「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

気分安定薬 -- BPDの薬物療法

2011年12月16日 21時26分19秒 | 「BPDサバイバル・ガイド」より
 
(前の記事からの続き)

 気分安定剤は大別して、 炭酸リチウムと抗てんかん薬があります。

・ 炭酸リチウム

 「リチウム」 と言われ、 双極性障害の人に 頻繁に投与されてきました。

 気分が極端に高い状態から 低い状態を 変動するのを抑えてくれます。

 ただ、 BPDに効くという証拠は 少ししかありません。

 一般的な副作用は、 吐き気, 手の震え, 頻尿, 下痢,

 胃のむかつき, 喉の渇き, 食欲減退などです。

 飲み間違えると 毒性を示す潜在性があり、

 ろれつが回らない, 手の震えの増加, 脱力感, 耳鳴り, 嘔吐, かすみ目

 などの副作用があります。

・ 抗てんかん薬

 GABAという 抑制系の神経伝達物質を、 活発にする効果が あるとも言われます。

 ある部分の 脳の動きを遅めたり、 阻害したりします。

 また、 グルタミン酸塩という 興奮性神経伝達物質の動きを 阻む作用もあります。

 脳のある部分が 活動することを妨げます。

 つまり GABAの活動を高め、 グルタミン酸塩の働きを阻害することで、

 気分の変動に関係する 脳の部分の活動を減らし、 気分を安定させるのです。

 テグレトール, ラミクタール, トピナ, ガバベンなどがあります。

 副作用は、 イライラ, 抜け毛, 血小板の減少,

 肝臓毒性, 膵臓炎, 多嚢胞性卵巣症候群などです。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害  サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕
 
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