川を挟んだ南には緩やかな三角形の薬師岳が雲の上に望めた。山頂からは中岳を経由して西へ延びる尾根を伝って、鶏頭山(1455m)のピークに立つ。こちらは山頂標識と測量ヤグラが在るだけの簡素な山頂だった。
山頂から南に薬師岳方面
山頂から北の眺め
山頂から鶏頭山方面
早池峰山、中岳鞍部から早池峰山頂部
鶏頭山への登り
鶏頭山山頂
そそくさと山頂を後にすると岳集落へと下山し、そこから再びバスに乗り花巻駅へ向かった。花巻駅から東北本線上り列車に乗ると、宮城県白石駅で下車し翌日は刈田峠から蔵王山の最高峰、熊野岳を登って帰宅したのだった。
二日間の山歩きは旅情を彩る楽しい思い出など何一つ無く、慌ただしいばかりであった。でも百名山の山を狙い定めて行ったところをみると、この頃から日本百名山を意識していたのだと思う。