山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

常念岳☆常念乗越~山頂@日本百名山№50

2020-10-20 | 50常念岳(秋)
深田久弥さんの日本百名山より
烏水は大天井岳の方から縦走してきて、この頂上に立った。
頂にかかる下に匐松で編んだ毀れた小屋が傾いていた。
この破れ小屋が後の常念小屋のもとになったのだろう。
常念小屋の建ったのは大正八年(1919年)で、
それから三年おくれて私はその小屋に泊まった。
そこから大きな石がゴロゴロ乱雑に堆積しているのを踏んで頂上に達した。
常念岳の東側に日光が当たり

黄色が多めの紅葉が
きれいに輝いていました。

常念乗越でひととおりの写真を撮った後
予定していた通りに
サブバックにカメラと水と貴重品を入れて
山頂に向かうことにしました。

大きな石がゴロゴロした九十九折の道を
登るのですが

標高2500mを超え、空気が薄いためか?
すぐに疲れて
腰を下ろして、どれだけ高度が増したのか
常念小屋の位置を確認しながら
何回も休みます。

何回か抜いたり抜かれたりの単独登山者と
声を掛け、励まし合って
50分ほど登ると
山頂らしき岩のかたまりが
見えてきました。


60分で急登が終わり
なだらかな道になりましたが
ペースが上がりません。


常念乗越から1時間20分で
常念岳山頂に到着しました。

山頂には展望盤と小さな木の祠があります。
朝一番で一ノ沢登山口を出発した人たちで
混雑し、人が立てる場所が狭いので
皆さん、写真を撮ったら、その先の
南西の展望が開けた場所で
思い思いに休んでいます。
上高地から梓川に沿って回り込んだ
涸沢カールが正面に見えます。

去年の焼岳から見た穂高岳を
反対から見ていることになります。
最後の上りで励まし合った人は
新潟の燕市の方でした。
近くの方だったので
今まで登った山の話を
つい話し込んでしまいました。
燕岳から大天井岳を経て

常念岳・蝶ヶ岳に向かう

ゴールデンルートがすべて
見渡せました。
蝶ヶ岳ヒュッテの方が混雑しているようです。

こんなにはっきり見えるのも
新しいカメラα6400のおかげです。
1時間ほどのんびりとし
思いついたように写真を撮っていたら
ほとんどの人が下りてしまっていました。
名残惜しいのですが
私も夜行・日帰りのため
下りることにしました。
常念乗越までの下りは50分。
そこからの下りは
登ってくる人とのすれ違いが多くなり
やはり人気の山であることが
わかりました。
この日一番のー赤の紅葉ー
ナナカマド

登山口⇒常念乗越:3時間10分
常念乗越⇒常念岳山頂:1時間20分
常念岳山頂⇒常念乗越:50分
常念乗越⇒登山口:2時間10分
この日の歩数:36,251歩
縦走してみたいと思わせる
素敵な稜線上に
石を積み上げたピラミッドのような
美しい山でした。
最後の最後に
帰りの安曇野のベイシアより

シルエットの中央が常念岳です。
end

常念乗越☆今昔~50年@日本百名山№50

2020-10-14 | 50常念岳(秋)
昭和36年の写真があったので
できるだけ近い視点の写真を撮って
比較してみました。
一ノ沢から登って来て
最初に眼に入る大キレット


山は何も変わらないけれど
常念小屋はだいぶ大きくなりました。
ほぼ同じ視点から
登山者の様子


白黒なので色まではわかりませんが
きっと今の方がカラフルだと思います。
ザックも重そうです。
横通岳方向から常念小屋を見下ろした写真

たった30分ほどの上りだと思いますが
疲労のため、登るのを断念しました。
その代わりに、常念乗越から
パノラマで撮影した写真

以前の記事で常念乗越の写真かと
想像したものは

写真奥の山が常念岳で、
左に横通岳らしきピークが見えるので
東天井岳の山頂であろうと思います。
東天井岳は
常念乗越から2時間はかかるので
日帰りでの登頂はむずかしいかも。
槍穂高のパノラマ


ほとんど変わりありませんが
常念岳からの写真は
屏風の頭や耳が少しだけ
涸沢カールを隠しています。


槍ヶ岳に変わりはありません。


今回からのカメラα6400は
三つの山小屋がはっきり写っています。
その上に
山頂の人影まで見えました。

機械の眼は確実に進化しました。
まだ使いこなせていませんが
カメラを買い替えてよかったと
思ったものです。
つづく

常念岳☆王滝ベンチ~常念乗越@日本百名山№50

2020-10-11 | 50常念岳(秋)
王滝ベンチを過ぎても
一ノ沢に沿って進むため
傾斜はなお緩やかです。

王滝ベンチで先を越された人たちに
ついて行きます。
前を行く人たちは、
気ままに水を補給する休みを取って
順番が入れ替わりますが
全体のペースは変わらず
助かります。

紅葉した山肌と
山頂らしきピークが見えました。

時々、沢から離れたり
登山道の石が大きくなったり
少しずつ傾斜が強まります。
王滝ベンチから40分で
笠原沢に到着しました。

前を行く人は皆さん休憩をとるようなので
王滝ベンチでくつろいだ私は
休まずに先を行くことにしました。
登山道に水が流れていて

沢と間違えそうでしたが
前方の人影を見て先に進みます。

沢の水が少なくなり
更に傾斜が強くなると
胸突き八丁と呼ばれる急坂になります。

王滝ベンチから70分です。

階段を登りきると
山腹をトラバースする狭い道となり


谷の向こうの紅葉・黄葉を楽しみます。

最後の沢を渡ったところに
最後の水場があります。

王滝ベンチから90分です。
水を補給し、小休止。

ここから先は急坂です。
その証拠に
第1ベンチ

第2ベンチ


第3ベンチ

第2ベンチと第3ベンチの間で
第2ベンチで忘れ物をしたと
下りてきた人がいましたが
大勢の人が休んでいたので
わかりませんと
申し訳ない返事をすると
そうですかと
元気よく下りて行きました。
疲れて
カメラの水平を保てていませんが

何とか
常念乗越に到着しました。
王滝ベンチから2時間10分。
登山口から3時間10分。
事前の調べでは4時間はかかると
思っていたので、順調なペースです。
朝早く出発したので、ここまでは
北アルプスの表銀座とは思えない
とても静かな山旅となりました。
つづく

常念岳☆安曇野市~王滝ベンチ@日本百名山№50

2020-10-07 | 50常念岳(秋)
何となく区切りのよい50座目の
日本百名山はどこにしようかと考え
新型コロナのせいで、
山はもう秋なのに、今年はまだ
北アルプスに出かけていないことが心に残り
思い切って、出かけることにしました。
それは9月下旬のことです。
深田久弥さんの
日本百名山より
松本から大町へ向って安曇野を走る電車の窓から、もしそれが冬であれば、
前山を超えてピカリと光る真白いピラミッドが見える。
私はそこを通るごとに、いつもその美しい峰から眼を放さない。
そして今年こそ登ろうと決心を新たにするのが常である。
安曇野のベイシアから
ピラミッドが見えないかと西を見れば
思いっきり雲で阻まれてしまいました。

今回からカメラがα6400に。
レンズもセットのものを買いました。
フォーカスは進化していて満足です。
ただ
α6000と同じ設定では
明るさや色彩が思うようにならないので
いろんな所に連れて行って
納得できるまで調整中です。
まだ暗い5:20に駐車場を出て
緩やかな上りの舗装道路で
丁度よいウォーミングアップ。

写真は、暗くてブレたので
帰りのときのものです。

一ノ沢登山口を5:40に出発します。

15分で鳥居がある山の神へ。

老木のトチノキが出迎えてくれる。
この写真も帰りのものです。
25分で古池。

3人連れの親子を追い越しました。



一ノ沢に沿った登山道は
土の道・石の道が不規則につながり
傾斜はきつくはありません。

この辺りはまだ紅葉には早く
緑の遊歩道を歩くように
1時間で王滝ベンチに到着です。

案内板は標高と距離が表示され
とても親切です。
(車)は駐車場・(家)は常念乗越の山小屋のことです。

水量が多く、
大きな音をたてて流れていますが
どれが王滝なのか、よくわかりません。

川で写真を撮っていると
単独と思われる登山者が
5~6人続けて通り過ぎました。
上りは写真を撮りながらなので
ペースの速い人に先に行ってもらい
丁度よかったです。

つづく