新宿中央公園
ここ数年風邪を引いた事が無かったが、今年は3月18日頃に風邪にやられてしまった。
今年は桜を見る事が出来ないかも知れないと、半ばあきらめていたがようやく回復に向かい、4月4日新宿の病院での心臓の定期検査に初めて外出した。
この日は初夏を思わせる暖かい日だった。
例によって病院帰りに新宿中央公園によって見た。
桜は満開だった。
何とか今年も桜を見る事が出来たと嬉しかった。
公園の入り口に掛かる歩道橋の上から見た桜。
枝ぶりの良い美しい桜だ。
都庁バックの桜。
公園に来ると毎年の事ながら都庁バックの桜を写す。
都庁と桜を切り離して写せる場所を探すが見つからず、ごちゃごちゃとした写真になってしまう。
太田道灌と村娘の像の傍らのヤマブキの花も綺麗に咲いていた。
伝説の話そっくりの場面だ。
太田道灌が狩りに出たとき、にわか雨に遭い近くの農家に蓑を所望したところ、現れた少女が黙ってヤマブキの花を差し出した。
道灌には何のことやら分からなかった。
後にその意味を知り歌道に暗い自分を知り、歌を学んだと云う話が残っている。
その歌と云うのは「七重八重花は咲けどもヤマブキの実の(蓑)一つだに無きぞ悲しき」蓑をヤマブキの実に託した歌だった。
わが家は貧乏でお貸しするような蓑が一つもございませんと云う事を、歌を通じてやんわりと断ったのだ。
ヤマブキには実がならないつまり実の(蓑)一つもないと云う事だったのだ。
この像に関心を持つ人がいるのだろうかと何時も思う。
青くそびえるビルをバックの桜と新緑が綺麗だった。
花壇には菜の花が植えられ今満開。
桜と菜の花、正に春満開と云った暖かい風景だ。
ビルに反映するビルの影。
ビル群の密集する新宿ならではの風景だ。