山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

白根御池小屋~北岳肩の小屋~下山☆北岳@日本百名山

2024-10-28 | ◇中央・南alps日本百名山
深田久弥さんの
日本百名山より
この北岳の高潔な気品は、本当に山を見ることの好きな人だけが知っていよう。
北岳は形がスッキリしていて、清秀な高士のおもかげがある。
南の間ノ岳や農鳥岳から見ても立派であるが、少し近すぎる。
むしろ北の駒ケ岳やアサヨ峰まで退いて望んだ時の北岳の姿は、
まさに絶品である。
甲斐駒ヶ岳の登山道からの北岳

白根御池小屋で、私も
30分ほど雨を眺めていましたが
止みそうもないので、本降りの中
肩の小屋目指して出発します。

白根御池はガスでけむり
降る雨粒でたくさんの波紋が
白く広がります。

二股の分岐を右に
草滑りを上って行きます。

名前の通り、樹木が少なく
草が目立ちます。

花の季節ならと思わせる
枯草もありますが
秋雨の中、岩が露出した急な坂を
一歩ごとに高度を上げます



標高が2500mに近づくと
運動量との連動が外れたように
心拍数がすぐに上がるので。
少し歩いて立ち止まりを繰り返し
歩くペースを落とます。
富士山でもこのくらいの高さから
きつかったのを思い出し
甲斐駒ヶ岳や仙丈岳では
それ程でもなかったことを考えると
疲労して高所に来ると
身体に負担が大きいのかも知れません。
標高3000mの肩の小屋で
高山病にかからないように
後から来る人に道を譲りながら
ゆっくりと進みます。
辺りの樹木は高山らしくなり
横に伸びたような木は
ダケカンバでしょうか?

ちゃんと確認する余裕がありません。
白根御池から1:30で
鹿などからの食害を防ぐフェンスが
始まりました。

標高は2600m弱
気温は13℃まで下がりましたが
体を動かしているので、寒くはありません。
見上げると
小太郎尾根の稜線が見えてきました。

長かった上りの終わりが見えた
気がします。

傾斜が緩み、階段も優しい角度です。
草紅葉がきれいに広がり
天気が良ければ大展望のはず。

白根御池から
2時間10分で小太郎尾根の分岐です。

風速10mを超える冷たい風が
吹き始めました。
気温は12℃ですが
体感温度=気温-4×√風速 により
いきなり0℃の環境になりました。
雨が降っているので
着替えもままならず
手袋だけして寒さを我慢します。
1か所だけ岩場があり

分岐から30分で
北岳肩の小屋に到着です。

よく写真に撮られている小屋の前で
斜めに降る雨が写っていました。

すべてがびしょ濡れの状態で
まず土間で濡れているものの水分を拭き
着替えをしてから、
乾燥室に濡れたものを全部吊るしました。
乾燥機は石油ストーブが1つで
火力が弱く
あまり温まっていなかったので
ひどく濡れたものは翌日になっても
ほとんど乾いていませんでした。
雨は翌日の朝まで降り続きました。
2日目は
北岳山荘に予約を入れてありましたが
雨で展望が期待できないのと
着替えがほとんど乾かなかったため
キャンセルして、
北岳登頂もせずに、下山しました。
お弁当も頼んでいたので
下山してからいただきました。
中身はいろいろ入っていて
豪華なものでしたが
山小屋の食事と似たような味で
食欲がでませんでした。
次回は、カップラーメンを持参して
空の水筒にお湯をもらい
味変を楽しみたいと思います。
YAMAPのデータ
移動距離:9.5㎞
標高差:上1570m・下1581m
上り:広河原→(2:20)→白根御池→(2:40)→北岳肩の小屋
下り:北岳肩の小屋→(1:25)→白根御池→(1:50)→広河原
なんとか10:00のバスに間に合いましたが
タクシーの方が早かったので、結局
タクシーに乗せてもらい帰りました。
この日の歩数
1日目:12974歩
2日目:15418歩
長時間歩いたにもかかわらず
驚異的な少なさでした。
次回は必ず、晴れの日に来ます。
end