一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(スウェーデン版の映画の方)

2012-03-04 | キネマ
(若干のネタバレがあります)


原作が面白かったので(参照)、まずは本国での映画版を鑑賞。


原作の構成が複雑なので映画化は大変だったと思いますが、原作をできるだけ生かした形でうまくまとまっていたと思います。
その分153分という長尺になりましたが、テンポと構成がいいので長さを感じませんでした。
ただ、映画から入るとどこまで話が続くんだよ、と途中で不安になるかもしれません。

主役のリスベット・サランデル役を演じるノオミ・ラパスが原作のイメージに近い役作りをしています。
(ただ原作の「24歳だけど未成年にしか見えない」というにはちょっととうが立っている感じがしましたが、向こうの人は年齢を体形で判断するのかもしれません、て余計なお世話)

一方で、もう一人の主人公ミカエル・ブルンクヴィストの描き方はちょっと平板な感じがしましたが、中年男のけっこうフリーな恋愛関係などは映画向けではないので仕方がないところでしょうw
逆に3作分の映画化権を買ったのか、2,3に続く前振りもしっかりしています。

時間があればハリウッド版リメイクも見てみたいですが、もう、劇場公開終わってしまったかも。
(もっともこっちは劇場で見るというのも資本力に流された感じでちょっと不公平かなと思うので、それならそれで仕方ない)



最後にいくつか細かい突込みを。

・舞台になった島に渡る橋が豪華すぎる。
原作にある地図だと、川を渡るくらいの橋なんですが、映画では相当立派な橋が映ってます。映像的な見栄えを考えて立派な橋を選らんだのだと思いますが、島の規模を考えると公共工事としてはありえない感じがします。

・協力会社
テロップの最後に流れた中にトヨタとヤマハがありました。
原作ではリスベットの乗っているバイクはカワサキだったように思います。ヤマハががんばったのでしょうか(でも2作目はハーレーが出てくるんだけどなぁ)
一方でトヨタ車は出てきた記憶がなく、ミカエルが借りたレンタカーが韓国の起亜自動車だったのが印象に残ってます。

・製作
製作(スポンサー?)の中にドイツのテレビ局のZDFが名を連ねていたのですが、犯人の動機として反ユダヤ-ネオナチ的なことは原作にはなかったのですが、このあたりは「反ネオナチ」-原作の作者の意図にもそれはあります-をできるだけ出したいという意向があったのでしょうか(逆に原作がそういうトーンなのでスポンサーについた?)

・独房
ミカエルが収監されている独房ですが、下手なビジネスホテルより快適そうです。
これが実物だとしたら、スウェーデンの拘置所はどれだけ恵まれてるんだよ、という感じです。




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『さよなら!僕らのソニー』 | トップ | おつコップ! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

キネマ」カテゴリの最新記事