今回の地震と原発事故で首都圏から避難する人も出ているようです。
そこは個人の考え次第ですが、特定のリスクは避けられてもリスク全体を避けることは出来ない、というのが標記の寓話。
昔のエントリで取り上げたようにいくつかのバリエーションがあるようですが大筋はこんな話
バグダッドの商人が召使を市場に買い物に行かせたところ、ガタガタ震えながら戻ってきた。
召使曰く
「市場で死神に声をかけられてしまいました。死神は私を脅すしぐさをしたのです。ご主人様、どうか馬をお貸しください。馬でサマラまで逃げれば死神から逃れられるでしょう」
商人が馬を貸すと、召使はそれにまたがり一目散に逃げて行った。
その後商人が市場に行くと、市場の人ごみの中に死神を見つけたので
「朝私の召使に会ったときに、何で脅すようなしぐさをしたんだ?」と聞いた。
「脅かしたりなどしていない」と死神は言った。
「なにしろあいつとは今晩サマラで会うはずだったのにバグダッドで出くわしたから、こっちがびっくりしたんだ」
避難・疎開するというのも一つの選択肢だと思いますが、大事なのはそれでひと段落、と思わないことなんでしょうね。