一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

総選挙

2005-08-10 | よしなしごと

郵政民営化法案が参議院で否決され、衆議院が解散・総選挙になりました。


この週末に、否決の意思表明をする参議院議員が増えたのは「自分が否決を決定付けたくないので早めに席を確保しておこう」という読みが働いていたように思います。
その結果、「次々と反対」という流れが出来て、様子見の議員も反対に回った、というところではないでしょうか。


今回の解散については、参議院で否決されたから衆議院を解散するのはおかしい、という意見もありますが、憲法では

憲法59条  法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決し たとき法律となる。
2  衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。
3  前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。

 とあり、郵政民営化法案を可決成立させるには、衆議院を解散して2/3以上の多数を取る必要があるので、解散自体は論理的には間違ってはいません。


ただこの規定を改めて読むと、2大政党化が進み、衆議院の2/3を支配する与党という存在がますます現実的でなくなってきている状況においては、参議院というのは実質的に拒否権を持っているのに等しい、ということがわかります。
そうなると、この制度設計自体が合理的か、についての議論がなされるべきではないか(日本のようにほぼ対等な二院制というのは実は他国でもあまりないらしい(フランスとか?)ので、参院廃止論とか機能分化論もそんな暴論ではないと思いますし、少なくとも再可決の2/3の要件の緩和は必要ではないでしょうか)と思います。

※改憲論というならば、憲法9条だけでなく(より先に)こういう制度的な問題点を議論したほうがいいですよね。

※昨日の朝のTVでの大仁田厚を見たりすると、参議院不要論に大きく傾いてしまいますね(そもそもあんなヤツ番組で取り上げるなよな・・・)

で、総選挙。
争点は自民党の郵政民営化賛成議員vs反対議員、という構図になっています。
 
一方民主・岡田代表「政権とれなければ辞任」 総選挙へ決意 (2005年 8月 9日 (火) 23:44 asahi.com)などといっていますが、前の記事でも書いたように、今回民主党はわかりやすい争点の提示に失敗したと思います。

わかりやすい二分論が必ずしもいいとは思いませんが、今回は民主党は「改革反対派」に自らを分類してしまったように思います。
「都市型政党」というなら、より徹底的な改革に向けての修正案を出すべきだったのではないでしょうか。

民主党自体、寄り合い所帯で強い共通理念があるというわけでなく、若手議員も「チャンスがあるから民主党」と言う感じの人が多そうなので、小沢一郎あたりが「郵政改革賛成派の大同団結」などといって党を割る可能性もあるんじゃないでしょうか。

一方、少なくとも自民党の反対派議員は離党しないと筋は通らない(公約に反対するのが通用するなら政党のマニフェストは意味がなくなってしまう)と思います。

そうすると、自民党・民主党の大シャッフルが起きるかもしれませんね。

コメント (5)
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南西楽園

2005-08-09 | 余計なひとこと
南西楽園というのは、ユニマット・グループ(消費者金融やオフィス・コーヒーサービス、不動産業などをやっている企業グループ)が八重山諸島などで展開しているリゾート・ホテルです。

今年の6月に西表島西表島がオープンしました。
他に、宮古島小浜島にもあります。

今回の旅行でも宿泊先の候補として考えたのですが、
ネットを調べていると、西表島ではこのホテル計画地が海亀の産卵地であるなど、環境破壊型の開発だとして反対運動が起こっているのを知りました。

一方で、リゾート開発は雇用の増加など島の活性化につながる、という賛成論もあり、島を二分しての論争になったそうです。


そもそもの反対運動の根っこは、その強引な開発手法にあるようです。

ユニマットの高橋洋二社長は、グループ会社の上場や売却でH13年度納税額全国第1位(推定年収300億)になった人です。
その高橋氏は13年11月に竹富町に転入、それまでの島の住民税収入8億に対して高橋氏一人で14億円を支払うことになりました。
そういえば当時話題になりましたね。(ちなみに高橋氏は高額納税者番付の常連で、H16年度も納税額5億233万円と全国で37位です。)
 
その後ユニマットはリゾートホテルの開発計画を発表。
竹富町長はこれを歓迎し、リゾート開発を強力に後押しした結果、小浜島に続き西表島にもリゾートホテルの建設をはじめました。


西表島の開発計画は、西表島にありながらまだ国立公園の特別地域に指定されていない地域であり、また開発規模も県条例で環境アセスメントすべき20ha以上という規模にも該当しないので、
法律的には違法ではないようです。

しかし高橋氏は竹富町に住む前は宮古島の上野村に住んでいました。
この時も地元の村に莫大な税金を納めるとともにリゾート開発を行いました。
村としては多くの雇用を創出し、村に貢献したということで名誉村民の称号まで贈ったものの、結局1年だけで転出してしまった、という過去があります。

このため、反対派は今回も転入はリゾート開発の便法で、西表島に定着する意思はないのではないか、と疑っていました。
 

このように島を二分する議論の中で、平成16年6月、竹富町の選挙管理委員会が「生活の本拠が町内にあるとはいえない」として、同町の選挙人名簿から登録を抹消し、一方高橋氏はこれを不服として平成16年12月に竹富町を転出してしまいました。

結局残ったのがリゾート計画で、それが今年の6月にグランド・オープンすることになりました。


まあ、こんなこともあり(さらに、西表島や小浜島だと足の便も悪いし、ホテルでの食事だけになってしまう。それに4泊5日の滞在中にホテルを変えるのも面倒、という現実的な理由もあったのですが)、南西楽園のホテルは利用しないことにしました。


南の島といえどもいろいろ物議をかもす問題があるようです。

*****************

8月11日、南西楽園についての記事を追加しましたこちらをごらん下さい。
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耳なし芳一

2005-08-09 | よしなしごと
石垣島では日差しが半端ではなかったので、日焼け止めをしてもけっこう焼けてしまいました。

ただ、
日中はできるだけ単パンをはかない
海やプールではTシャツで泳ぐ
日焼け後はアロエのジェルで手当て。
焼けすぎたら水(サウナの水風呂がちょうどあった)で冷やす

と出来る限り対策をしたために、皮も剥けずにどうにか定着しそうな感じでした。


ところが、こっちに帰ってきて3日目に、耳の上の縁のところがぱりぱりになり、皮が剥けてきました。
確かにそこは直射日光があたるし、シュノーケリングでも露出している部分で、それにもかかわらず、あまりケアをしていなかったのが原因だと思います。

そこだけきれいに剥けたので、マダラにはなっていないのですが、
「プチ耳なし芳一気分」を味わいました。
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日本最南端の信号機

2005-08-08 | うろうろ歩き
西表島のバスで、「日本最南端の信号」(西表島に2つある信号のうち南の港(大原港)の近くにあるもの)という案内をされたのですが、そのときは
「小笠原の方が南なんじゃないのか?」
と、あまり真面目に取り合っていませんでした。

ところが、地図で調べたところ、八重山諸島自体が小笠原の父島や母島よりはるかに南で、硫黄島とほぼ同じ緯度にあることを知りました。

さすがに南大東島や沖鳥島には信号があるとは思えないので、確かに西表島の信号が日本最南端ですね。


大変失礼しました。


ガイドを兼ねた運転手さんの話を聞いて「ホントかよ?」と思いながら撮ったピンぼけのかつ背景も映ってないので意味不明の写真がこれです。


緯度の話ですが、石垣島は北緯24度ちょっとのところにあり、世界各国と比較すると、

太平洋では、ハワイよりちょい北

アメリカ大陸では、マイアミよりちょい南、バハマと同じくらい

アジアでは、台北、パキスタンのカラチ、カタールのドーハとほぼ同じ

アフリカだとアスワン・ハイ・ダム(ということはカイロのはるか南)やサハラ砂漠のど真ん中

という感じです。

海流の関係等もあり、一概に上の各都市の気候が同じわけではありませんが、かなり南ではありますね。


西表島の名誉(?)のために補足しました。
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石垣島の海

2005-08-07 | うろうろ歩き
石垣島は、珊瑚礁に囲まれています。

八重山諸島は生息する珊瑚の種類も350種類と世界一だそうです。

大きい船は珊瑚礁の切れ目からしか出入りできないので、八重山諸島では港の位置は限られています。

なので、ビーチは波はほとんどなく、とても静かです。
また、珊瑚の死ぬと石灰化して白砂になるので、とても綺麗な砂浜です。

沖合いの珊瑚礁の切れ目(リーフ)までは水深が5~15mくらいなので、シュノーケリングで十分楽しめます。
ビーチから数十メートル行くだけで(汐の満干にもよりますが)珊瑚礁が広がっています。

カヌー(シーカヤック)でもう少し沖合いに行くと、より大きな珊瑚を見ることが出来ます。


※これは西表島のグラスボートからの写真なので、参考画像です(水中で取れるカメラがなかったので)


ただ、2,30年前に比べると、珊瑚礁は劇的に減ってしまっているそうです。
原因は島から流出する赤土で、サトウキビやパイナップル畑の開墾が進んだため、表土の流出が増えたことだそうです。
表土の流出は、台風なや大雨だけでなく、トラクターが畑から一般道に出て落とした赤土が下水経由で海に流れるのも大きな要因のようです。

WWFジャパンは珊瑚礁の保護・研究のためしらほサンゴ村を作っています。


シュノーケリングですが、映画「ファインディング・ニモ」の効果か、シュノーケリングをした2回とも、イソギンチャクとクマノミを案内してくれました。

ただ、いたのはカクレクマノミでなくハマクマノミで、同じ橙色の身体ですが、白い線が3本でなく1本の方でした。
ハマクマノミはカクレクマノミより気性が荒いらしく、潜って近づこうとすると「カチッ、カチッ」という威嚇音を出します(もっと気の荒い奴だとマスクに体当たりしてくるらしい)

また、フグの1種で手で捕まえられる比較的動きの鈍いのがいました(何という名前か忘れてしまいましたが)
掌に乗せて水面に出すと、「キュッ、キュッ」とちょっと情けない鳴き声をあげ、そのうちプーっと膨れてきます。
ただ、膨れてしまうと上手に泳げないので、かえって水に浮かべておもちゃにされてしまうという、可愛くも(膨れるとどことなくゴマちゃんに似ている)ちょいと情けないヤツです。

あと、石垣島のサザエは貝殻にトゲがなく、多きな巻貝のようです。
食べると美味しいそうですが、ライフジャケットのポケットなどに入れたままにしてしまうと、死ぬほどの悪臭を放つので要注意とのことでした。

ほかに貝で有名なのはシャコ貝と夜光貝。
シャコ貝は貝殻の美しさからオブジェとしても人気ですが、それより何よりとても美味しいので、見つけられるとすぐ取られてしまうそうで、今回は野生のは見られませんでした。

夜光貝は、直径25cmほどの大きな巻貝で、貝殻を磨くと青緑色に光る部分とその下に厚い真珠層が出てきます。このためアクセサリーの材料として使われています。
中国の螺鈿細工の材料として輸出もされていたそうです。
これも食べると美味いという一石二鳥なので、数が減りつつあるそうです。


ということでシュノーケリングで十分楽しかったのですが、スキューバダイビングをするなら、石垣島と西表島の間にはマンタ(オニイトマキエイ)が見られるスポットが有名だそうです。

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石垣島の美味しいもの

2005-08-06 | 飲んだり食べたり
やはり旅行と言えば、地元の美味しいものめぐりです。

1 八重山そば

石垣島の方では「沖縄そば」と言わずに「八重山そば」といいます。
主な違いは、麺が平らで太い沖縄そばに比べて細くて丸いところ。
出汁は豚骨+カツオで沖縄そばと同じですが、八重山そばの方がややさっぱりしているかんじです(記憶での沖縄そばとの比較なのであいまいですが)

麺は沖縄そば同様全般的にコシ(モチモチ感)がない(九州のトンコツラーメン同様加水率の低い麺のうえに太いからでしょうか)のですが、スープの美味しさとあわせると、何となくまったりして「これはこれでいいか・・・」と思ってしまいます。

でも、どこの店でもレンゲが出てこないのはなぜなんだろう・・・?


2 石垣牛

焼肉金城に行きました。
ここは沖縄サミットで石垣牛を売り込んだお店で、いわば「石垣牛発祥の店」だそうです。直営の牧場があります。

「おすすめ」にあった特上カルビ2000円/100gが絶品でした。
サシの程よく入った肉が、今ブロック(それも冷凍物でなく解体から冷蔵のまま保管された)からおろしましたとばかりに厚めに切られていて、それも正味100g出てきます(あまりに興奮して写真を撮るのを忘れてしまいましたw)

強めの火で周囲を手早く焼いて肉汁を閉じ込めたまま、中心部は軽く火が通ったくらいの半生の状態でいただきます。
このへんは東京の某焼肉店のオヤジの受け売りなのですが、肉の質はそこといい勝負。コストパフォーマンスでは圧勝でした。


3 魚

初日に肉をたらふく食べてしまったので、それ以降は魚料理が自慢の居酒屋を中心に回りました(といいながらソーキ(豚の角煮)とかは置いてあります)

「海人居酒屋 源」でいただいたのが、

カツオの心臓の刺身

(携帯のカメラなので、画像は鮮明でないです)


胡麻油+ニンニク+塩のタレでいただきます。
生臭さは全くなく、「こりこり」と「むちむち」の中間のような食感が独特で美味しいです。

海人(=漁師)さん直営の刺身が自慢のお店なので、カツオ本体(w)の刺身も美味しかったです。


4 その他もろもろ

そのほかのお店でも、イカ墨炒飯、もずくのヒラヤーチ(沖縄風お好み焼き)などなど美味しいものがたくさんありました。
上の写真の奥に見えるのはイカキムチですが、イカやタコも鮮度が高く(基本は茹でずに生でいただく)、刺身でも、和え物にしても唐揚にしても美味しかったです。

それから朝食や昼の定食の付け合せに出てきたゴーヤやパパイヤの漬物も美味しい上になんとなく身体によさそうな感じがして気に入りました。


5 泡盛

「飲み」の方はやはり泡盛。

石垣島では請福(せいふく)八重泉(やえせん)が二大銘柄です。

泡盛はなぜか三合瓶が多く、居酒屋でも飲みきり用によく置いてあります。

八重泉はさっぱりしていて、請福の方がややコクがあります。個人的には請福の方が気に入りました。

お土産にと泡盛専門店に行ったところ、ほかにも石垣島の泡盛は4,5種類あるそうですが、店のおばちゃん曰く、石垣の人は上の2銘柄しか飲まないそうです。
他の小さい蔵のは「内地の人は『美味い、美味い』と喜んで買っていくけど、島の人には全然人気ないさ~。だって、かびくさいでしょ?」ということでした。

試飲したところ、泡盛(米焼酎)としては確かにかなりクセがあります。特に料理とあわせにくそうな感じがしました。

ただ、最近の芋焼酎ブームで「クセがあるほどエライ」という雰囲気があるので(ラーメンで「麺硬め」と頼むと通に見えるのと同じですね)、珍しい(「地元でしか手に入らない」というレアさ)こととあいまって売れるのでしょう。

僕は請福を買って帰りましたが、「クセ系」を買うとしたら、食後酒でグラッパのようにチーズ(それもクセ系)をつまみにするといいかもしれません。
でも、三合瓶で500円ちょっとなので、チーズの方が酒より高くなっちゃいますね。

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西表島

2005-08-05 | うろうろ歩き
西表島にも足を伸ばしました。

石垣港からは高速船がでていて
竹富島 10分
黒島 25分
小浜島 25分
西表島 35~40分(港による)
で行くことができます。

こんな位置関係です



西表島、小浜島、黒島はすべて「竹富町」に属しています。
ちなみに、竹富町は石垣島から西側の16島、石垣市は石垣島と周りの小島14島(尖閣諸島含む)、与那国町は与那国島を含む2島で構成されています)


竹富島は赤瓦の家並みと屋根のシーサーが有名です。石垣本当からもすぐ近くに見えます。
黒島は牛の放牧で有名です。毎年2月下旬の「黒島牛まつり」では1等賞品が「牛1頭」という有名な抽選会があります
(今年の当選者は東京のOLさんで、さすがに連れて帰れないので地元の人が買い上げたそうです。)
小浜島は「ちゅらさん」の舞台になって一躍有名になりました。ヤマハのはいむるぶしリゾートがあります。


ということで、西表島

西表島といえばイリオモテヤマネコですが、生息頭数が100頭程度(縄張りの関係でこれ以上増えない)で、観光客がそう簡単に出会えるものではないようです。

西表島は人口が1,900人と少なく、中央部や西部を中心に島の90%が亜熱帯の山岳地帯・ジャングルで、自然が手付かずに残っています。
島の道路は、時計で言うと9時から6時の間しかなく、島を周回していません。
道路にはイリオモテヤマネコの生息地付近には標識や、車の通過時に音を出してイリオモテヤマネコの事故を防ぐゼブラゾーンがあったりします。

人より自然の存在感が圧倒的に大きい島といえます。

昨年は台風が10個も直撃しました。そうなると事前に買出しをして、雨戸・防風戸(外からかんぬきをかける)を閉め、家で台風がすぎるのをじっと待っているしかありません。昨年は36時間という停電もあったそうです。
もっとも家は(シロアリが多いこともあり)セメント造の物が多く(これは石垣島も同じ)、台風で屋根が飛ばされる、というようなことはないようです。

ところで、その年の台風が多いかどうかは5月頃に咲くデイゴの花をみるとわかるそうです。
花が多く咲く年は台風の当たり年ということですが、今年は例年並だったそうです。


西表島に宿泊すれば、時間をかけてマングローブの川をカヌーで上ったり、トレッキングで滝を見物したりといろいろ自然を楽しむツアーがあります。

今回は日帰りだったので、「おきまり」のコースをまわりました。
「おきまり」ツアーは、石垣航路の船会社がパックにして売っていて、島内のバスや遊覧船は「西表島観光センター」の独占状態なので、あまり選択の余地はありません。
※レンタカーを申し込もうとしたのですが、ハイシーズンのうえ台数が少ないため空きがなく、また遊覧船もパックツアー優先で一般人の乗れる便が少なかった、とか、真夏にカヌーやトレッキングもきついなあと日和ったという事情もあります。

コースとしては、港に上陸したあと、仲間川をマングローブを眺めながらのぼり、



樹齢400年の「サキシマスオウノキ」(根元のところが屏風のようになっているのが特徴)を見て、



その後は由布島へ水牛車で渡ったりしながらバスで島内観光、そして、グラスボート(グラス部分が水中に下りる仕組みになっている)でサンゴ礁見物というコースでした。


由布島の水牛車です。



由布島は周囲2kmの小さな島で、西表島からは400mの距離にあります。両島の間は遠浅の海でつながっており(干潮時はほぼ干上がっている)、そこを水牛車で行き来します。
元は住民がいたのですが、昭和44年の台風で全島が水没(標高が1.5mしかない)してしまい、住民が対岸の西表島に移住しました。
被災後も島に残った西表正治さん夫婦が復活をかけて亜熱帯植物園を作り、農耕用に使われていた水牛を渡しの水牛車としてつかい、観光地として復活させたそうです。

水牛車にのんびり揺られながら、浅瀬を渡る風にうたれ、御者(?)のおじいの三線と唄を聴きながらの10分間(水牛が途中で用を足したりするともうちょっとかかる)はなかなかのどかです。
(ただそれ以外は、「いかにも観光地」風に記念写真を取っては売りにきたりと、興ざめな部分もありますが)


4月・5月の梅雨入り前で、それほど暑くない時期に、もう一度ゆっくり訪れてみたいと思いました。
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八重山人(やいまんちゅー)気質

2005-08-04 | うろうろ歩き
八重山諸島の人々を「やいまんちゅー(八重山人)」といいます。

沖縄本島から見て、八重山諸島(宮古島以西の島々)を「先島(さきしま)」と言うことからも、本島とは文化風土がちょっと違います。
琉球民謡・踊りも、本当は豪華絢爛なのに比べ、八重山地方のは衣装は地味でテンポは遅いけどソウルフルな感じだそうです。


さて、八重山人の性格ですが、一言でいえばのんびりしている、ということのようです。

最初は人見知りするのですが、基本的には非常に親切な人々です。
観光で触れ合う人々は、特に人見知りとかはしないので、とても気さくな方が多かったです。
タクシーでも営業トークを越えて、親切(というか話し好き)なドライバーの方が多いようです。

言い方を変えると商売気がないんですね。

迎車のタクシーも、どんなに待っても客が乗るまでメーターを倒さないのが基本のようです(中には走り出してもメーターを倒さない方もいらっしゃいましたが・・・)


また、旅行したのが「豊年祭」の時期で、各集落ごとに日にちを代えてお祭りがある時期でした。
そのとき乗ったタクシーの運転手さん(前宇根底(まうねぞこ)さんという苗字でした)が明日は白保の豊年祭だと熱心に勧められました。
明日は神社で奉納の儀式があって、明後日の夕方には祭りの行列と踊りがある。明日よければ乗せていってあげるよ、とかなり熱心に勧められたので、できれば祭りの行列を見たいので明後日案内してくれないかな、と言ったところ
「いやぁ、その日は私も踊るから・・・」
とあっさり断られてしまいました。



のんびりしている、ということは逆にいえば、けっこうアバウトだということでもあります。

「八重山時間」というのがあるそうです。

宴会などで定刻に行くと誰もいなくて、10分後に1人、20分後に1人、30分過ぎにやっと半分がそろい、全員揃うのが集合時間の2時間後(場合によっては来ない人もいる)、というのが基本のようです。
ただいいのは、全員揃うまで待たずに、来た人から酒とツマミを頼んで勝手に始める決まりになっていることです(待っていると「何で飲んでない」と怒られるらしい)
※これは宴会だけでなく、ミニコミ誌の記事の高校生の座談会でも開始は集合時刻の1時間後だった、というようなことがかいてあるので、本当に皆、気にしていないようです。

アパートが雨漏りをしても、工務店の人が直しに来るものの全然直らなかったり、宅配便の時間指定なんかもほとんどいい加減だったりするそうです。


直接話をした方は数えるほどしかいないのですが、僕はとっても親切な人々、という印象を受けました。
※移住したりすると、また苦労も多いんでしょうけど・・・

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石垣島ってこんなところ(その2)

2005-08-03 | うろうろ歩き
その1からの続きです)


4 人が少ない

石垣島の人口は約45,000人です。
その80%は市街地に住んでいます。
なので、ちょっと郊外に出ると(というよりも島のほとんどが「郊外」なのですが)たまに集落があるだけで、ほとんど人や車に会いません。

渋滞などというものは皆無のせいか、島民は車の運転がのんびりしています。
見渡す限り車がいなくても、制限速度の40km/hでのんびりと流しています。
これはタクシーも同様で、空港から乗ったとき、どこか車の調子が悪いんじゃないか?と思ってしまったくらいです。

夜は街灯などはほとんどなく、真っ暗なので、道路に迷い出た牛(それも黒牛)とぶつかったりすることもあるのかもしれませんが、これくらいのスピードなら大丈夫だと思います。

夏はレンタカーでの観光客の事故が多いようです。
内地と同じように飛ばしすぎたり、信号がない交差点に慣れてなかったりするせいでしょうか。



5 観光客も少ない

人気がない、というわけではありません。

石垣島空港は滑走路が1,500mしかなく、ジャンボ機やエアバスA300のような大型機は離着陸できません。
なので主力は180人乗りのB737-400型機です。
B737であれば羽田までの航続距離は十分なのですが、滑走路の制約から、直行便は燃料を満タンにすると乗客を全員乗せられない(重量オーバー)、逆に乗客を全員乗せると途中給油が必要(宮古島経由便というのはそう言う事情があるそうです)という「あちらを立てればこちらが立たず」状態になってしまいます。
※僕は那覇乗り継ぎの便だったのですが、やはり着陸のときは車輪が地面に着くと同時に逆噴射で急ブレーキをかけてました(それでも、止まった300mくらい先にはフェンスが迫ってました)

ハイ・シーズンには空港は離発着30回とフル稼働するのですが、それでも空港のキャパシティがボトルネックになってしまいます。

極端な概算でピーク時においてすべての便が満席(180人)で、うち70%が来訪する観光客(飛行機には小型の離島便もあり、帰省や仕事もあるでしょうから)としても、1日(180×70%×30=)3,780人の送客能力しかないわけです。

さらに、那覇乗り継ぎ便は、沖縄本島への観光客との席の取り合いもあり(僕の場合はこれで日程が自動的に決まりました)、また、石垣島から舟で西表島や小浜島に行って宿泊する人もいますので実際はもっと少ないんじゃないかと思います。


ということで、市街地近くのビーチ以外は、

このようにほとんど人がいません。



これは私設かってに観光協会さんにシュノーケリングにつれていっていただいたビーチです。

どこのビーチにも海の家などというものはなく、ツアーガイドが車で案内してきて、シュノーケリングやカヌーなどをして帰っていくだけです。
それに、半日もビーチにいたら、火脹れになってしまいます。

なので、どこのビーチも(ホテルの目の前のビーチ以外は)ほとんど人がいない、ということになります。



6 なので動物も人間に慣れていない

石垣島ではカラスが自動車にはねられます

石垣島のカラスは森で生活しており、市街地でゴミをあさったりしないそうです。
なので、人にもなれておらず、よく道をピョコピョコ歩いていて自動車にはねられてしまうそうです(僕も滞在中2回死骸を目撃しました)



7 車よりは船

やはり島であれば車より船が何かと重宝です。

石垣島の人は車にお金をかけません。
車があっても近所の足以外には使わないですし、そのうち錆びてしまうからだそうです。
なので、島内に新車のディーラーは1軒しかないそうです。
中古車も輸送費が10万くらいかかるので、結構割高です。

それより実用的なのは船や船舶免許だそうです。

そもそも失業率も高く平均所得も低い沖縄県ですが、八重山諸島間の航路もあり、1級船舶の免許があれば職を得やすいですし、小さいボートがあれば魚を取ったりダイビングショップ(やたら多い)に貸したりできます。

周囲が全部海ですし、魚も豊富なので、個人で食べる分には漁業権云々というのはやかましくないみたいです(シュノーケリング+取った魚や貝を料理します、なんていうお店もけっこうあります)。
急に気温が下がって、浅瀬に仮死状態になった魚が浮いたときなどは、ニュースになって島民が皆取りに行ったりするそうです。

※あとは密輸船の船長になる人もいるそうですが、ここの海上保安庁は国境に近いためかとても厳しいので、よくつかまるそうです。



とまあ、2回にわたり聞きかじりの知識を書いてみましたが、次回からは体験談をもうちょっと多めの、旅行記風にしてみたいと思います。
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石垣島ってこんなところ(その1)

2005-08-03 | うろうろ歩き
まずは、石垣島の概要から。

※ネタ元は、地元のツアーのガイドの人やタクシーの運転手さんにうかがった話や地元のミニコミ誌石垣島関連のサイトで読んだあたりですので信憑性は万全ではありませんので念のため。


1 位置

石垣島は沖縄本島から410kmも離れています。

実は石垣島からだと台湾のほうが270kmと沖縄本島より近い(与那国島・台湾間は100kmしかない)のですが、八重山諸島と台湾の間の海は海流の流れがとてもきつく、昔の手漕ぎの舟では渡れなかったので、琉球王国の一部になっていたそうです。


2 気候

気候は亜熱帯海洋性気候です。

こんな感じに

川沿いにはマングローブが茂っています。

北緯24度(東京は36度、沖縄本島が27度くらい)となると、さすがに太陽が年中真上にある感じで、しかも日差しが半端なく強いです。

海で泳ぐにはTシャツが必需品で、それでもシュノーケリングをしていると、日焼け止めをしていても脚の裏側が見事に日焼けしてしまいます。
(その結果、街中やホテルで痛々しいくらい真っ赤なふくらはぎをして、よろよろと歩いている観光客をよく見かけることになります)


ただ「海洋性」のいいところは、気温はあがっても32、3度程度(過去最高気温で35度)、夜も26度くらいまでしか下がらないのですが、それでも風があるのでエアコンなしで十分寝られます。
※タクシーの運転手さんの話では、僕の滞在中は普段より湿度が高かったそうで、いつもはもっとカラッとしてるそうです。(それでも、東京よりはずいぶんましでした)


3 産業

産業はサトウキビとパイナップルと畜産が主です。

野菜は八重山諸島では生産していないので、中国や内地からの運賃がかかるためけっこう高いそうです。(以前、西表島でキャベツが1個700円もしたことがあったらしい)
※西表島の名誉のために言うと、「とらや」の黒砂糖羊羹は西表産の黒糖しか使っていないそうです。

パイナップルはもともと土着の植物ではなかったのですが、江戸時代に胡椒(石垣島に自生している)を求めてきたオランダ船がサンゴ礁で座礁し、積んでいたパイナップルが漂着して自生するようになった、という話です。

畜産は黒毛和牛の産地として有名だそうです。
石垣で生まれた仔牛を、松坂、神戸、米沢などに卸すのが多かったのですが、沖縄サミットのときに地元の畜産業者が「石垣牛」として売り込んで(もとは同じ黒毛和牛なのですからちゃんと育てれば美味しいのは当たり前)、今ではブランドになっています。


石垣港から沖を眺めると、沖合いに大型貨物船が何隻も停泊しているのが見えます(風景的にはいまひとつなのですが)
これはクリアランス貿易といって、国交のない中国と台湾間の貿易の便法として、一度日本が輸入・輸出した形をとる、三角貿易の中継地点に石垣島がなっています。沖合いに停泊したままで通関業務をする(接岸料がかからない)という便宜をはかる代わりにちょっとした税収がもたらされています。

※上の仔牛といい、たとえは悪いですが、北朝鮮産のしじみを千葉に1週間置いて「千葉産」として出荷するのにちょっと似ていなくもありませんね・・・

その2に続く)
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石垣島に行ってきました

2005-08-02 | うろうろ歩き


「南の島」などと思わせぶりなことを書いてましたが、石垣島に行ってきました。

天気にも恵まれ、のんびりとしてきました

最後に、昨日の羽田空港の停電の影響で、飛行機の出発が1時間半ほど遅れ、羽田に着いたのが0時ちょっと前、というオチがありましたが、トラブルといえばそれくらいでした。
(ところで、停電のときに着陸態勢に入っていた飛行機は大丈夫だったのでしょうか?)



旅行の話はボチボチUPします。
(とりあえず後片付け・・・)




PS このあと台風9号が石垣島直撃ルートを通るようですが、被害が大きくなければいいですね

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