一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

Denial is not a river in Egypt

2005-02-04 | よしなしごと
地雷処理がどうにか終わった。
ただ、内密の話だけに打ち上げというわけにも行かないので、今日は早く帰って家でワインをあける。

めったに見る時間帯じゃないので、ドラマとかを途中で見ても仕方がなく、BS1のCBS "Nightline"を見る

ちょうどブッシュ大統領の一般教書演説の話をしていた(相変わらずfreedom,liberty連発のやつ)

イラクの選挙について、イラク人は、"If Iraqui people stands for their own liberty, America stands with you"(イラクの人々が自由のために立ち上がるのに、アメリカは全面的に協力する)というようなことを言っていた。

それについてキャスターが
「このフレーズは、東西冷戦時にルーズベルト大統領がハンガリー市民に呼びかけたのの引用だと思いますが、ハンガリーにソ連が進行したときには結局何もしなくて国際的な非難を浴びましたよね」と鋭い突っ込みを入れていた。
ABCはFOXとはちがって政権寄り一辺倒でもないのだろう。


ただ、演説の最後の部分で、2階席に呼びかける部分は文句なく感動だったらしい。

2階席には、First Ladyの席があり、レーガン大統領がその隣に一般市民を招待してから、そこは「特等席」としてマスコミの注目を浴びるようになったそうな。(最近ではTop Secretで、誰が座るかは当日までわからない)

今年は、イラク戦争に従軍して戦死した息子(ノーウィル軍曹とか言ってた)の両親を招待し、その前列にはイラクの市民を配し、彼らが両親に抱きつく、というのがクライマックスだった。
しかも、そのイラク市民の指には、投票したことを示す紫色のインクがついていた・・・という演出


このシーンが今年感動を呼び起こした事は、テレビ番組のゲスト全員が認めていた。
何しろブッシュ(Jr.)大統領すら、目にうっすりと涙を浮かべていたんだから。
素直に感動してしまうところが、また国民にはウケるのだろう
このあたり、なんとなく小泉首相と似ていなくもない。


でも、世界一強大な軍事力・経済力を持つアメリカの指導者がこんな風に感情をすぐ表に出してしまうというのはちょっと問題ではないか?


それに比べて、女性関係にルーズだったかもしれないがクリントンは演説が上手い。(女性関係にはルーズだけど(笑))
「決め」のフレーズのうまさと、そこまで/そこからの議論の展開がとてもスマート。

表題のフレーズは、ダボス会議でのクリントンの演説で使われたもの。
娘の世代の流行り言葉をうまく引用しながら、経済の「よいグローバル化」について語っている。
確かに、拒絶(denial)ばかりして、交流しなければ、(経済)発展はない。


"denial"と"a river in egypt"をかけること自体はer8 のタイトルで(邦題タイトルが「不信と後悔と」だもん)使われているくらいだから、よく言われる言い回しになっているようだ。

でも、"denial"="The Nile"って、けっこうベタな駄洒落だよね・・・


* ちなみにこんな本もありました
Denial Is Not a River in Egypt

Hazelden

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コメント
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