仕事に燃え尽きて退職した30代半ばの女性が、ハローワークで紹介されるちょっと妙な仕事を渡り歩くなかで、仕事、働くということを考えるという話。
主人公が、ありそうでなさそうな仕事を渡り歩くなかで、それぞれの仕事の意外な展開を楽しンでいるうちに、気が付いたら気持ちのいい出口にたどり着くことができる。
「キャリア形成」とか「自己実現」とか逆に「ブラック」「非正規」というような大きな声、大きな物語でなく「壁と卵」のように肩に力も入れずに、身近でしかも虚実の境目にあるような柔らかい物語に仕上がっているのが読んでいて楽しい。
個人的には語り口がツボにはまった。
細かい点が気になるがそれは口に出さないでおこう、とかそれはここでは無視して進もうということは日常数多くあるのだが、そういうディテールにいちいちつっこむものの、饒舌にはならずに平熱で淡々と語るところが、面白さを倍加させている。
作者の津村記久子の作品を読むのは初めてなので(芥川賞作家だったことも知らなかった)、これが作者のスタイルなのかはわからないが、別の本も読んでみよう、という気分になる。
ここからは余計なお世話。
初出が日本経済新聞電子版に2014年5月から2015年3月とある。
電子版独自のコンテンツをアピールするなら、「日経○○」という個別分野の雑誌記事の引用やFTの記事ではなくこういうコンテンツをもっとアピールしたほうがいいと思う。
紙面でも、文化面は肩の力が抜けていて意外と面白かったりするんだし。
それに、初出が電子版のメディアだったにもかかわらず、初版後半年経っても電子版が出ないのも間が抜けているように思うのだが、作者の意向なのだろうか?


主人公が、ありそうでなさそうな仕事を渡り歩くなかで、それぞれの仕事の意外な展開を楽しンでいるうちに、気が付いたら気持ちのいい出口にたどり着くことができる。
「キャリア形成」とか「自己実現」とか逆に「ブラック」「非正規」というような大きな声、大きな物語でなく「壁と卵」のように肩に力も入れずに、身近でしかも虚実の境目にあるような柔らかい物語に仕上がっているのが読んでいて楽しい。
個人的には語り口がツボにはまった。
細かい点が気になるがそれは口に出さないでおこう、とかそれはここでは無視して進もうということは日常数多くあるのだが、そういうディテールにいちいちつっこむものの、饒舌にはならずに平熱で淡々と語るところが、面白さを倍加させている。
作者の津村記久子の作品を読むのは初めてなので(芥川賞作家だったことも知らなかった)、これが作者のスタイルなのかはわからないが、別の本も読んでみよう、という気分になる。
ここからは余計なお世話。
初出が日本経済新聞電子版に2014年5月から2015年3月とある。
電子版独自のコンテンツをアピールするなら、「日経○○」という個別分野の雑誌記事の引用やFTの記事ではなくこういうコンテンツをもっとアピールしたほうがいいと思う。
紙面でも、文化面は肩の力が抜けていて意外と面白かったりするんだし。
それに、初出が電子版のメディアだったにもかかわらず、初版後半年経っても電子版が出ないのも間が抜けているように思うのだが、作者の意向なのだろうか?