日々のあれこれ

現在は仕事に関わること以外の日々の「あれこれ」を綴っております♪
ここ数年は 主に楽器演奏🎹🎻🎸と読書📚

つばめ君、登場!

2009-08-20 22:33:13 | とある街のとあるスーパー

つばめ君の初出勤の日、私はオフだった。

そこで、彼に会ったのは、その翌日・・・とあいなった。

この日は、つばめ君にとっては、仕事二日目。

乾物の入荷日だ。

乾物の台車を引っ張り、売り場へ行くと、つばめ君が、カップラーメンの荷出しをしてくれているところだった。

お互い、初対面である。

「はじめまして~。鈴木といいます。宜しくお願いします

私が声を掛けると、つばめ君は、手を止めて、顔を上げた。

「包です。宜しくお願いします

「包み・・・くん。(でも、つばめ君と呼ばせてもらおう。命名したのは、南副店長だけど・・・)

二人で荷出しをしながら、話をした。

「もう、ここのスタッフには会った?」

「はい、昨日の朝。おばちゃんたちに・・・」

どうやら、卒倒したりはしなかったようだ。

良かった。

「いつも、こんなに荷物、たくさん入荷されるんですか?

すでに、荷物の山に、うんざりした様子だ。

「そうね、いつもより、ちょっと多目に発注したけど・・・」

すると、つばめ君は、急に驚いた顔になり、叫んだ。

「えーっ 発注とか、するんですか ここでのバイト、長いんですか?」

発注・・・と言う単語に反応した。

まっ。気持ちは分かるけど・・・。

私も最初は、入ったばかりの私に発注任せていいの?って思ったからね。

あなたの担当は、「米ですっ」って言おうかと、思ったけど、脅かすとかわいそうなので、やめた。

「ううん。まだ2ヶ月半。今は、まだ秋の初めだから、UFOとか、一平ちゃんとか、焼きそばが良く売れてるけど・・・。これから、冬場になると、ラーメンやうどんが売れ出すんじゃないかな」

「なるほど、そうですか。いい勉強になります」

まじめな学生さんだ。大学の専攻は、法学部法律科らしい。

そんな、感じだなあ。

「副店長が、若いつばめが来るって、言ってましたよ!」

すると、つばめ君は意外な事を言った。

「いえ、若くないですよ。もう、21ですから」

21で、若くない 

それじゃ、30半ばの私は、生きた化石・・・

ちょっと、困惑した私に、今度は、つばめ君の方から質問した。

 「大学の専攻は、何ですか?

大学・・・。 

いったい、どの大学だろうか。

日本での4年制大のことだよね、やっぱり・・・。

「英文科です。でも、卒業したのは、遥か、昔ですけど・・・(笑)

すると、つばめ君の顔が、数秒間、停止状態を保っていた。

ぽかんとして、私を見ている。

まさか、私のこと、現役の大学生って思ってないよね

バイトは長いのかって、聞くあたりが、学生同士だと信じてるみたいだったけど

それまでは、初対面でも、割と気さくに御喋りしていた つばめ君は、急に いそいそとしだした。

それ以来、すれ違うたび、

「お疲れ様です」

と、言いながら、深々と、私に敬礼するのである。

「若く見えるも~ん。女子大生で、通るよ

お姉さま達は、そういうが、まさか、現役の大学生が、自分と同級生くらいだと、勝手に信じてしまうなんてね・・・。

 

すず 日記@BlogRanking

 
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羽ばたけ つばめ!

2009-08-20 05:59:35 | とある街のとあるスーパー

棚卸しも無事に終わり、いよいよニュースタッフ、つばめ君の初出勤日だ。

俺は鈴木すず子を迎えた日のように、開店準備が終わった直後の9時に、その日の出勤スタッフ全員をバックに集めるため、店内放送をした。

業務連絡~グロッサリー担当者、10番まで♪」

俺の今朝の声はオーラの泉江原チーフに負けないくらい、透き通っている。

調子いいようだ。ごほん!

パートのおばちゃんたち・・・もとい、お嬢様方が すべてを察したように、いそいそと集まって来た。若いつばめの登場に きっと胸躍らせているのだろう。

その気持ち、俺にも分かるぜ~! 俺も更にはりきって仕事するかぁ。

皆の注目は言うまでもなく、俺の隣に立っている つばめ君に注がれる。

   

いつもなら、100万ボルトの瞳の俺に女性達の視線は釘付けなのだが、まぁ、今朝は仕方がないだろう。

主役の座を渡すとしよう

俺はざっと皆の顔を見渡した。

ん? 今朝は鈴木すず子はお休みか。

後輩ができるというめでたい朝だというのに、非常に残念だ。

こちらは 包(つつみ)くんです。まっさらな状態だと思いますので、皆さん、色々と教えてあげて下さい」

「は~~い!

非常に良い返事である。

では、自己紹介をしていただこう。

つばめ君は背筋を伸ばしたまま、びくともせずに俺の隣に立っていたが、黒淵眼鏡(すまぬが絵文字は赤い淵眼鏡しかなかった・・・すまぬ)をかけなおしながら、簡単な自己紹介をしてくれた。

包です。現在とある大学の学生です。来年3月までお世話になります。よろしくお願い致します」

おばちゃ・・・いや、お嬢様方は、ふむふむ・・・と分かったように頷きならが聞いている。

朝礼が終わり、解散したあと

今、四年生なんだってね。もう、就職先は決まったんでしょ?」

来年3月まで半年間、ここでバイトをするのよね?」

ちょっと短めだけど、宜しくねぇ」

あなた、ハマグリくんって男の子、知らない? 以前、ここでバイトしていた貴方と同じ大学の学生なんだけど・・・」

解散後、早くも質問攻め・・・・というよりは・・・・

なんでもご存知のお嬢様たちの確認事項に うら若きつばめ君は、多少戸惑った様子だな。

茶バツの学生が多い中、黒髪に眼鏡をかけた真面目で秀才タイプ。

お嬢様方から質問を投げかけられるたびに、きちんと敬語で答え、45度の礼をしている律儀な男のようだ。

乾物担当者、鈴木すず子が休みのため、午後から棚が がら空きになりかけたカップラーメン売場を指し、俺はつばめ君に指示を出した。

つばめ君、このラーメンを補充してもらえますか?」

ハイ、分かりました」

明日はラーメンの入荷日だ。

すず子と一緒ラーメンの荷出しをしてもらう事にしよう。

若いつばめ君には、ぜひとも鈴木すず子とラーメンと共に羽ばたいてもらおう。

卒業前の良き体験となるであろう。

明日の二人の対面が楽しみ~である!

がははははっ!

 

ミナミ 日記@BlogRanking

 

Comments (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする