【河田せいじ氏寄稿】
今回、震災に派遣された自衛隊員は10万6千人です。航空機500機、艦船50隻を投入し、1万9千人以上の被災者を救助しています。
この度の大震災で、自衛隊を「暴力装置」と呼んだ菅政権は、図らずも自衛隊の有り難みを骨身に浸みて実感したはずです。
しかし、今回の自衛隊の救援活動を通じて、二つの大きな課題が出ています。
第一の課題は、自衛隊の「継戦能力」です。
自衛隊は交代要員も不十分なまま、救援活動が長期化しており、交代で仮眠をとりながら、極限状態の中で任務に就いています。
避難住民に温かい食事や入浴を提供している隊員達は、自分達の食事は乾パンと缶詰で我慢し、シャワーも満足に使えない日々が続いています。
遺体の捜索、収容、埋葬や福島第一原発での放水作業、放射能除染作業等、肉体的にも精神的にも極めて負担が重い活動が続いています。
自衛隊の折木良一統合幕僚長は「隊員(の疲れ)は極限に近い」と会見で語っていましたが、隊員の心身の疲労はピークに達しています。(つづく)
河田 せいじ
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