(前の記事からの続き)
BPDは メンタライゼーションの未発達が 原因で生じ、
それが自我の問題 (特に弱い自我) を 引き起こすとされます。
BPDの人は 興奮や混乱しているとき、 メンタライゼーションができず、
心理的等価や見せかけモードを利用して、 自我を保とうとします。
BPDの人が 衝動的な行動を起こすのは、 自己を守ろうとし、
「見知らぬ自分」 と折り合いを付けようとする、
絶望的なことと闘っているからです。
BPDの人は、 否定的で不快な 「見知らぬ自分」 に圧倒されています。
「見知らぬ自分」 を罰したり、 壊して もっと一貫した 自我を得るために、
自傷行為をするのでしょう。
「見知らぬ自分」 を 追い出そうとする場合は、
「見知らぬ自分」 を 徹底的に破壊するため、 他者を攻撃することもあります。
BPDの人が 荒れた人間関係を持つのは、 これが主な理由だといいます。
〔 「境界性パーソナリティ障害 サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕