(前の記事からの続き)
・ マインドフルネス・スキル
マインドフルネスは、
「自分自身や 自分の経験について 価値判断したり、 批判したりせず、
今このときにおける 自分の志向, 感情, 身体的感覚, 行動を
ありのままに捉えるための能力」 です。
うつや不安だけでなく、 痛みやむちゃ食いなどにも効果があり、
ストレスマネジメント効果もあります。
自分への価値判断をせずに 「気付く」 能力は、
感情調節, 対人関係, 苦悩耐性のスキルのためにも 役立ちます。
例えば、 人から誤解されて辛くなると、 それが頭から離れず、
その人や自分を 価値判断してしまいます。
感情が強烈になると、 その感情と関係のある 過去や未来のことで一杯になり、
圧倒されてしまいます。
マインドフルネスは、
そのような状態を価値判断せずに ありのままに捉える能力です。
○ DBTスキルの 総合的活用と部分的活用
DBTスキルは、 総合的に組み合わせると 一層効果を発揮します。
感情に圧倒されたとき、
カウンセラーとの面接や 電話相談を組み合わせて 頑張ることで、
辛い状態を乗り越えられます。
また、 状態が酷くならないように予防するためにも、
DBTスキルは部分的活用できます。
自分の感情と より効果的に付き合いたいと思っている 一般の人も、
4つのDBTスキルと 色々なスキルが 役立つことでしょう。
〈遊佐安一郎〉
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ, ジェフリー・C・ウッド, ジェフリー・ブラントリー)
訳/遊佐安一郎, 荒井まゆみ〕より
[星和書店の許可のうえ掲載]