(前の記事からの続き)
4月22日の記事に 書いたように、
心子はある時期から、 自分を呪縛していた 父親との関係を語るようになり、
その頃から自殺企図や、 解離を起こして 子供の人格が現れるようになっていました。
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/60571174.html
症状が悪化したのではないかと 僕は心配していましたが、
主治医の森本先生は、 意識下の真実を出すようになって、
初めて 解離した自分を 「統合」 する作業が 始まるのだと説明しました。
心子の治療に要するのは、 幼いときのでき事を思い出して 内的な再体験をし、
その思い出を癒していくこと、 そして心理的に 象徴的な死を通して、
生まれ変わっていくことなのだといいます。
それが回復へのプロセスです。
しかし その統合の過程が、 本人にとっては 最も苦しい道のりになります。
自身の古傷や欠陥などを 掘り下げていくことが求められ、
それは 針のむしろのようなものでしょう。
快方に向かい始める途中で 抑うつ状態に陥ったり、
一時的に 解離などが生じることがあり、
最悪の場合は 自殺に向かってしまうこともあります。
いずれにしても、 治療は十年単位になると 言われました。
けだし、 心子はその一歩を 踏み出していたところだったのでしょうか?
まさしく心子は、 生死の境界を さまよい歩いていたのでしょう。