Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

「山小屋ガールの癒されない日々」は、山好きには興味深いエッセイ本です。

2020年07月13日 | 読書

 7月13日(月)

 このところ鬱陶しい雨模様の天気が続きます。アウトドア派を自称する私も外出の機会が無く、インドア派に様変わりして図書館から借りた本で読書三昧の日々を過ごしています。

 最近読んだ中で「山小屋ガールの癒されない日々」という本が、中々面白かったのでご紹介してみます。作者の吉玉サキさんは実際に北アルプスのとある山小屋で10年間働いて、その山小屋生活をドキュメンタリー風に綴ったのがこの本です。

 登山愛好者にとって山小屋は無くてはならぬ存在ですが、私の若い頃の40年ぐらい前の山小屋というのはそりゃ酷い状態でした。「従業員は横柄」「寝床は狭くて汚くて薄っぺらな煎餅布団」「食事は不味くて食堂は混雑する」と、今だったら口コミ評価マイナス100ぐらいになりそうな小屋ばかりでした。

 全部が全部そうだったとは言いませんがそんな状態に嫌気がさして、その頃の私はよほどの事が無い限り山中で一夜を過ごす時は、テント泊か精々避難小屋泊りでした。

 その後、登山界の主流が若者から中高年に移り変わった事が影響したのでしょうか、山小屋もそれに対応すべく近年は驚くほどサービス環境が向上しました。(宿泊費も高騰したが)今じゃヘタな人里の旅館やホテルより、山小屋の方がよほど快適だと言う人が増えました。(室内は綺麗になり食事は美味で布団も軽くて暖かい)

 厳しい自然と不便な環境の中、お客をもてなそうと一生懸命頑張っている山小屋従業員の大変さは傍から見てても分かります。そんな従業員の喜びや悲しみなどが本音の言葉で書かれたこの本は、一人の山好きとしてとても興味深く読めました。今後の登山や山小屋泊りの楽しみが少し増したような気がします。

 

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