褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 裏窓(1954) ヒッチコック監督はやっぱり上手いですね

2014年04月22日 | 映画(あ行)
 多くのサスペンス映画の名作を遺してきた名匠アルフレッド・ヒッチコック監督だが、現在に至るまでのサスペンス映画の分野において多大なる影響を与えてきた。俺も今まで多くのサスペンス映画の分野を観てきたし、この映画の結末は凄いという評判の映画も観てきた。しかし、その多くが『な~んだ、これってヒッチコックのネタをパクってんじゃん』と思える作品ばかり。
 だが、この事は作り手側の能力不足が原因と決めつけるのは少々酷なような気がする。むしろ、ヒッチコック監督がサスペンス映画のあらゆる要素を踏襲してしまい、彼の後に続く監督たちは彼の進んできた道を辿るしかないと言うべきだろう。

 そんな中で多くの傑作サスペンス映画を撮ったヒッチコック作品の中で、現在においても影響を与え続けている作品が今回紹介する映画裏窓だろう。
 この映画の多くが自分の部屋の窓から望遠カメラで他人の部屋を覗き見るシーンばかり。今のサスペンス映画でもそのようなシーンは、よく見受けられるが大体が綺麗なオネエチャンが裸になって踊っているのを覗いているシーンばかり。そのような変態性を強調したり、エロいネエ~チャンを見せておけば観客に対してのサービス精神だと考えているのかもしれないが、ヒッチコックの凄いところは覗きをテーマにしていても決して悪趣味な描き方を一切せずに、上品に描いているところ。しかも何気にボケもかましてくれるのが楽しい。

 ジェームズ・スチュアート演じる主人公の設定が足の骨を折って車椅子生活を余儀なくされているカメラマンのために大した動きはなく、舞台設定は自室と自分の部屋の窓から見える風景だけ。極めて狭い空間が舞台なだけに爆発や轟音が鳴り響くド派手なスペクタクルシーンが期待できるはずはなく、そうかと言って限定された場所でのストーリーなだけに驚きや意外性に満ち溢れた展開が繰り広げられるわけでもない。当然の如く、銃を突き合わせての撃ち合いなどあるわけがない。

 この映画の楽しみは色々あるが、楽しい会話、細かい演出、望遠カメラを通して見るアパートの住人達の様子、ほとんどヤマカンに近い説得力ゼロの推理力、しっかり冒頭の伏線を回収するオチ、そして実は最大の見所は絶世の美女であるグレース・ケリーの奇跡的な綺麗さ
 なんでこんな年老いたように見えるオッサンにこんな綺麗な恋人がいるんだ?と誰もが思うはずだが、とにかくメチャクチャ綺麗だし、衣装がとっても素敵で背中がセクシー。しかも、こんな美女が添え物的な役割ではなくクライマックス直前では大活躍するからたまらない。

 さてアルフレッド・ヒッチコック作品の中でも代表作に挙げる人が多い傑作サスペンスの内容とはいかなるものか。
 仕事中の事故で片足を骨折してしまい車椅子生活を余儀なくされているカメラマンのジェフリーズ(ジェームズ・スチュアート)。ギブスが固定されて仕事ができない彼は休暇中だが、とにかくヒマ。彼は望遠レンズで向かいのアパートの住人達の様子を窓から覗き見るのを趣味ではなく、ヒマつぶしに観察していた。
 向かいの住人達の生活ぶりを観察していると、楽しそうな人、悲しい人、ベランダで寝ている夫婦、幸せそうな新婚カップル・・・などなど色々。
 何気なく観察していたつもりのジェフリー(ジェームズ・スチュアート)だったが、異変に気づいてしまう。奥さんが寝たきりの口論が絶えない夫婦が居たのだが、いつの間にか奥さんの姿が消えてしまっている。旦那の行動が怪しいと感じたジェフリー(ジェームズ・スチュアート)は、自慢の観察力を活かして旦那が奥さんを殺したと断定し、彼は恋人のリザ(グレイス・ケリー)、お手伝いのオバサン、友人の刑事に自らの説を主張するのだが最初は全く誰にも信じてもらえなかったのだが・・・

 ヒッチコック作品の多くの傑作群の中でも、最も有名な部類に入り、代表作に挙げる人が多い人気作品だが、実は個人的にはそれほど彼の作品の中では好きな方の作品ではない。しかし、実験精神旺盛な彼の演出は今観ても楽しめるし、大してリアリティに拘っていないように思える適当さも楽しい。
 個人的な感想としてヒッチコック作品はだいたいにおいて結末が結構いい加減。本作もこんな解決方法で良いの?と思えたりするが、最近の映画が最後の数分のオチだけに全力を注ぎ込むような作品が多い中で、途中過程を最も面白く撮るヒッチコックはやっぱり天才なんだろうと思う。
 しかし、この映画のオチはストーリーとは大して関係がないところで笑わせる。そして、とっても素敵な気分になれるシーンで終わる。
 なんだかんだ言っても、覗かれるグレース・ケリーを観たかった思ったりするが、アルフレッド・ヒッチコック監督の映画をまだ観たことが無い人は勿論、やっぱり美女が映画には必要だと持っている人には裏窓はお勧めだ。

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 監督は今更説明するのが不要のアルフレッド・ヒッチコック。実は最も好きな作品は北北西に進路を取れ。スペクタクル性もあり、ユーモアも抜群、風景も綺麗だし、そしてラストは超テキト~。ヒッチコック作品をまだ観ていない人で、何を観ようか迷っている人にはコレがお勧めか。
 他にヒッチコック作品の模倣作品が氾濫している中で、誰も真似が出来ないのが、まだカワイ子ちゃんだった時代のシャーリー・マクレーン主演のハリーの災難。とにかくボケ倒します。

 主演のジェフリーズを演じるのがジェームズ・スチュアート。ハリウッドの黄金期を支えた大スター中の大スター。アルフレッド・ヒッチコック作品に多く出演していますが、フランク・キャプラ監督作品で見せる善良さが個人的には印象的。
 彼のお勧め作品ではフランク・キャプラ監督作品では素晴らしき哉、人生!我が家の楽園がお勧め。他にスミス都へ行くはおおかたの人が絶賛している作品です(個人的には有名な演説シーンがダレる)。
 ヒッチコック作品ではキム・ノヴァク共演のめまい、ドリス・デイ共演の知りすぎていた男がお勧め。
 他にビリー・ワイルダー監督の翼よ、あれが巴里の灯だ、エルンスト・ルビッチ監督の街角 桃色の店がお勧め。

 ジェームズ・スチュアート演じるジェフリーの恋人リザ役にグレース・ケリー。この人の綺麗さは気品があります。
 この人もヒッチコック作品には多く出演していますが泥棒成金ダイヤルMを廻せ!がお勧め。
 他にフレッド・ジンネマン監督、ゲイリー・クーパー共演の真昼の決闘がお勧め。

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