深田久弥さんの
日本百名山より
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立ち連なった戸隠表山の端に、一きわ高く峰頭をもたげている高妻山、
その脇にかしずくようにつつましく控えている乙妻山。
あまりその名が知られていないのは、平野からすぐ眼につく山ではなく
ごくそばに近づくか、遠く離れなければ容易にその姿を見せないからである。
古くから私の好きな山であった。
(中略)
五地蔵からの二つのコブを超えて、高妻山への長い登りは急峻で、
実に辛かった。ようやく頂上に達して私の喜びは無上であったが、
もう乙妻山まで足を伸ばす元気がなかった。
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高妻山のクライマックスは
九勢至から丸見えの
八丁だるみからの300mの急坂です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/62/8203870b21c3da868de911c323b7c7ce.jpg)
写真の中央を > の形に登って行きます。
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写真を上下の2つに分けて
登山道を拡大します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/34/a254c8be870eeeb8e13c6df3a865216b.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/23/5250a02470134c963a5c4146bb01a5a3.jpg)
登山者が大勢確認できます。
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急坂の道中は所々で渋滞します。
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どこか他の山で見たような
メガネの山女子を追い越しましたが
次の急坂の後に少し休んでいると
何度も追いつかれました。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/7d/77d3c5b34260c01d1bb271c6ab322d20.jpg)
私がよほど疲れた様子に見えたらしく
下りる人が親切にも
この後の最後の登りはもっと大変ですよと
満面の笑みで通り過ぎて行きました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/5e/7b8eab379e3a24977f20317a129bc4d9.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/5a/78aa753d2a7c1e82d4fba97d628ef6e2.jpg)
そんな些細なことを楽しんでいる内に
傾斜が急に緩やかになると
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/e1/0c69bc77583641017e70536ff9a8f153.jpg)
十阿弥陀と山頂が現れます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/d1/888f787d4a4ea8a1894c7757ea9cc9bd.jpg)
山頂到着は11:30
戸隠牧場から4時間かかりました。
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巨石が積み重なる山頂はいかめしく
単独峰らしい
さえぎるもののないすばらしい展望も
疲労感を満足感に変える薬になりました。
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眼下の戸隠連山
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/8d/588b7ace2b9a6a044ec2cb18b1cbdb7a.jpg)
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山頂は大賑わいでした。
山頂のすぐ手前に
少し斜めになった
直径3mくらいの平らな岩があったので
昼食をとり、少し横になりました。
後立山連峰がうっすらと見えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/99/20d1a55c51a9283fd85c002423ab7fbb.jpg)
すぐ隣に、高崎からの男性が休まれて
ゆっくり登ったので6時間かかったとのこと。
今までに登った百名山の話にも花が咲きました。
この山はとてもしんどいので
日本百名山でなければ
ほとんどの人は登らないだろうと話すと
横を通り過ぎる人もにっこり。
遠くでは女性の声で、
いままで登った山で一番大変だったと。
隣の方は、この山は大変だと聞いて
初めて筋肉痛に効くスプレーを持ってきたと
勧められて、使わせてもらいました。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/b2/cb6c1c695c55400a48813eeada844091.jpg)
下山はスプレーが効いたのか
六弥勒までのアップダウンに耐え1:30
短縮道で急坂の弥勒新道を1:30
合計3時間で下りました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/d4/2c1d340fe096c9ea5ca242b463ce7b36.jpg)
紅葉もあり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/43/abd4c0f152bcba47ad6fcda2a7c2d647.jpg)
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下山後の戸隠牧場の様子
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/26/5e075f69ce973abdb92705df387f84dc.jpg)
弥勒新道は
木の根で滑るとの情報どおりでしたが
下る一方なので
転倒しないよう慎重に歩いても
時間短縮になりました。
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単純な高低差は1160mですが
累積高低差は1500mはあります。
その数字以上に
疲れる仕掛けがたくさんある山です。
この日の歩数
29,125歩
小蓮華山に次ぐしんどい日帰り登山で
強い印象が残りました。
この山を選んだ深田久弥さんは
随分うらまれているかもしれません。
日帰りできるご近所の山で残るのは
もっとしんどい平ヶ岳のみとなりました。
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最後は恒例のソフトクリームで締めます。
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濃厚なミルク味でおいしかったのに
真っ白なはずが、
照明の加減で
緑色になってしまいました。
end