行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする26年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

最高裁の判断、遅かったのでは?

2013-09-06 09:58:47 | 旬なお話

 婚外子の相続分が二分一であると規定のある

 民法にやっと違憲判決が出たようだ。

 但し、女性や妻の権利が希薄であった戦前の法体系の中では、

 愛人を作りまくる旦那達から本妻の権利を擁護する

 という意味では、この条項はそれなりに役に立っていたようだ。

 とはいえ、ここ10年あまりの間、中南米などの小国でさえ、

 出生証明書での嫡出子(hijo legítimo)という

 言葉の使用を廃止する国々が目立っていたことは、

 法務省民事局も各国の家族法を見て知っていた筈であり、

 寧ろ、21世紀になるまで放置した法曹関係者、

 特に、最高裁の決定は遅きに逸した感がある。

 この判断により、これで生い立ちによる子供の差別という

 時代錯誤的な法律からやっと逃れ始めた!という初期段階に過ぎない。

  http://mainichi.jp/select/news/20130906ddm041040150000c.html

 それは、前述した「戸籍法」及び関連法規での

 「非嫡出子」という差別的な用語の使用廃止や、

 各種の社会保障や行政サービス、或いは、

 税制に至るまで早急な見直しの必要が出てくるからである。

 その適用が遅れると、訴訟問題に発展する可能性も想定され、

 まさに、弁護士さん達にとっては、活躍の場が広がる

 (千載一遇のチャンス?)事態に入ったのかもしれない。

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