「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

DBTスキル訓練プログラム (1)

2016年03月08日 20時21分10秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 DBTスキル訓練プログラムは 24週1セットのプログラムで、
 
 つらさに耐える (苦悩耐性) スキル, 感情調節スキル, 対人関係スキルの
 
 3つのモジュールから成っています。
 
 どのモジュールでも、 マインドフルネス・スキルを学びます。
 
 以下のようなローテーションを 2回りすると、 48週 すなわち約1年になります。
 
  マインドフルネス → 感情調節スキル → マインドフルネス
 
       ↑                      ↓
 
  対人関係スキル ← マインドフルネス ← 苦悩耐性スキル
 
・ 感情調節スキル
 
 リネハン博士は、 問題は感情調節がうまく働かないため と考えています。
 
 従って 自分の感情を理解し、 感情と上手に付き合うことで、
 
 問題を改善できると考えられます。
 
・ 対人関係スキル
 
 感情的に辛い経験は、 対人関係がうまくいかないことと 大いに関係があります。
 
 感情的に辛くなると、 対人関係のトラブルが起きやすくなります。
 
 すると更に 感情的な辛さが悪化するので、
 
 対人関係を効果的に持てる スキルが大切になるのです。
 
・ 苦悩耐性スキル
 
 感情に圧倒されると、 しばしば行動に結びつきます。
 
 例えば 怒りを強く体験すると、 攻撃的になった怒鳴ったりするでしょう。
 
 感情に触発される行動自体は 自然な反応ですが、 感情調節がうまくできないと、  
 
 行動も極端になり、 社会生活に支障をきたします。
 
 自殺企図や自傷などの行動も、 辛い状態に対する対処行動です。
 
 辛くなるとまた そのような対処行動が繰り返され、
 
 問題がこじれ、 一層つらい状態になるのです。
 
 苦悩耐性スキルは 問題をこじらせないように その状態に耐え、
 
 他のスキルを使って 状況を改善するためのスキルです。
 
(次の記事に続く)
 
〈遊佐安一郎〉
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ, ジェフリー・C・ウッド, ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎, 荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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