深田久弥さんの
日本百名山より
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私が初めて浅間に登ったのは高校1年生の夏であった。
(中略)
小諸からの登山は牙山や黒斑山などの岸壁を見上げ
高山植物の咲き乱れる湯ノ平高原を通って、変化の多い
楽しい道であった。そこから頂上のドームにかかって
絶頂の火口壁で噴煙に襲われて逃げまどったことを
今でも覚えている。
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100年以上も前の
おおらかな自己責任の時代でした。
今回は火山性ガスの臭いは
ほとんどしませんでしたが
登山規制により
山頂部は無人の静けさでした。

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湯ノ平から浅間山への道の
Jバンドの分岐を過ぎると
登山道は次第に角度を増します。

林を抜けると
火山礫の赤茶けた風景に変わります。

緩やかに右にカーブして登る道は
富士山の登山道を思い出させます。
ここまで
登山者が少ないと思っていたのですが
皆さんもっと早出のようで
下りの団体さんとすれ違ったり
前を歩く登山者が多く見えるように
なりました。
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疲れたら
外輪山や賽の河原の風景を眺め
高度を上げていきます。

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外輪山のピークに
団体さんが見えました。

空気が薄いからか・疲労のためか
ゆっくり休んでいる人もいて
道を譲ってもらったら
ひと声を掛けて進みます。
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高度を上げることで
前方の緑がひも状から帯状になって
その上に日本百名山が2つ。
左の四阿山と正面の草津白根山です。

草津白根山の右奥には
谷川連峰が白く浮かんでいますが
写真では判別できません。
手前の鬼押し出しに至る賽の河原と
空の青さできれいな
三色旗になりました。
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湯ノ平口から山頂近くの避難壕まで
1時間で到着です。
滑りやすいザレた道でしたが

休める場所も目標になるものもない
一本道で
少しペースが速くなってしまいました。
そのおかげで
帰りの草すべりで苦労しました。

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後はほとんど水平の道を
浅間山山頂を左に見て
前掛山まで20分です。

急に
風が強くなってきて寒くなったので
一枚重ね着をしました。
さすがに
半そでの人はいません。
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前掛山にある標柱は
浅間山になっています。

よく見なかったけど
どこかに
前掛山とも書いてあったような
気がします。
標柱の先の休めそうな場所で
お昼にして
この日初めての休憩です。
時間の経過とともに
雲が出てきて
南は遠くまでの展望はありませんが
佐久平を見下ろして
開放感はいっぱいです。

剣ケ峰も随分下に見えました。

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この日のまとめ
水平移動距離12km
累積標高差551+560(草すべり)+αm
所要時間
上り3:10・下り3:10
歩数
26,437歩
この数が疲労度と比例しているのは
間違いありません。
昨年の巻機山・牛ケ岳と同等です。
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天空からの浅間山

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最終話(花編)に
つづく