山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

御前峰とお池めぐり@白山 日本百名山№38

2016-09-12 | 38白山(夏)
室堂の宿泊受付は
午後1時からのため
外のテーブルで昼食をとり
荷物をデポして、御前峰を目指します。
カメラとレンズが重いため
あまり軽くなった印象はありませんが
30分の休憩で
10:50・室堂を出発。
登山道は正面の奥宮の屋根に向って
ほぼ直登です。


疲れて足が重いので
標準時間40分のところ
50分かかって
御前峰に到着しました。



南西にある室堂と南側の眺め
 
 独立峰のため周囲の山々を従がえ、
どこまでも裾野を広げています。
写真の左側をトリミングしてみると
南竜ケ馬場から油坂ノ頭に至る
ジグザグの登山道が見え
地図には危険のマークがありました。

別山へのルートの一つです。
厳しい上りがあるようです。
北側には
荒々しい剣ヶ峰と
柔らかな大汝峰(おおなんじがみね)に挟まれた
紺屋ヶ池

その奥は能登半島ですが
この日はよく判別できませんでした。
早朝か、もっと気温が下がって
季節が進まないと難しいのかもしれません。
室堂にまっすぐ戻る方が多いようですが
時間は少しかかるけれど
ほぼ下るだけみたいなので
お池めぐりコースに下ります。
紺屋ヶ池まで20分でした。
火口側から見上げるピークは
3つになり
左から、御前峰・天柱石・御宝庫です。

剣ヶ峰と御前峰

お池めぐりは山をバックに
紺屋ヶ池with大汝峰

翠ヶ池with三方崩山

血の池with剣ヶ峰

五色池with大汝峰

千蛇ヶ池

この日見た唯一の雪
深田久弥さんの日本百名山より
仰いで美しいばかりでなく、登っても美しい山である。
匐松(はいまつ)と高山植物に覆われた頂上には幾つかの旧火口があって、
そこには紺青の水が湛えられ、それに配する雪渓や岩の布置が、
天然の庭園のような趣きである。。
しかも夏期登山者で賑わう頂上付近を少し外れると、
原始のままの静かな気持ちのいい場所が、ほとんど汚されずに残っている。
室堂からの下山につづく

砂防新道を室堂まで@白山 日本百名山№38

2016-09-10 | 38白山(夏)
甚之助避難小屋
にあった航空写真

その鮮明な画像

出発して少し上って振り返ると
遠く、別山に向う尾根や緑に囲まれ
避難小屋の赤い屋根は
温かさを感じます。
<写真消失>

お花畑は草原になっていましたが

明るい日差しが枯れた花を照らし
ドライフラワーの畑になりました。
いくつかの小さな沢を渡ると
登山道が見渡せるようになり
ここが
十二曲がりと言われるところ。

人影の少ないこの日
一目で十人ほどが見えるので
砂防新道の銀座といえるでしょう。
カラフルな服装の山ガールもいました。

十二曲がりを上りきると現れる
延命水

ご利益にあやかる様
ありがたく一口いただきました。
そのすぐ上に
950・黒ボコ岩

ここから見渡すと
別山がどっしりとした存在感で
遠く感じますが
白山を構成する峰のひとつだそうです。

立山の別山と同じように
そこはきっと白山の展望台です。
現地に来ないとわからないこともあり
今回は予定に入っていないのが残念です。
観光新道と合流し
すぐに弥陀ヶ原となります。
正面の山は2段になっていて

手前が五葉坂と室堂
その先が白山の御前峰です。

木道の近くにあるナナカマドも
まだほとんどが夏色でした。

あとどのくらいで紅葉になるのか
紅葉シーズンに晴れるといいですね。
今回はそこまで待てなくて
天気予報に晴れがあるうちにと
やってきました。
五葉坂を登って
弥陀ヶ原を振り返り

その先には
1020・室堂

登山口から350かかりました。
(標準タイムは4:30
白山は
雪解けの水が豊かなので
花が多いのだと思います。
控えめの花がたくさん撮れました。

花は別の記事にまとめます。

白山山頂へつづく

砂防新道を甚ノ助避難小屋まで@白山 日本百名山№38

2016-09-09 | 38白山(夏)
630・別当出合
吊り橋を渡ると道が二つに分かれます。
左に曲がれば観光新道、
まっすぐが砂防新道です。
初めての山の上りは
最短ルートを選択すれば
後悔することはありません。
他の皆さんと同じく砂防新道に進みます。

足元は
最初から石がゴロゴロした道で、

進むにつれて
石畳や石の階段となり
ほぼ一定の勾配で
踏み出す一歩の高さも小さく
小学生を連れ来ても
手をとられる場面は少ないでしょう。

ただ、下りでは
踏み代の長さが不足するところもあり
更に、雨で濡れている場合には
慎重に歩を進めなければなりません。
登山道に標柱は適度にあり
次の経由地までの距離が表示されています。
リコーのカメラはマクロでないと
ピントが合わなくなってきました。
710・中

登山口からわずかな距離ですが
立派なトイレがありました。
女性に優しい山のようです。
広場の奥から
砂防工事の様子が一望できます。

再び、広葉樹の中を
一定の傾斜の登山道を進みます。
登山道の整備に使う石が
丸みを帯びて庭石のような
階段もあります。

750・別当覗(のぞき)

別当谷の大崩れの左上に
観光新道の別当坂分岐付近が
見えました。
かなりの傾斜があります。
帰り道は観光新道にしようと
考えていましたが
再検討することにします。
日陰では気の早い紅葉も見えますが

赤い実が目立つものの
まだ夏山の広葉樹林の中です。


曲がりくねった樹を超えると
背の高い樹が減って
視界が明るくなりました。
 


830・甚之助避難小屋

登山口から2:30かかりました。
標準タイムは2:50くらいですから
まずまずのペースです。

この先は背の高い樹木が少ないようで
青い空が広く

甚ノ助谷も見下ろせますので
爽快です。
ベンチに腰を下ろして
朝ごはんのサンドイッチを食べました。
つづく

別当出合@白山 日本百名山№38

2016-09-07 | 38白山(夏)
白山の登山口・別当出合まで
我が家から車で5時間かかりますので
朝早く出かけるか、
夜に移動して道の駅で仮眠するか
熟慮の結果、夜の移動を選び、
映画にもなった
恩田陸の小説『夜のピクニック』
を思い出しました。
夜の移動は
思いのほか順調でした。
歌詞が前向きだったり
アップテンポだったりの
ドライブ向き音楽が増えたからです。
飲み物や薬に頼らずに
安全に運転できることが分か
今まであきらめていた山への遠出が
いくつか可能になりそうです。
仮眠の場所も
登山口の駐車場ではなく
少し離れた道の駅を選択し
夜でも明るいトイレが快適でした。

この日は
日本百名山にしては
空いている気がする登山口の
別当出合を朝630に出発します。
吊り橋からのスタートです。

*

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深田久弥さんの日本百名山より
私が初めて登ったのは中学生の時で、夏でも雪のある山へ
行ったのは、それが初めてであった。
それまで故郷の低山ばかり漁っていた私にとって、
白山登山はまさに私の山岳開眼であった。
それ以来私は幾度白山やその周辺を探ったことだろう。
白山について語りだせばきりがない。
それほど多くのものをこの山は私に与えている。
つづく