1979年1月、1バーレル12ドル前後だった原油価格は急騰して、80年には1バーレル38ドルの歴史的な高値を付けました。
その昔、原油価格は1バーレル1~2ドル程度でした。しかしアラブ諸国をはじめとする産油国は彼等自身の石油採掘権を国際石油資本であるメジャー7社から奪還し国有化しました。原油価格はその後インフレと共にじわりじわりと上昇し、1977年にはやっと1バーレル10ドルを超すようになったのでした。ところが、原油価格はその後1年半程度の短期間であっという間に3倍を超したのでした。当時としては、異常な高値だったのです。そして、その高値の原因は、明らかに投機マネーによるものでした。
80年に1バーレル38ドルもの高値を付けて、50ドル超もあり得ると言われた原油価格は、その後じりじりと値を下げ、82年頃は再び30ドルを割りました。そして、85年には高騰する前の価格であった1バーレル12ドルまで値を下げたのでした。その後、1986年~99年までの原油価格は、17ドル~19ドルと安定して推移していたのでしたが・・・。
ところが、中国・インド・ロシア・ブラジルなどの新興大国の急速な経済成長により原油価格は、2000年~2003年では、24ドル~28ドル、2004年~2006年では、30ドル~50ドルと、徐々に上昇して来ました。
そして、2007年の夏、原油価格は1バーレル60ドルから急騰を始めて、2008年の年初には、ついに1バーレル100ドルを超えるような歴史的な高値になってしまったのです。昨日のニューヨークのWTI先物原油価格動向は約120ドルですから、それでも17ドル~19ドルで推移していた頃の6~7倍です。147ドルまで上昇した原油価格は、ここ数週間でいくらか値を下げているようではありますが、それでもまだまだ高値です。一部には、年末冬に向けてまた上昇するとの声もありますが・・・。
こんな高値を続けている原油価格と、今後の市場価格の動向を聞いていて、私は”オヤっ”と思ったのでした。つまり、80年当時に起きた原油価格高騰の時の投機マネーの動きに実によく似ていたからです。
これは飽くまでも推測に過ぎませんが、もし歴史が繰り返されるのならば、来年2009年には原油価格はピークを迎える(或いは、もうピークは過ぎているのかもしれませんが・・・)筈です。そして、それ以降は原油価格はじりじりと下落が始まり、2011年には100ドルを割り、2014年頃には、再び1バーレル40ドル前後の価格に落ち着きます。
ちなみに、当時の金の国際価格も1オンス280ドルだった価格が原油高につられて800ドル以上の高値を付けたのでした。その後は、原油価格の暴落につられて、結局は1985年には元の価格に近い1オンス300ドル程度まで急落したのでした。その後は、1オンス400ドル前後で2003年まで安定して推移していました。従って、金価格も同じように1オンス400ドル~500ドルの価格帯に落ち着いたとしても何ら不思議はありません。
こんな時期にFXなどを始めたら、確実に大損するような気がします。それは、異常な一本調子の原油高だったのが、ここへ来て陰りを見せているからです。こんな時に限って、商品先物取引業者は取引の勧誘をますます強化します。それは、まるでトランプのばば抜きで「機関投資家が売り逃げして値崩れするのを防ぐために、素人さんはばばを引け」と囁いているように私には聞こえるのですが・・・。
私は、経済アナリストでも評論家でもありませんので、原油や金の国際価格がどうなるか、確かな事は何も分かりません。しかし、歴史は繰り返すという言葉が妙に私の頭の中で踊っているのです。世界恐慌、バブル経済の崩壊、サブプライム問題とその形態、手法は変わっていても、投機経済の破綻へのプロセスはいつも同じにように見えるのは、私だけの錯覚なのでしょうか?
超過利潤が競争を惹起して、競争が超過利潤を減少させ、終局的には物の価格は下落するという法則は先生がおっしゃるように繰り返すものだと思います。
騰貴筋はそろそろキャピタルロスを予測していることでしょう。
話は変わりますが石油に変わるエネルギーのことをそろそろ真剣に考えるべきかなと思っています。
福岡でも中心地では車の通行量は減っている感じがします。
原油価格の高騰で皮肉にもエコが進みかつ交通事故が少なくなるとは・・・
投機筋の連中は、本当にハゲタカのような人達で儲ける事しか頭にはないようです。
今回の原油高騰を良い機会にして、代替エネルギー対策に拍車がかかれば良いと思っています。最後に駐在したスペインでは、風力発電が盛んでした。
日本は温泉が多いので地熱発電とか、潮の干満を利用した発電など増やして欲しいものです。
こちらは車がないと買い物さえ行けないくらい
車に依存してます。
はやく石油やバイオエタノールに代わるものを
普及させて欲しいものです。
先物に手をだして数百万もの借金を抱えてる知り合いがいるので
先物だけはやりたくないと思ってます。
FXもユーロを・・・・と思ったのですが
やっぱりFXも止めときます。
あれも先物ですものね。
今の原油の値段は実勢価格ではあり得ませんから、いずれ必ず下落すると思います。これからは、投機マネーが、誰にババを掴ませようかと駆け引きしているところだと思うのです。それが、1年掛かるのか、或いは、3年掛かるのかは誰にも分かりません。
偶然ですが、つい最近某外資系のバイオエタノール入りガソリンの元売りで有名な石油会社が日本に進出したばかりで、仕事の依頼を受けています。おそらく、これからは、日本でもバイオ燃料が国内にどんどん出回って来る筈です。もう暫くお待ち下さい。
ギャンブルするつもりでFXをされるのならば、それも良いかもしれません。しかし、資産運用としてはいささかリスキー過ぎます。これでも昔バブルの頃には、勤め先で債券現先などで当座預金を月間7~8千万から1億円程度(最低運用単位は1千万円)運用していた時期がありましたので全くの素人ではないのです。債券といっても国債でしたからまったく安全で、運用益は、月間せいぜい5~60万円でしたが・・・。
それでも、当座預金に入れておくよりはず~とマシでしたから(^_^)v。
私も燃費を常に考えるようになりました^^
日本に進出した石油会社の依頼ですか!!
さすが、国際派先生です・・・凄いなぁ。
私とは違う世界ですね~。
カミさんに言わせると、最近ミニベンツをよく街で見かけるようになったとか・・・。やはり、これもガソリン代高騰の影響なのでしょうか?
丸ノ内や大手町まで地下鉄で一駅なので、やはり法人からの依頼は多いようです。でも、我が事務所は秋葉原といっても神田下町の情緒が漂う一角にある小さな事務所(実際、お蕎麦さんの隣りです。)ですので、大手町・丸ノ内辺りの巨大なファームのように個人の依頼は事実上お断りなんて、敷居が高い話はまったくありません。勿論、個人のお客様も大歓迎ですよ!