枇杷の葉なし

枇杷の生育や、葉・花芽・種のことを日々の生活のなかで書いていく。

瀕死の白鳥・・・

2015年05月03日 | Weblog

 テレビで、マイヤ・プリセツカヤさんが亡くなった、と報じていた。89歳と伝えている。チャイコフスキーを観たのは、18歳の時だった。恋人役の歌姫、デジレ・アルトーを演じ、お互いに愛し合いながら、その恋は実らなかった。それが、白鳥の湖の、白鳥と黒鳥。

 悪魔ロットバルトの娘・オデール。王子の愛を信じるオデットの心を、無残に砕く。富や名声があるばかりに、素直になれなかったものか。当時のチャイコフスキーは、売れていく前の苦節の時。片や、売れっ子の歌姫とでは、愛だけでは暮らしていけなかった。

 瀕死の白鳥を踊る、マイヤ・プリセツカヤは、まるで一羽の白鳥が、哀しみに胸も張り裂けぬ想いを、見事に現していた。いや、白鳥そのものだった。実際に踊る彼女を、目の当たりにしたのは、70歳位だった。曲はイノセントだったが、一羽の白鳥でもあった。

 久々の雨に心が和らぐ。耳が痒くなっていたので、少しは降るかな?とも思っていたが、暑くもなく、寒いと言うほどでもない気温に安堵する。木香バラが満開になり、玄関の脇のスズランも匂い始める。菖蒲がすっくりと立っている。ドクダミとユキノシタ群れる。

 昼食の献立が、肉じゃがと胡瓜・若布・春雨の味噌合え。じゃが芋を剥き、春雨を茹で、胡瓜のスライスを作る。酢味噌味に注意をして、食べてくれる味付けを試みる。段取り良くしておいて、休憩に入る。テーブルに並んだお膳に箸をつけ、こりゃ美味しいわ。

 何時もは残す人、あっちにやったり、こっちに回したりする人も、黙々と食べている。食事は、お腹が減っていることもあるが、美味しければ食べてくれる。とてもうれしく、作り甲斐があるもの。若い人等の味付けには、それなりの仕方がなく、こちらは年季が入る。

 味付けには、砂糖・塩・酢・醤油・味噌等、昔ながらの遣り方だが、微妙な匙加減で調整するのが愉しいものだ。長い間に培った感というもの。そのバランスの取り方で、其々の好みに合わせている。謂わば、いい加減なやり方で、美味しくしたい魔法の言葉を唱る。

 一番初めに花芽を咲かせた、長崎茂木枇杷の実を植えたら、発芽してきた。やっとここまで成長し、小振りながら育つkazu枇杷。

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