一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

「ごめん」で済むなら弁論部も法学部もいらない

2008-07-17 | よしなしごと

弁舌さわやかどころか意味不明なので記事を全文引用して考えます。

「在日だから不安」と日大弁論部が入部拒否 大学側が学生に謝罪
(2008年7月16日 13:13 産経新聞)  



 日本大学の在日韓国人3世の女子学生が、「在日だから不安だ」などの理由から法学部公認の弁論部への入部を拒否されたとして、大学側が女子学生側に謝罪していたことが16日、分かった。弁論部は6月下旬に活動を自粛した。  
 学部によると、女子学生は今年4月、日大法学部に入学し、弁論部の新入生向けの説明会に参加。女子学生が「自分は在日韓国人だ」と説明すると、説明会後、同サークルの幹部3人が集まり、「在日だから不安だ」「外国人は文化の違いがあり、なじめるかどうか分からない」などと話し合った上で、入部を断ったという。  
 女子学生に対しては「司法試験の研究室に入っているため、学業が忙しくなるだろう。部活動がおろそかになる可能性がある」などと説明。その後、6月初旬に別の部員を介して、「在日」が理由の一つだった可能性があることが分かり、女子学生の母親が、同大の人権救済委員会に訴えた。  
 3人は「在日だから入会を断ったわけではない」などと弁明したが、大学側は「女子学生を傷つけた」として謝罪。3人も「迷惑をかけた」と女子学生を含む関係者に謝罪した。  
 日大の坂田桂三法学部長の話「(弁論部の幹部には)女子学生に対する差別意識はなかったと思うが、傷つけてしまったので学部長名で謝罪した」


弁論部の活動がどんなものか私は知りませんが、「弁論部」と名乗るわりに「幹部」が入部拒否の意思決定に当たっても反論に耐えられる理屈付けができてないうえに、本人には違う説明をしている時点で部としてダメなような気がします(堂々と「在日韓国人は入部させないし、それは不当な差別ではない」と主張できたらそれはそれで立派だと思いますし、それくらいでないとどこかの案件における経産省官僚のようにはなれませんね。)。

その意味ではこの女子学生は変な部に入らなくてよかったですね。

学部長の説明も、「差別意識はなかったが傷つけてしまったので謝罪した」という変なもので、①「公認」とはいえ学部の活動でないものについて大学が謝罪する必要があるのか②「傷つけてしまった」ら一律に謝罪するのか③活動自粛ということだが、正式な処分はないのか、というあたりよくわかりません。
それに、通常こういうときの回復措置としては「入部を認める」というのが基本線だと思うのですが入部は認めないんですね(本人が希望していないのかもしれませんが)。

とりあえず頭を下げてその場をしのごう、という考えが見え隠れしています。


せっかくの経験なのですから、不祥事への対応のケーススタディとして(法学部ではないかもしれませんが)日大の講義で取り上げてみたらいいのではないでしょうか。
講師としては今回の対応をどう評価するのか興味があります。





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