透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

トシさんの命日と「永訣の朝」

2022-11-27 18:28:42 | 日記

晴れ時々雪時々曇り。最低気温0.1℃、最高気温3.1℃。

今日は宮沢賢治の最愛の妹、トシさんの命日。

大正11(1922年)1127日。賢治はこの日の日付を持つ「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」の3編の作品を書き残しています。

「永訣の朝」の冒頭では「けふのうちに/とほくへいつてしまふわたくしのいもうとよ」に続けて「みぞれがふつておもてはへんにあかるいのだ」とあり、霙が降るほどに低い気温であり、光線の加減で暗いというよりは「へんにあかるい」という不安定な外の様子が描かれています。

この日の午後830分、「永訣の朝」の冒頭に綴られた、「けふのうちに/とほくへいつてしまふわたくしのいもうとよ」の言葉通り、トシさんは遠くへ旅立っていきました。享年24歳という若さでの逝去です。

こういう哀しい結末を予め知っているから言えることかもしれませんが、不安定な天候の描写はそのまま賢治の心情と重なるような気がしてなりません。

トシさんのご冥福を祈り、合掌。

 

それでは今日はこの辺で。

明日が皆様にとって良い一日となりますように・・・・。

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