念版屋スケッチブック

日々のスケッチ、星のメモ帳

古都_奈良での出会い

2010年03月11日 | 風景



 ネット仲間のMiyamaさんの個展にあわせて、斑鳩から奈良までの寺を一泊二日で歩いてきた。
学生のころの古美術研究旅行以来なので数十年ぶりの訪問であった。

モノクロ写真の思い出がカラーの世界で再見できた。
素晴らしい仏像群は悲しいかな撮影することができなかった。あれだけの入場料を取るのだから撮影できても良いと思うのだが・・・・・。
ルーブルなどは入場料無料で撮影もOK(フラッシュはダメかも)ではないでしょうか。
ダメと言われればしょうがない・・・しっかり目に焼き付けてくるだけですが。
結局は図録とか絵葉書などを買ってしまう。13箇所の有料の建造物や仏像等をみたのだが入場料、駐車代、図録などで相当な出費になってしまった。
仏像でまともに撮影できたのは東大寺の大仏殿だけ。

しかし最後に事件があった。
奈良国立博物館の常設展示が休館中であったのでしかたなく、フラフラと西へ歩いて興福寺へ行った・・・。
あの阿修羅さんが展示されていた・・・しかも興福寺で展示できるすべての仏像を見ることができた。日本の国宝の14%も興福寺は保有している。重文の仏像も質が高く・・・(ボストン美術館などへの流出は惜しまれるが)・・・この展示には感動いたしました。
数十年前にルーブルで「ニケ」や「ミロのヴィーナス」出会った時以来の感動を憶えました。この展示のことは聞いていたのですが、もう過ぎてしまったとおもっていたし、興福寺であったことも忘れていたのです。

中宮寺の如意輪観音、東大寺の法華堂、戒壇院の四天王、その他数え切れないほどの感動を久しぶりに味わいました。

下の阿修羅像は展示会場の照明がとてもよく、図録の写真の照明はただ明るく写しただけで阿修羅像の本当の良さが伝わってこないので、図録の写真を補正して展示会場で見たイメージに近くしてあります。
この阿修羅に負けず劣らず、素晴らしかったものは沢山ありましたが、あえて上げると「五部浄像」で照明が素晴らしく顔の部分は暗かったのですがその存在感は異様でした。