友人が来訪する日は、その殆んどが晴れで、悪くとも曇り空であった。よりに依って雨で、然も強風に、飛ばされないかと案じる。朝のうちには、然程強くもなかった雨脚だが、午後に近づく程に台風の影響が出て来る。こんな日は、家に居るに限る。
壺霊。上下を昨晩で一気に読む。京都には疎いが、唯一保津川下りは経験している。あの急流を川舟で、竿1本で操るなど、生きた心地がしなかった。思い出すにも震えが来る。そんな所に何故行ったのか。書籍の売上がよかったので招待された。
尤も、小さな書店のことだから、1名に限りだが、店員としては断れない事情がある。新緑の眩しい季節で、雨季になっており、川水は増水していた。飛沫がかかるというより、転覆しないか心中穏やかではなく、嵐山に着いた時にはへろへろだった。
浅見光彦ではないけど、船頭さんに軽く窘められた。この道で、何十年と遣っている返事だった。然し、乗る身であれば、そんな物騒な物には、出くわしたくなく、婉曲に辞退したが、予定に組み込まれているので、と有無を言わせない勢いがあった。
飛行機も嫌いだが、観光地での誘惑には悩みが多い。自分の決めた段取りでの、気儘な旅ならいいが、やはり止めておきたい。然るに、出不精であり、人混みに毛負わされる雰囲気も苦手だ。狭い日本、何処に行っても人が多いのには閉口する。
芍薬と、薔薇が開花した。まくわ瓜の苗が届いたのを、ちょうどいいかと植える。朝早かったので、雨は濡れるほどでもなかった。三連休も無事に済むようだ。大型連休には仕事であり、すっかり疲れてしまったので、本当に骨休めだ。のんべんと過す。
枇杷葉温圧療法を施行。肩と腰に当てる。ほかほかと温かいのが気持ち好い。お灸をしていたら、油断してブラウスを焦がした。出掛ける回数が少ないので、余所行きにしていたのだが、惜しいことをした。仕方ないので洗濯して、リホームすることに。
花芽は、この時期には、庭の至る処からしてくる。やさいい何とも香しい匂いに、心が解き放っていく。