山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

弥彦山 2014-4☆サルトリイバラ・ナツトウダイ

2014-04-26 | 弥彦山の足跡 4月
晴天のつづく新潟の4月
高い山の雪は深く
まだ遠出はできません。
弥彦山の花も3年間で
多くの種類を確認できましたので
新発見は少なくなりましたが
写真力が上がって
美しく撮れたものも紹介します。
昨年4月に撮った写真で
花の名前がわかったものが
ひとつあります。
サルトリイバラ
ユリ科のつる状低木
東アジアの暖温帯に分布する

みずみずしい透き通った緑に
水滴がついて
すがすがしい春を感じました。
フデリンドウを眺めていたら
若葉の下に
偶然見つけたものです。
ナツトウダイ
トウダイグサ科の多年草
茎に輪生する5枚の葉の上に
分かれた茎の先に
1つずつ花をつけ
その花が
昔の灯りである灯台に似ている

5本の茎の真ん中に
黄色い花のようなものがありましたが
何なのか・・・調査中 
白いスミレ

ツボスミレのような紫色の模様がなく
正面から見ると真っ白でした。
横から見ると
少し紫色が入っています
名前は調査中
ミヤマハコベ

近寄って写真が撮れたので
植物図鑑の写真を
差し替えたいと思います。
イチリンソウ

白い花ですが
花が開く前の薄紅色が
きれいでした。
シュンラン

雪が少なかったからか
今年はまっすぐに
育っていました。
ギフチョウ

何回もお食事中の
邪魔をしてしまいました。
里山で見ることができる花
人と植物の共生の証として
珍しい花ではなくても
種類や数がたくさんあると
うれしくなります。
end

菩提寺山 4月の花☆コシノチャルメルソウ・アズマシロガネソウ・ユリワサビ

2014-04-20 | 〇新潟の里山
弥彦山では
まだ見ていない
『雪国植物園の花☆三百選』に
載っている花を求めて
菩提寺山に来ました。
小川の脇で
ネコノメソウに混じって咲く
コシノチャルメルソウ
ユキノシタ科の多年草

新潟県が分布の中心で
富山県・山形県にも分布し
林内の湿地に生える
果実が淡い桃色でラッパ状に開き
チャルメラの形に似ている
赤いひげのようなものが花です
一番下の花はもう
チャルメラの形になっています

この旅の目的の花
アズマシロガネソウ
キンポウゲ科の多年草

秋田県から福井県の日本海側に分布する
花の高さは10cmくらいですが
斜面のちょうど目の高さに
生えているものが
薄日が差してきれいでした。

暗い道の脇に
群生して咲いているところもあり
妖精が集まって
見上げているようで
幻想的な雰囲気でした。
ユリワサビ
アブラナ科の多年草
北海道から九州に分布し
湿った林内の斜面や沢に生える

根はわさびのように大きくならないが
食用となり辛味がある
弥彦山で見た
同じアブラナ科の
オオバタネツケバナに似た花ですが
葉の形はわさびに似ています。

弥彦山から
そんなに離れていないのですが
たくさん咲いている季節の花を
見るという楽しみが
増えました。
お土産に
石油の里の物産館で
アクリルでできたカタクリの花を
買いました。花は
本物のカタクリと同じ くらいの 大きさです。

教室に飾ることにします。
 end

いくつもの顔を持つ里山☆菩提寺山③

2014-04-19 | 〇新潟の里山
菩提寺山の下りで使ったコースの
ハイライトは
白玉の滝でした。
滝の上=水が落ちる地点から
舗装道路を少し下ると
左に駐車場があり
その駐車場から
滝に向かう道があります。

すぐに見えるのは雌滝
その奥に雄滝があるそうです。

雌滝は水量が少ないためか
音もなく穏やかに流れる水が
苔むした岩と
優雅に調和しています。
滝の左側の手すりのついた階段で
奥に進むと程なく
水音が大きくなり
雄滝が現れます。

滝つぼに飛び散る水は
水量が少ないので
迫力がありませんが
千住博さんの絵画をまねた
構図にしてみました。

滝口を見上げると
水がまとまって流れているため
滝らしく撮れました。

白玉の滝は
滝口の高さまで登って
視点を変えて見ることができ
滝の景観を
存分に楽しむことができます。
滝口を横から見て

見下ろす滝つぼ

この日は
人が少なく
ゆっくり写真を撮りながら
堪能することができました。
石油の里に戻るルートで
最後の見所は
イーリスガルテンという
湿原植物園です。
英語ならアイリスガーデン
日本語ならあやめ園ですが
まだ早い春なので
水芭蕉が元気に
大きくなっていました。

ザゼンソウも仲間に加わって
早春の湿原の雰囲気を楽しめます。 

この後少し遠回りして
山道に入って
石油の里に戻りました。
里山でしたが
2つも登ったので
この日の歩数は2万歩を超え
疲労困憊でした。
最終回
初めて見た山野草に
つづく

いくつもの顔を持つ里山☆菩提寺山②

2014-04-17 | 〇新潟の里山
登山道がたくさんある山では
山頂からの下り口の表示が
わかりにくいことが多いと思います。
上りと下りで別の道を使うと
たまに迷ってしまいます。
菩提寺山の下りで
へそ清水に向かいます。
標識は見つかりませんでしたが
地図によれば
来た道から右に向かうようなので
小屋の右の道を下ります。
たまたま
前を歩く人がいたので
その後ろに
続いて行くことにしました。
下り始めてすぐに
お地蔵さんのT字路になり
標識の木柱がありました。

ここからは
分岐点では必ず標識があったので
迷うことはありませんでした。
お地蔵さんの仏路峠から
20分くらい
幅の広い登山道を下ると
見守り地蔵で再びT字路になり

ここから砂利の林道です。

たまたま
車も1台通り過ぎました。

満開の桜の脇には
山野草を栽培しているような畑と
山小屋らしき建物があり
番犬がいました。
標識のとおり
再び林道から脇の山道に入ると

へそ清水があります。

乾燥した尾根道や林道から
小川の流れる沢の道に入ると
ほっと一息つきたくなります。
地面はネコノメソウが敷き詰められ
ようやく
花の咲いた山野草との
出会いの期待が高まります。

切通しになった道を通り過ぎると
小川は水量を増し
花探しに夢中で
気がつきませんでしたが
いつのまにか
道は舗装道路になっていました。

次の見所である
白玉の滝の看板がありましたが
滝がよく見えるような
撮影スポットになる場所や
下に降りる道は
近くにありません。
つづく

いくつもの顔を持つ里山☆菩提寺山①

2014-04-15 | 〇新潟の里山
菩提寺山の登山口は
いくつもあるのですが
そのひとつのある
石油の里付近の空気の中に
なんとなく
鉄と油を感じるのは
気のせいでしょうか。
約20年前まで
石油を掘っていたそうです。
新津の石油の里にある
観光物産館に
今まで見たことのない大きさの
地図がありました。

大きい割りに情報が少ないので
写真に撮ると
字がまばらで
とても小さくなってしまいました。
道は正確にトレースされていると
思います。
地図の右下に
反時計回りで歩いたときの
所要時間が書いてあり
素直に
その通りに歩くことにしました。
上りは迷わないように
分岐が少なく単純な道を
選びます。
石油の里ですから
登山口では
遺跡のような鉄の残骸が
映画のセットのように
眺められます。

何に使ったものか?

犬のようにも見える装置が
仲良く2つ並んでいます。
石油井戸の装置も
突然時が止まってしまったように
使った状態のまま
錆び付いていました。

石油の遺跡を通り過ぎると
普通の里山の尾根道になります。

植物は進むにつれ変化し
林の樹木越しに
まわりの山々が控えめに見えます。

35分くらいで
展望台に到着です。

西側に日本海が見えるはず・・・
カメラの決めた明るさでは
風景が真っ白になってしまいました。

展望台を過ぎると
尾根道は斜度を増し
小さなアップダウンが続くので
心地よい疲労感のはずが
この日は
護摩堂山で
強いウォーミングアップをしたので
オーバーワーク気味です。

看板の時間通り
1時間で山頂に到着しました。

お世話になったブログにあった
山小屋は在室中のようで
楽しそうな話し声が聞こえました。
ただ
山頂は人影も少なく静かです。

雪のある冬の方が
にぎやかだそうです。
東側の展望が見事です。
山の形や雪のようすが
わかりやすいように
少しコントラストを上げました。
<五頭山>

会津に向かう谷の
左に五頭山と右に菅名岳
手前には五泉市街が
ゆったりと広がります。

これが
ふもとの家の形が見える身近な山
里山の魅力だと思います。
<飯豊連峰>

つづく

弥彦山 2014-4☆アラゲヒョウタンボク・ヒメカンスゲ・オクチョウジザクラ

2014-04-10 | 弥彦山の足跡 4月
雪割草やカタクリのピークが過ぎると
弥彦山の春は
落ち着きを取り戻します。
スミレの花が盛りですが
どこにでも咲いていて
カタクリほどに山肌を染めることもなく
花の形や色が珍しくないから
足を止める登山者は
ほとんどいません。
小さい花ですが
太陽の光が当たれば
こんなに輝いて見えます。

岩肌や草の影でも咲く
生命力のある花のようです。
弥彦山にも
白っぽいカタクリがありました。

やはり葉の色は独特の
絵の具の緑色でした。
久しぶりに
4月の花に登録したいものが
見つかりました。
アラゲヒョウタンボク
スイカズラ科の落葉低木
花は2つ仲良く咲いていて
赤い実がなると
小さいひょうたんのように見えるので
この別名がある。

6合目の橋の脇に
花の色が地味なので
ひっそりと咲いているように
見えました。

ヒメカンスゲ
カヤツリグサ科の多年草

どこにでもあって
写真になりにくい植物です。
黄色がきれいに撮れたので
図鑑に載せることにします。
オクチョウジザクラ
バラ科の落葉低木

チョウジザクラが
日本海の積雪地に適応したもの。
背丈が低く
枝や幹がよくしなる。
弥彦山で
次はどんな花が
楽しませてくれるのか
見知らぬ花の発見は
ささやかな喜びに変わります。
end

角田山の春2014☆絵の具色のカタクリ

2014-04-07 | 〇角田山の春+花のまとめ
角田山のカタクリは
階段の段差でさえ咲き競い

大群落は
日当たりの違いなどにより
それぞれの場所で時間差で
登山客を魅了しています。


宿題のカタクリを探して
紫色のじゅうたんを見回していると
ありました。
遠くて見逃してしまいそうですが
登山道から5m以上離れたところに
2輪。
花用のカメラで
望遠でも小さくて
とても見れる写真にはならない
と思ったのですが
このカメラの望遠マクロは
時々恐るべき性能を発揮してくれます。
こちら向きの1輪

少し紫色がついています。
真っ白ではありませんでした。
後ろ向きの1輪

残念ながら後ろ向きですが
花は白く
茎は薄緑
葉は緑
絵の具で描いたような
カタクリでした。
この日は
何本のカタクリを見たのでしょうか
どこかで
1万本に1本だと聞きましたから
2万本以上見たかもしれません。
結局
この2本だけが
去年の宿題の答えでした。
帰り道の灯台コースからは
海が広がります。


この海岸の岩は
子供のころ夏休みに家族で遊んだ
遠い記憶が残っています。
宿題が終わり
この日はとても暑かったので
ご褒美をいただきました。
ジェラッテリア・レガーロ

岩室温泉の近く
田んぼの真ん中にある
アイスクリーム屋さんです。
たくさんの車が止まっていて
人気のお店のようです。
自販機で
カップのダブル
350円を購入し
ジェラートのディスプレーで
前の人たちの頼む品物を聞きながら
選択しました。
イチゴミルフィーユと
森の木の実の・・・・・・

ミルクが1番人気と
書いてありましたが
思い切って外してみました。
道路わきのテラス席で
いただきます。
正面に角田山を望む
最高の席でした。

イチゴミルフィーユは
甘く滑らかで
牛乳の風味が残っています。
森の木の実の・・・は
ナッツのインパクトのある
好きな味でした。
のんびり食べている間も
車が次々入ってきます。
女性と子供のお客さんが
ほとんどでした。
end

角田山の春2014☆灯台コース再発見

2014-04-05 | 〇角田山の春+花のまとめ
昨年の春は
宮前コースを入れて
角田山の8コースをすべて歩き
知る人ぞ知る花の名山を
堪能しました。
その中で
心残りとなった
昨年の宿題を終えるために
今年も
再び出かけることにしました。
昨年と週単位の違いしかないのに
花のようすがまったく違うことに
驚きながら
ショートカットで
気に入った場所を巡ってみました。
出発は
日本海の海水をなめる様な
灯台コースを選択します。

まずは灯台から
佐渡に一番近い角田浜で
青い海の向こうに白いドンデン山が見えれば
それだけでも
来た甲斐があったというものです。

急な階段を登ると小さな展望台。
お約束の角田浜です。

残念ながら
この日も
海や空の色がいまひとつでした。
この先の稜線はうねっています。

ピークを超えるたびに
違う風景が飛び込んできます。

左に黒い大きな岩が二つ見えます。
行ったことはないけど
テレビで見た
光岳の白い岩を連想します。

その下には沢が見えます。

もうじき
山全体が生き返りますが
今は
若草が緑色に染める沢が
オアシスのようです。
登山道の正面には
これから向かう登山道の核心部に
小さく人影が見えました。

高低差はさほどではありませんが
岩が露出して歩きにくく
角田山では特別な場所です。
渡り廊下のような尾根道の全貌

正面から見ると
上り勾配が小さく感じるので
足元の石に注意して
ゆっくりと進み
まわりの景色を
堪能することができます。
特に渡り廊下の中間の少し高いところが
お勧めです。
360度見渡すと
海あり山あり谷ありの
変化に富んだ自然に魅了されます。
この後
岩盤の坂道を登れば
登山道は林に囲まれ
春はお花畑の角田山です。

宿題は終わった
と言っていいかどうか?
もやもやしていますが
つづく