「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界性パーソナリティ障害の 弁証法的行動療法 (2) (個人療法)

2008年07月16日 23時02分58秒 | BPDの治療について
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55145497.html からの続き)
 
 DBTは 以下の4つの要素で 構成されています。

(1) 個人外来精神療法

(2) 集団精神療法 (スキルトレーニング)

(3) 電話相談

(4) 治療者のコンサルテーション
 

(1) 個人外来精神療法

 患者の問題行動を扱い、スキルの強化を目指します。

 集団療法と並行して 行なわれますが、

 週1回の個人療法が義務づけられ、参加しない場合は 集団療法には参加できません。

 ダイアリーカードを使って、1週間の振り返りをします。

 自傷行為や自殺行為の 種類や頻度、怒りや悲しみなどが 出てきた回数、

 取り入れたスキルの 種類と回数などを報告し、治療者と話し合います。

 集団療法で学習したスキルを 復習しながら、不適切な言動をセーブして、

 適応性の高い言動に 置き換えられるようにしていきます。

 また、治療を妨げる 患者自身の 「問題行動の動機」 を明らかにして、

 解決していき、治療を続けていけるようにします。

 「行動連鎖分析カード」 を利用しながら、患者の弱さに影響する 環境因・直接因,

 問題行動,問題行動の結果,替わりとなる適応行動について、分析していきます。

 できごとの連鎖を分析し、原因と行動の連鎖を 断ち切り、

 行動と結果の連鎖を 断ち切るのです。

 
 治療においては、重要度の高い 問題行動から治していきます。

 まず第1ステージは、自殺行動,大量服薬など 命に関わるもの、

 その他 著しく生活を阻害する行動です。

 次に第2ステージは、性的虐待など 過去に受けた外傷体験や、

 未処理のトラウマについて 扱います。

 PTSDに有効とされる、リラクゼーションや行動的治療が 行なわれます。

 第3ステージでは、患者の自尊心の獲得を 目指し、

 患者が自分自身を信頼し、自分の感情や行動を 容認できる力を 確立していきます。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55249062.html

〔 「パーソナリティ障害」 福島章 (日本評論社) より 〕
 
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