先日の教室(6.6 小玉精子先生)のモチーフです。
紫陽花を主役に、オレンジ(多分)、いちご、レモン、キウイが添えてありました。
描くのが難しかったのがオレンジでした。
その捉えどころのない容(かたち)、表面のゴツゴツ・ブツブツ感、そして色合いなどです。
また、絵としては、紫陽花の枝葉や鉢のところが間延びした感がありますが、お許しあれ。
ところで、丁度6年前の今頃、紫陽花を描き、拙ブログにアップしました。
紫陽花の花ことばの一つ“移り気”と正岡子規の句を絡めてコメントしたものです。
繰り返しになりますが、それは大略次のようなものでした。
紫陽花の、花ことばの一つ、“移り気”。
紫陽花をうたった俳句をネット上で調べていましたら、ある解説書に、
正岡子規の次の句が紹介されていました。
[紫陽花や きのふの誠 けふの嘘]
(あじさいや きのうのまこと きょうのうそ)
そして、この解説として
「花の色は移ろいやすい。以前の咲き色を微妙に変えて、今日は澄ました様子で咲いている。
移ろいやすく定まらないのは人の心もまた同じである。」と。
この年にもなれば、男女の心の機微なども含めて、人の心とこの花ことばには相通じることを理解もできます。
が、しかし、この解説書、実は「中学受験 学習用資料 俳句」なるもの。
おそらく、現在の中学お受験では、このレベルのことが要求されているのでしょう。
いまどきの小学生も大変だ!
・・・という内容でした。
紫陽花は別名を「七変化」ともいうようです。
紫陽花は川柳にも多くよまれているようで、ネットで特に次の句が目にとまりました。
「移ろふを 咎めるなかれ 七変化」
(山本海苔店・6月俳句会 読み人は不明)
何か前述の子規の句と呼応しているかのようです。
そして、次の一茶の句。
「紫陽花の 末一色と なりにけり」
“最後のひといろ”まで、紫陽花を楽しみましょう。
オレンジ・レモン・キウイ・イチゴも、それぞれ色の濃淡で上手く立体感が出ていると等よく描かれていると思います。