朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

急がば回れ

2011-05-30 | 国内各地の風物
このことわざが、滋賀県琵琶湖での故事を基にしていることを初めて知りました。



「危険な方法よりも、一見迂遠でも着実な方法をとったほうがよい」

京都に東から行くために、鉄道や自動車道路が無い時代は、この「瀬田の唐橋」を渡るか、少し近道となる「矢橋(やばせ)」の港から船で大津に行くかの方法があったのです。


(現在の「瀬田の唐橋」)

渡船のほうが早いのですが、比叡山から吹き降ろす風により沈没したり欠航したりしたことが多かった。つまり、多少、遠周りになっても橋をわたるほうがいいとされました。

「武士(もののふ)の やはせのふねは はやくとも いそかはまわれ せたのなかはし」と、室町時代の連歌師「宗長」が詠んで、その一部がことわざとして伝承されました。瀬田の「長橋」がその後「唐橋」となりました。



琵琶湖水位の観測は、近代から現代にかけても治水上大変重要でした。明治政府は外国から測定器を購入して、ここ唐橋の横に観測所を作りました。これも貴重な産業遺産です。
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豆乳ラーメン

2011-05-30 | 食べること、レストランなど
豆乳ラーメンとは、どんなものなのか?不思議な食感でした。



左京区下鴨東高木町という所在地は、観光名所も、駅や商店街もないまったくの住宅地区です。



しかも玄関に至る通路は、こんな雰囲気。この家だけに通じる路地です。

さて、注文した「豆乳ラーメン」ランチセットはこれです(奥のお椀は餡かけ胚芽米ご飯):



「ラーメン」というと、少々、疑問符がつくかもしれません。スープは豆乳ベースの和風味でしょうか。麺は極細めんで九州方面から特別に仕入れているようです。あっさりした中にも密かなコクが感じられました。

「ラーメン」と銘打ったほうが、若い人の注目を引くのでそうしたのかもしれません。実態は「にゅーめん」のような気がします。



昼間だけでなく、夜の営業もあるので、お酒を囲んで楽しく飲食できると聞きました。

カウンター席からは調理の様子がよくわかります。カウンター席に連続して和室が1つあって、和テーブル、カウチが並び、さらに奥には坪庭。和室は襖で仕切ることができます。

元々は、一乗寺の詩仙堂に向かう道、宮本武蔵の一乗寺下り松に近い湯豆腐屋「豆花」にて創作したとのこと。それを考案した人がここのご主人。湯豆腐屋の経営と調理はお兄さんが継承して、ご本人はこちらで独立されたとか。実は、その本店の目の前にある和菓子屋が多角経営に乗り出して、洋菓子販売(これはまだいい)から和風喫茶へ。さらに和風昼食提供に業容を拡大したため、周辺観光客の食事需要をほとんど持っていかれたと話してくれました。



和室のたたみ間を活用して、色々なイベントや、足ふみマッサージ、おしゃべり会など、特に平日の昼間は子供と若いママさんの楽しいスペースとなっているようでした。たたみ部屋のほうが、子づれには都合がよいし、赤ちゃんにも安心ですから。

そんなイベント強化型の食堂ビジネスですね。平日昼間のほうがママさんと子供たちで繁盛していて、夜もその常連さんの宴会が多いようです。

「純和風ファミレス」、家族経営。アルバイトも雇わないので人件費リスクがない。しかも2階が自宅で、職住一致。メニューも野菜料理限定少ない品数で、売れ残っても食材の廃棄損失も少ない。

これは、確かにグッドアイディアのビジネスモデルだと感心しました。
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