9月18日(火) 天気=晴れ時々曇り
07:54観音平駐車場→ 08:40雲海分岐→ 08:57~09:15ベンチ(標高2040m)→ 09:29~32押手川分岐→ 10:43~11:16編笠山→ 11:39青年小屋(テント泊)
寒くならないうちにテント山行をやりたいと思っていたが、このところ天気が不順で決心がつかなかった。連休明けの予報がマアマアだったので、今朝方八ヶ岳へ向けて出発した。
連休明けの高速道路は空いており、圏央道を経由して小淵沢インターで中央道を降り、八ヶ岳南端に聳える編笠山の中腹にある標高1580mの観音平登山口へ7時半過ぎに着いた。平日なのに広い駐車場は満車に近い状態で、一隅に何とか車を停める事ができた。
観音平登山口の駐車場
8時前、久々に重い幕営装備を背に一人出発する。登山口からしばらくは笹原の緩やかな樹林帯に道が続き、吹く風が秋の爽やかさだ。山頂へ直登する登山道は、標高が上がるにつれ少しづつ傾斜を増してくる。
笹原の緩やかな樹林帯の道
登山口から45分程で雲海展望台に着いた。富士見平からの道が此処で合流する。地図上では展望台と記されているが、樹木が育ち過ぎたせいかそれ程展望は無い。雲海展望台から先も緩やかな樹林帯の道が続き、標高2000mを越えた辺りに木製のベンチがあったので最初の休憩をとる。この辺りは原生林の佇まいが心地よい場所だ。
雲海展望台の分岐
標高2040m地点のベンチ
ベンチの所から約15分程で、登山道が分岐する押手川に着く。右手は編笠山を迂回して青年小屋へ向かう道で、私は山頂へ向かう左の道を進む。押手川から一気に傾斜が増し、ゴロゴロと岩の重なった歩き難い道だ。降りの方が大変かも知れぬ。
押手川の分岐
岩の積み重なった急坂
傾斜のキツイ分、標高はグングンと高まり、後ろを振り返ると木々の合間から雲が広がる山麓が望めた。急登の道はやがてハイ松帯へと変り、更に登ると森林限界を脱し、暑い陽射しを受けて登って行くと意外に速く編笠山(2524m)へ到着した。登山口から山頂までは、約2時間45分の道程だった。
登山道から見下ろす山麓
山頂は岩コロが積み重なった広い台地で360度の展望がある。北側は八ヶ岳の主要ピークである赤岳や阿弥陀岳、権現岳などの山容が鋭い。南側は雲海の海で望めるはずの富士山や南・北アルプスの山並みは見えなかった。
編笠山山頂
山頂から阿弥陀岳(左)、赤岳(中央)、権現岳(右)
山頂でランチタイム中だった6名程のオバサングループに写真を頼んだら、シャッターを押してくれたオバサンが「アラッ、真っ黒に写ってるわよ。」と言った。「イイエ、どうせ色黒なので」と応えたけれど、撮れた写真は本当に真っ黒だった。
休憩を終え、山頂を後に青年小屋へ向け降り始めると、下から長靴を履いた若い娘さんが登って来た。聞けば青年小屋の人で、小屋の状況を訊ねると「今日の小屋はお客さんで混んでますけど、テント場は空いてるからぜひ泊ってください。」と言われた。時間が早いので青年小屋をパスしてキレット小屋まで行こうかと迷っていたのだが、彼女の明るい声に押されて今日は青年小屋でテントを張る事にした。
登山道から見下ろす青年小屋(奥の山は権現岳)
11時30分、編笠山と権現岳の鞍部に建つ青年小屋へ着いた。玄関先には「遠い飲み屋」と書かれた赤ちょうちんがぶら下がるユニークな山小屋だが、サービスと食事の良さが評判で登山者には人気の山小屋だ。
青年小屋
隣り合わせたテント場も、広々とした平坦な場所でとても快適だ。テント場から歩いて4~5分の所に「乙女の水」と呼ばれる水場があり、名高い名水として知られている。
乙女の水
テントを張り終えると午後はする事が何も無い。ビールを飲みつつガラ携でブログのメールを作成したり、ウロウロその辺を散策したりして過ごす。小屋周辺は電波事情が悪くメール発信できなかったが、ウロウロ散策していたら運よくメールを送信する事ができた。
テント場から見上げる権現岳
午後4時過ぎから夕食の準備に取り掛かる。今宵のメニューはオデンにツナ缶、青菜漬、燻製肉、ドライカレー、卵スープと盛りだくさんだ。ビールを飲みつつだから全部喰えるかなと心配したが、程良く歩いたせいか、美味しく平らげる事ができた。
夕食を終えるとする事は無く、午後6時過ぎには就寝した。早い時間に寝たせいか中々睡魔が訪れず眠った気がしない夜だったが、時々夢みたいなものを見た気がするので少しは眠れたのだろう。夜中にトイレで起きて夜空を見仰ぐと、雲が多くて鮮やかな天の川を見る事は叶わなかった。