「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界性パーソナリティ障害の 弁証法的行動療法 (6) (集団療法 4)

2008年07月26日 20時51分21秒 | BPDの治療について
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55275093.html からの続き)

3.情動調節スキル

 BPD患者にとって、感情のコントロールは 基本的な問題です。

 情動調節スキルでは、否定的な感情を 抑制するのではなく、

 自分の情動を理解して 名前をつけ、今ある感情を受け止め、

 いかに変化させていくかを 学びます。

・情動の本質や メカニズムを理解する

・「今ここで」 の感情を観察し、描写する

・ネガティブな感情を軽減させる

・ポジティブな感情を増加させていく

 できるだけポジティブな 体験をするように努め、

 それに気持ちを向けることによって、ポジティブな感情を 増やしていきます。

・ポジティブな感情を積み重ねる

・統制力を養う

・感情的になる前に対処する

・身体疾患の治療をする

・バランスの良い食事

・感情を変動させる薬物を避ける

・バランスの良い睡眠
 

 また、ネガティブな感情に同化せず、それと向かい合う 態度や行動を取ることにより、

 ポジティブな感情に 変化させていくスキルとして、

 「OPPOSITE ACTION」 があります。

 感情とは反対の 行動を取るということで、

 例えば、怒りを感じているが 微笑んでみる、ということです。

 これは、わき起きた感情が適切でなく、

 過剰な反応である場合のみに 実施することが必要です。

 手順としては、まず マインドフルネスを通して 今の感情に気付き、

 自覚することが重要です。

 そして その感情を受容したのちに、

 「OPPOSITE ACTION」 が できるよう訓練を重ねます。

 例えば 過剰な怒りを感じたときには、微笑みながら その場を立ち去ることによって、

 怒りが治まり、衝動的な行動が 抑えられるといいます。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55299142.html

〔 「パーソナリティ障害」 福島章 (日本評論社) より 〕
 
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