俺は、オーストラリアのスーパーには、どのような食品が売られているのか、鈴木すず子に聞いてみた。
「私が働いていたスーパーでは、日清ラ王が7ドルで売られていましたよ。当時のレートは1ドル約60円だったから、420円ですねぇ。これだけ出すなら、テイクアウトでお弁当のようなものを買ったほうがいいかも・・・って思っちゃいますけど、時々日本の味が恋しくなるんですよね。
それに、日本人スタッフは仕入れ値で日本食品は買えたので、時々食べていましたっけ・・・」
「7ドルですかっ!」
日清ラ王がオーストラリアで売られているというのに、驚いた!
ニッチンで超有名な日清食品のメーカーさんと、その後、鈴木すず子が仲良しになるとは・・・いや、その前に、狸部長お気に入り、日清坦々麺物語が誕生することになろうとは・・・・
俺も、湾岸店、熱血交渉人、真下副店長として 俳優デビューすることになるとは・・・・そのときは、夢にはちらっと見たような気がする。
まぁ、とにかく、日清食品さま~と狸部長とすず子と俺は、特別なかかわりを持つことになるのだが・・・・。
このときは、まだ誰も知らない。
「他にも、納豆とかも売られていますよ。私が勤務していたスーパーには納豆は置かなかったんですけど、チャイナタウンのスーパーには、ありました。
でも、よくみて買わないと、賞味期限切れが多かったです」
「なっとお~ですか!」
俺は再び驚いた。
賞味期限切れというのは・・・・う~~~ん、しかし、よく考えてみれば。。。
「納豆って、元々腐っているんじゃぁ~ないですかぁ?
豆が腐ったら、納豆でしょう?」
「あ! そうか! きゃははははっ!!!!」
俺の意見にすず子は馬鹿笑いしたっ。
どーだっ!
納豆は腐って納豆だぁ~~~!
俺って天才かも。
しかし・・・・納豆が海外で売られるときは、何と呼ばれているのだろ?
俺は、ふっと浮かんだ疑問をすず子に聞いてみた。
「納豆って、英語で何と言うんですか?」
納豆は納豆です・・・・とすず子が途中まで答えたとき・・・・。
「あ~分かった!
納豆は、 NATTO~すなわち、
ナッツウ~ でしょ~!」
「・・・・・・ナッツウ~!!!
ナッツウ~ ナッツウ~・・・・」
いかにもイングリッシュ的な発音で日本語には聴こえな~いのだ!
これは感動物で、すず子は大受けしていた。
「ナッツう~だってぇ~ きゃ~可笑しいっ!!! バンバンバン」
オーストラリア人は、日清食品ラ王を食べ、
NATTOを食しているのだ。
ナッツウ~ と叫びながら・・・
ナッツぅ~の賞味期限が切れていても、俺が思うに何も問題は無い。
(ただし、海外に限る)
何故なら、ナッツぅ~は元々腐っているからだ!
ミナミ