山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

五竜岳山頂→五竜山荘→アルプス平駅☆五竜岳@日本百名山№64

2023-10-24 | 64五竜岳(秋)
五竜岳の2日目は
だんだんと曇りになる予報で
東の白馬村方面はすでに
雲がかかり始めています。

五竜岳山頂で20分
風景を堪能し、下山します。
核心部の岩場を見下ろして

岩の間をゆっくりと
着実に下りれば
怖いと思う間もなく
通過できます。
鎖のついたところもある
細い道が続きます。

こちらも
人が通る幅は確保されているので
問題はありません。
ただ、下の方はザレ場のため
足の置き場は慎重に選びます。

下りも50分弱で
五竜山荘に到着です。
山荘に預けていたザックに
荷物を入れ替えてトイレを借りた後
テーブル付きのベンチで
山頂を見上げて休んでいると
前に座って弁当を食べている
ご夫婦が話しかけてきました。
山頂を往復に3時間かかり
やっと山小屋に戻って
(山小屋の)弁当を食べているとのこと
年配のご夫婦が並んで
仲良くお弁当を食べているのは
とても微笑ましい光景でした。
雲の影を映す五竜岳山頂を
何度も写真で撮り
日の当たる帰り道も
記録に撮りました。

写真の左端から西遠見山、
小遠見山を経由し
地蔵の頭、アルプス平駅と
ルートが丸見えです。

五竜山荘で30分ほど
五竜岳の余韻を楽しみ
下山します。

一旦、白岳に登り
五竜岳を振り返りました。

西遠見山までの急斜面を
慎重に下りていく間に
山頂に雲がかかりはじめ

西遠見山に着く頃には
山頂は雲でほとんど
覆われてしまいました。

西遠見山からは
なだらかな歩きやすい道が続き
ペースが速まります。
天気予報が良くなかったせいか
すれ違う人が少なく感じます。
山小屋の予約は満席だったのですが?
縦走の人が多いのか?
中遠見山と小遠見山の2か所で
帰り道としてはつらい
上り坂が待っています。


上りでは分かりづらかったけど
下りではどちらも、ちゃんと
山の形をしていました。
隣の八方尾根も雲に隠れて
稜線は全く見えません。

人気のある八方尾根は
きっと大賑わいでしょう。
見返り坂から白馬村が見えて
アルプス平駅まであと少しです。

地蔵の頭のケルンは
展望のいい場所に立っています。

五竜岳が見えるなら
寄ってみるところですが
雲の様子からみて無理と判断し
帰り道も巻き道を選択しました。
五竜山荘から3:15で
アルプス平駅に到着です。

下山はいつものようにハイペースで
西遠見山までの急な下りを除くと
とても歩きやすい道でした。
YAMAPのデータは
1日目:アルプス平→五竜山荘は
合計時間5:30、休憩時間0:45
正味行動時間4:15
移動距離6.8㎞(時速1.6㎞)
累積上り標高差:1172m
累積下り標高差:212m
2日目:五竜山荘→五竜岳→五竜山荘→アルプス平
合計時間5:50、休憩時間45分
正味行動時間5:05
移動距離8.7㎞(時速1.71㎞)
累積上り標高差:525m
累積下り標高差:1475m
1日目の歩数:16887歩
2日目の歩数:22381歩
今年の夏があまりにも暑くて
トレーニング不足のせいで
1日目の上りは疲れて
ペースが落ちてしまいました。
日帰りでは厳しい山ですが
見る角度によって変わる山容や
山頂の解放感は百名山に
ふさわしいものでした。
帰りのアルプス平駅のレストランで
ソフトクリーム
シャインマスカット味を
堪能しました。

値段は高めでしたが
ソフトクリームの量が多くて満足です。
おまけ
昭和41年の五竜岳

end

五竜山荘→五竜岳山頂☆五竜岳@日本百名山№64

2023-10-22 | 64五竜岳(秋)
深田久弥さんの日本百名山に
立派な五竜岳を見たい人は
唐松岳の上から眺めることだ
とあり、以前に
唐松岳頂上山荘の少し下から
撮影した写真がこちらです。

手前の後立山の縦走路が
襟巻をまいたように裾野を隠しています。
左奥の山は鹿島槍ヶ岳です。
五竜岳の2日目は
上空に雲はあるけれども
所々に空が見えて
遠くまで見渡せる
登山日和になりました。
ガイドブックやYAMAPによれば
2日目の行動時間は5時間半とあり
朝の5時から山小屋の朝食を食べて
行動開始です。
朝食後の5:20頃
まだ日の出前ですが、
明るくなってきました。

山小屋の前はテントを片付ける人や
ヘッドランプを点けて
山頂に向かう人で
あわただしい様子です。
行動の速い人が出発して
遅い人がまだ準備をしている隙間の
5:40に山頂アタック開始です。
荷物は山小屋にデポして
カメラと水と貴重品のみの軽装です。
風があって、寒そうなので
レインウウェアを着込みました。
気温を測れるカメラはザックの中で
山小屋に戻ったときの気温は
10℃でした。
歩き始めるとすぐに五竜岳の山頂が
バラ色に染まりました。

朝の太陽が雲の上に昇ったようです。
残念ながら、東側は
山が壁になって見えません。
振り返ると
五竜山荘や唐松岳の牛首も
オレンジ色のスポットライトで
照らされていました。

しばらくは斜面の細いザレ場を
ゆっくりと高度を上げます。

五竜岳の4つのひし形の内
一つのトンガリの向こうに
太陽から天使の階段
が下りていました。

五竜岳の頂に近づくと
人の流れが登山ルートを
教えてくれます。

左の岩場を上り
右端が山頂のようです。
左側の核心部は
かなり急斜面のところもあり
気を引き締めて慎重に上ります。

岩場の途中で止まって
カメラを構えることができる場所は
限定されていて
あまり迫力のある構図を
とらえることができませんでした。

上り始めて50分で
山頂の左側に到達しました。

山頂はもう直ぐそこです。

先客は5名ほどでしたが
すぐに下りていかれたので
貸し切りになりました。

北側は後立山の縦走路の
五竜山荘から唐松岳

唐松岳をよく見ると
右に唐松頂上山荘があります。

さらに遠くに目をやると
白馬三山にちょうど朝日が当たり
白馬鑓ヶ岳が白い山に。

南側の縦走路には
八峰キレットと鹿島槍ヶ岳

南西には、黒部渓谷を挟んで
立山と剣岳

少し離れて、その南に
薬師岳
薬師岳の南には、写真の右奥から

水晶岳、鷲羽岳、野口五郎岳
一番左は、槍ヶ岳。
北アルプスがほぼ見渡せました。
20分ほど風景を堪能して
五竜山荘に戻ります。
この日の天気予報はあまり良くなくて
早めに下りたほうがいいと
思っていましたので、尚更、
この景色が見られたことに
感謝しました。
つづく

大遠見山→西遠見山→五竜山荘☆五竜岳@日本百名山№64

2023-10-16 | 64五竜岳(秋)
アルプス平駅から大遠見山まで
小休止1回で2:40歩きましたので
だいぶ疲れています。
大遠見山の標高は2106mで
登り始めよりも少し
ナナカマドが色づいています。

五竜岳はまた雲の中に入り
イライラさせてくれます。

登山道の傾斜が緩むと
西遠見という標柱があり
休むのに丁度いい広場になっていました。

誰も休んでいませんが
大遠見山から30分で
時刻もお昼に近いので
荷物を下ろし大休止にします。
雪解け水が溜まったような
西遠見ノ池があります。

時折、下りや上りの人たちが
挨拶をして通り過ぎます。
食事を終えて
広場を歩き回ると
五竜岳の絶景ポイントがありました。

ゴツゴツした岩が盛り上がって
竜のウロコのようです。
西遠見ノ池を出て少し上ると
ますます紅葉が色濃くなり
雲もまたよし。

ガスが引けば
やせ尾根の本格的な上り坂が見え
疲れを倍増させました。

右のピークから左の白岳まで
2段階の急登です。

まずはザレ場のやせ尾根を
慎重に上り
3連の木製階段を
ゆっくり歩きります。

息が上がって立ち止まり
呼吸を整えてからまた進みます。
階段の上はすぐに
岩場になっていて鎖もついています。

その岩場を上ると、さらに
白岳への急坂が続いています。

登山道の石は大きくなって
ガレ場になりました。

登山道の真ん中に
紫の花が1輪咲いていて

ミヤマウツボグサに似ていますが
ウツボグサは花をたくさん付けるので
違うかもしれません。
まだ調査中です。

傾斜が緩むと
白岳の山頂です。
標高2541m。
山頂を示すものは何もありません。
五竜山荘が下に見えます。


大遠見山から2:20で
五龍山荘に到着です。

五竜岳の山頂は雲の中で
この日の山旅はここまでにします。

宿泊の手続きをして
缶ビールで疲れを癒すことにしました。
五竜山荘到着時点の気温は17℃。
外は風が吹いて寒かったので
山頂が見える自炊部屋で
缶ビールを飲みながら
リラックスしていると
山頂の雲が次第に消えてきました。

明日の朝は晴れが期待できそうです。

この日の五竜山荘は満員ではなくて
寝るのは2段のカイコ部屋です。
寝る場所は先着順で決めていいそうで
その部屋の1番だったので
壁際の布団を選びました。
6人分の布団のところに
最終的に4人で寝ることになり、
静かでよく眠れました。

つづく

アルプス平駅→小遠見山→大遠見山☆五竜岳@日本百名山№64

2023-10-11 | 64五竜岳(秋)
白馬五竜テレキャビンのとおみ駅から
見上げても山は雲に厚く覆われて
何も見えませんが
天気予報は悪くないので
心配はしませんでした。


登山口の高山植物園は
名残の花がチラホラ見える程度で
秋も終盤です。

とおみ駅では24.5℃だった気温は
22.2℃に下がりました。
風がないので、寒くはなく
上りには快適な気象条件です。
植物園内の散策路の階段が
丁度いいウォーミングアップになります。

地蔵の頭が小高い丘になっていて
晴れていれば
五竜岳も見えるはずですが
この日は曇っているので
地蔵沼のある巻き道を通ります。

木道の脇に
花の大きさが特大の
オヤマボクチが咲いていました。

この季節に花は少なく、他には
リンドウがちらほら見られました。

地蔵の頭からの道に合流すると
歩きやすく整備された階段になり
着実に高度を上げていきます。

青空が見えたので
AR山ナビを使いましたが

雲に隠れて
山の姿は確認できません。
この後も、雲の出入りが多く
ただ晴れているよりも
曇り続けているよりも
楽しい上り道になりました。
見返り坂
一ノ背 髪

二ノ背 髪

と高度を上げて
登山道が平たんになると
正面の雲から
鹿島槍ヶ岳の姿が浮かびました。


小遠見山と巻き道の分岐から
100mで
小遠見山に到着です。

アルプス平駅から1:20は
標準時間より少し速いペースです。
先客は2組いますが
広さは十分あり
この日初めての小休止とします。
休んでいる間に、雲間から
鹿島槍ヶ岳が現れました。

ここから大遠見山までは
標高差100mほどですから
楽なものかと思ったら
下って上るを2回繰り返すので
特に、帰り道が疲れました。

ナナカマドの紅葉は
もう少し先のものが多く
期待していただけに
残念でした。
中遠見山の山頂は狭く

ゆっくりできませんが
再び、鹿島槍ヶ岳が現れました。

ここが、カクネ里の正面でしょうか。
カクネ里は
平家の落武者が住んだという伝説の地で
万年雪の雪渓は氷河と認定されました。
中遠見山からは急な下りで
その後に上り返します。

帰り道にこの中遠見山への上りが
きつかった。
ただ、紅葉は少しずつ
濃くなってきました。
空の晴れ間も広がってきて
秋の山らしくなってきました。

鹿島槍ヶ岳も雲がとれて
カクネ里の全貌と
北峰の奥に南峰も見え始めました。

大遠見山に近づくと、前方に
五竜岳が、いかつい姿で現れ
まだ先は長いようです。

小遠見山から1:30で
大遠見山に到着です。

と言っても、巻き道にある
小さな広場に標柱があるだけです。
時間はお昼に近くなり
気温は27℃まで上がってきました。
上りの前半は早めのペースですが
後半はバテて帳尻を合わせる
いつものマイペースに
なりそうです。
つづく

猛暑の後の秋の月☆五竜岳@日本百名山№64

2023-10-08 | 64五竜岳(秋)
2023年は記録的な猛暑で
9月に入っても
35℃を超える日が続きました。
そんな残暑も彼岸を過ぎて
心地よい季節となり
我が家から近いのに残ってしまった
五竜岳に登ることにしました。
それから1週間が過ぎ
10月最初の週末には
各地の山で初雪となり
五竜山荘の情報では
積雪24㎝だそうです。
楽しい山旅も、危険と紙一重だと
重ねて、記憶に留めます。
深田久弥さんの
日本百名山より
北安曇から後立山連峰を眺めると、高さは特別ではないが、
山容雄偉、岩稜峻厲、根張りのどっしりとした山が眼につく。
それこそ大地から生えたようにガッチリしていて、
ビクとも動かないと言った感じである。これが五竜岳だ。
五竜山荘にて
夕方の月の出

翌日の朝焼け

この日は満月でした。
つづく