一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

「農役」のススメ

2012-04-15 | よしなしごと

前のエントリ で高齢者雇用安定法改正案は大企業・高齢者優遇に偏っているのではないか、といったのですが、60才といえばまだまだ元気なので、年金支給年齢の繰り下げまでの期間、その力を若者の職を奪わない形で有効利用する方法として「徴兵制度」ならぬ「徴農制度」または「農役」を検討してはどうでしょうか。

Wikipediaによると、いままで徴農制度は  

いわゆる制度としての「徴農制度」として話題となる議論は21世紀の日本で取り上げられることの多いニートや若年労働者の失業、非正規雇用の問題、あるいは農業従事者の後継者不足や高齢化、食糧自給率、食育に関する論題についてであり、あるいは俗流若者論として「近頃の若い者に性根を入れ叩きなおす、鍛え上げる」ための制度として徴兵制度の代替案として話題に挙げられることが多い。  

という取り上げられ方をしていたようですが、これでは懲罰・苦役という感じで、若年層のやる気をそいでしまうように思います。  

逆に定年を迎えた高齢者であれば、会社で「法律で決まっているから」とお荷物扱いされるよりは楽しく働く人が多いと思います。

そして、減少傾向にある農業従事者を補完するとともに、農業に従事することで「第二の人生」のスタートにあたって食料自給や食の安全について考える重要な機会にもなります。

TPPの議論で、日本の農業のコスト競争力のなさが反対理由に挙げられますが、消費者が自ら農業に従事することで「安全かつ上質な農産物を適正価格で買う」という消費者教育・マーケティング効果にもつながるように思います。
さらには農業をとりまく流通システムや認証などの諸制度のムダを検証することにもなると思います。(このあたりは『日本の「食」は安すぎる』参照)  

また、身体を動かすことは健康にもいいし、長期的には医療費削減にもつながるので、「農役」中の食・住を国が負担したとしても、トータルでは安くつくかもしれません。  
農業なら「食・住」のコストは安いですし、手当ては「農役」なので最低賃金程度にすれば(細かく言えば+前年の住民税相当は必要でしょう)雇用者である企業が負担しても抵抗はないと思います。
高齢失業者も失業保険支給の代わりに「農役」を義務付ける一方で、失業保険が切れた失業者にも従事の機会を与えれば失業対策にもなります。

農業従事者の平均年齢は66歳なので年金支給年齢が繰り下げられてもまだまだ「若手」ですし、機械化もされているので十分役に立つはずです。  


「農役」後は、農業が肌に合ったらそのまま農家(農業法人)で雇われてもいいし、やる気がある人は第二の人生として農業を始めてもいいです。
「農役」経験者には農地法の譲渡・賃借の要件を緩めるというのも一法です。
また、趣味として家庭菜園を楽しむ場合にもノウハウを得ることもできます。  


いかがでしょうか?

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