山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

太郎平から山頂まで@薬師岳☆日本百名山№34

2015-08-28 | 34薬師岳(夏)
上空に雲ひとつない
青空が広がっていました。
黒部五郎岳も頂から朝を迎えています。

5時の朝食もそこそこに
ザックを山小屋に預けて
薬師岳の山頂に向かいました。
水1リットルとウィンドブレーカー
財布と携帯電話
それと花用の小さいカメラを
ウェストバッグに入れて出発です。

平坦な道をほんの少し進めば
どの方向から見てもすぐ分かる
槍の穂先が現れると

道は下りとなり
鞍部のテント場に
カラフルなテントがたくさん見えます。

体が軽いので
下って上る道が見えても
それほど苦になりません。

テント場からは急な登りです。
水を好む植物が増えて
大雨が降ると沢になると思われる
小さな水の流れをさかのぼります。

途中から水が枯れて
ほぼ下り始めた高さに戻り

約50分で薬師平に到着しました。

咲いている花は
進むほどに変わり
ミヤマキンポウゲ・アオノツガザクラ
ハクサンイチゲ・シラネニンジン
コバイケイソウ・イワツメクサ等。
正面の薬師岳の稜線から
太陽が顔を出して
登山道を照らし始めたら

薬師平から40分で
薬師山荘に着きました。

太郎平小屋を振り返ると
加賀の白山が右奥に見えます。

随分小さくなりました。
もっと手前から見えていたのですが
花用カメラのピントが合わず
大きな写真は残っていません。
遠くからは白く見えた
壁のように広い尾根のガレ場を
ジグザグに登ると
裏銀座の展望台に着きました。
その先は
右手にカールを見下ろし

<写真2枚から無理やり合成しました>
*

30分ほどで薬師岳山頂です。
ガラス戸のはまった大きな祠の
すぐ右脇に三角点があり

標柱は太くて飾り気のない木製で
山の雰囲気に合っていました。

太郎平から2時間20分は
標準タイムを30分ほど短縮し
荷物を山小屋に置いてきた
効果がありました。
まだ朝早いため
人も少なく静かです。
つづく

太郎平の夕べ@薬師岳☆日本百名山№34

2015-08-25 | 34薬師岳(夏)
山小屋泊の楽しみである写真は
夕べ or あけぼの。
という
憧れを形にしてみました。

太郎平小屋の花園を照らす夕日

白い点はコバイケイソウの花

黄色い点はニッコウキスゲの花
黒部五郎岳

薬師岳

雲ノ平

日本海に沈む夕日

水晶岳から昇る満月

昇る満月と沈む夕日が
同時に見れました。

太郎平小屋は
定員150名のところ
400名以上の満員御礼状態でした。
畳2畳に3人という
限界状態の睡眠環境でしたが
夏休みの
晴天のつづく1週間では
苦しみも分かち合うしかありません。
せめて
一人に1枚の毛布があれば
恨み節も小さくなるのですが。
夕食の時
荷物をデポして薬師岳に登ったら
とても楽だったと
隣のご夫婦から聞き
翌日の薬師岳登山が
とても気楽になりました。
つづく

五光岩ベンチから太郎平まで@薬師岳☆日本百名山№34

2015-08-21 | 34薬師岳(夏)
五光岩ベンチを通過して
太郎平小屋までは
標準時間で1時間です。
暑さでへばっていますが
傾斜がゆるやかになったので
歩くペースが上がりました。
花をひとつ追加します。
イワショウブ

もっときれいに咲いている花を
撮り直す力は残っていません。
それでも
元気を出して前を向くと
今日の目的地までの道のりが
ほぼすべて見えています。

まだ遠いでしょうか?

上空は青い色が濃くなってきました。
薬師岳の山頂はまだ小さく

時々雲に隠れて
奥深い山であることを
自然に教えてくれています。

五光岩ベンチから50分で
登山口から4時間で
今日の目的地
太郎平小屋に到着しました。

本日の歩数
8262
歩いた時間も歩数も
たいしたことはないのですが
久しぶりで荷物も重く
とても疲れました。
休みたいところですが
風景が一変したので
とりあえず
写真を撮りました。
薬師岳

水晶岳から鷲羽岳の稜線

雲ノ平

黒部五郎岳につづく道

そして黒部五郎岳

山頂は雲の中です。
三俣蓮華岳から双六岳は
雲に隠れて見えませんでした。
つづく

三角点から五光岩ベンチまで@薬師岳☆日本百名山№34

2015-08-16 | 34薬師岳(夏)
三角点から樹木が低くなり
日光をさえぎるものがないので
暑さが増します。

弥彦山の蛇崩れのように
広い岩盤が現れると

その先は傾斜が納まり
爽やかな高原のような風景が広がりました。

それも一瞬のこと

さえぎるものがないため
傾斜は少なく見えますが
また
上り続ける登山道が始まりました。

暑さで疲労が増し
スピードは上がりません。


五光岩ベンチまで
登山口から3時間10分かかり
ほぼ参考タイムどおりでした。

薬師岳の山頂は
まだはるか彼方です。

ただ
高度を上げたことと
深い森が途切れたことで
咲いている花が一変しました。
キンコウカ

シラネニンジン

エゾシオガマ

ミヤマアキノキリンソウ

シロバナタテヤマリンドウ

ミヤマリンドウ

イワイチョウ

ニッコウキスゲ
アカモノ
ゴゼンタチバナ

八方尾根にはかないませんが
厳しい環境にもかかわらず
たくさんの花が咲いていました。
つづく

有峰登山口から三角点まで@薬師岳☆日本百名山№34

2015-08-14 | 34薬師岳(夏)
立山インターから
有峰林道経由で

有峰の登山口へ。

通常の駐車場は満車で
片側の路肩にも車が連なっていましたが
少し下にある臨時駐車場は
半分ほどが空いていました。
久しぶりの登山で
単純高低差は2日間で1570m。
地図は、登山当時に
参考にさせていただいたもので
再構成時に追加しました。


少しでも楽になるようにと
ザックを新調し
重量を減らすため
荷物を1つずつ吟味しましたが
腰に感じる重さは
やはり日帰り登山とは
比べ物になりません。

登山口の標柱を見送り
気を引き締めて
一歩ずつ進みます。

広葉樹の樹林帯の中を進む登山道は
いきなりの急登で
風がないのでよけいに暑く
荷物が重く感じます。

現在地を示す案内板は
目的地がたくさんあるため
山頂までの到達度合いを示す
何合目という表示ではなく
次の分岐点までの距離や時間を表しており

一定間隔ではないので
疲労感が強まりました。
濃い緑の葉と赤い実の登山道の始まりは
既にここが真夏であることを示し
高山の涼しげな花はありません。
ツルアリドオシやトンボソウなどの
地味な花が咲いてます。

*

1時間以上歩いてから
たくさんのミヤマママコナが
元気付けてくれました。

最初は
下る人と多くすれ違いましたが
次第に
同じペースで登る人がまとまって
裏銀座の入り口にふさわしい賑わいです。
ガイドブックでは整備された登山道のはずが
大きてゴロゴロした石が目立つようになり
足を置く場所を考えながら進むのですが
余計に体力を消耗します。
ゆっくり休める広場のような場所は
ほとんどありませんので
道が少し広くなったところで
皆さん思い思いに
小休止していました。

こんな広めの道で少し休みました。
道の先が急に明るくなり
青空が大きくなると
1時間30分で
三角点に到着しました。

いつも参考にしているコースタイムは
五光岩ベンチまで3:20で
このペースが速いのか遅いのか
よくわかりませんでした。

山頂の方角は相変わらず霞んで
くっきりと見えるわけではありませんが
初めて広がる視界に
少し元気が戻ります。
つづく