先日、誕生日のお祝いということで、少し奮発してフレンチレストランに行きました。
ゆっくりゆっくりとワインリストを眺めて、いろいろとあれこれ考えて選んだ1本がこのフランス産ワインです。高すぎず、安すぎず、料理にみあった値段で、なんらかの話題が引き出せる銘柄をと思って、検討に時間がかかりました。
料理のコースはすぐに決めたのですが、もっとも2種類しかなかった、まずはアペリティフとして、キールロワイヤルを注文。
フランス・ディジョン産のカシス・リキュールにシャンペンを加えたカクテルです。白ワインで作るキールも捨てがたい味わいですが、この日はお祝いということでロワイヤルに。
これは前菜。アスパラガスや春の野菜が少しずつならび、ソースは白味噌仕立てでした。
オーナーシェフはフランス人で、ステファンさん。
日本人の奥さんと長年京都住んでいて、日本語も上手だし、和食ファンだそうです。だから、伝統的なフランス料理との差別化、味噌なんでしょうね。それと、プレゼンテーション、つまり盛りつけが高級日本料理からかな。
選んだワインは、ORCA III という銘柄です。
南フランス、プロヴァンス地方、リュベロンのシンボル、ヴェントウ山の麓の地域の産。この地方には5年前に旅行したことがあって懐かしくて選びました。そのスケッチは、こことこと、そしてこことここです。
Orcaというのは、ラテン語で“小さなアンフォラボトル”、タンニン味が感じられてしっかりと重いのですが、華やかな色合いで正解のワインです。
目の前でデンカンタージュしてくれました。始めて見る専用のワイン漏斗をデカンタ容器の口に差し込んで、ボトルからワインを注ぐのですが、その流れが王冠のように分かれて開くので見て楽しいイベントになりました。(写真撮るの忘れた、そんな器具の使用を予想していなかったので)
これは、このレストランの目玉。 フォアグラのコンフィ・奈良漬け巻き。絶妙のバランス。
最初の主菜は、魚のお皿。一晩スモークしたメダイです。ぷりっとした歯ごたえ、やさしい食味。
次に、鹿肉です。ジビエでしょう。
と、美しいお皿が次々に運ばれてきました。
チーズが各種並び、ポーションが小さいのがボクには不満でしたが、ワインとよくあいました。(これで一人前)どんなチーズも好きですよと、言ったのでヤギのチーズも出てきました。
カウンター席だったので、お隣のお客さんと話を交わす機会ができました。お隣は中年の姉妹で、京都生まれ京都育ちですが、二人とも大阪にお嫁に行って京都の実家はもはや両親はなく、この日は還暦で親のお墓参りとか。
この店の常連さんのようで、シェフのステファンさんを呼びつけにして、かなり大きな声の大阪弁でいっぱいお話をしていました。とても裕福な大阪マダムのお二人で、お姉さんのほうが還暦仲間女性3人と来週フランス旅行するらしくてその話で盛り上がっていました。ビジネスクラスで往復、現地日本語ガイドに案内させる、モンサンミッシェルにも行く(名物オムレツは美味しいかと聞かれた)、パリでワインを箱で買ってくるそうです。
さて、お店の名前は Kezako です。シェフの出身地、南仏プロヴァンスの方言だそうです。
・・・Qu'est-ce que c'est?(これ何?)
場所は、祇園建仁寺と東山通の中間です。
詳しくは、こちらをごらんください。