企業型・確定拠出年金制度における『想定退職金』というのは、なかなか
認識されにくい用語のようです。
『想定退職金』は、企業型・確定拠出年金(=以下、企業型年金)において、
企業拠出の掛金を、掛金が拠出された月数分、『想定利回り』で運用した
とされる金額のことです。
『想定利回り』というのは、企業型年金の掛金を決める時の基準となる利率
のことです。
40年勤続で1,000万円の退職金という場合、40年間で1,000万円積み立て
るとしたら、毎月いくらの掛金が必要かを計算する時に用いる利率です。
一般的には、2~3%くらいで設定されていると思います。
1,000万円を40年間で積み立てる場合、3%のほう2%より掛金が少なくて
済みます。
2~3%の利回りを想定して、目標とする退職金額に届くように掛金テーブル
を作ります。
よって、企業型年金の加入者となる従業員は、掛金を想定利回り以上で運用
しないと、本来受け取れるはずの退職金額にはなりません。
企業年金・退職金制度を、全額企業型年金に移行している場合、あるいは、
企業年金・退職金制度を変更する際に、企業型年金を外枠として設定した
場合ははいいのですが、退職一時金制度と併用、内枠としている場合は、
運営管理機関は面倒を見てくれないので、自社で、この「想定退職金」を
管理・計算することになります。
ちょっと面倒?う~ん、そんなこともないですが。。。
続く