遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
年末年始は色もの(水彩)を忘れ、白黒(書道)オンリーの日々でした。
「賀」一字と高野切第一種の書き出し部分を練習しました。
今回はこの「賀」をアップさせていただきます。(半切略1/6大)
賀正、祝賀、慶賀など、一般的にめでたい事や祝い事の言葉として使われているようです。
また地名にも、伊賀、遠賀、加賀、甲賀、滋賀、そして僭越ながらわが故郷・佐賀・・など
「賀」が入っているところも多くあります。
これは、(上の例示したところ全てというわけありませんが)奈良時代、元明天皇による
“諸国の国・郡・郷は、好い漢字二字で表記するように”との「好字二字令」
が大きな影響を与えているとのことです。
「賀」のつく人名も多く、これは主に地名からの影響といわれ、
有賀、賀来、賀茂、古賀、千賀、志賀、芳賀、・・・などが浮かんできます。
有賀、賀来、賀茂、古賀、千賀、志賀、芳賀、・・・などが浮かんできます。
これからは、この方たちを見る目も変わりそうです。
書としての「賀」の字は松本芳翠先生、高塚竹堂先生、
あるいは“蓬莱切”や“高野切第三種”にある字(仮名)を参考にさせていただきました。
半切1/3大から半紙までの大きさに、大筆、中筆を使い、
あれやこれやと、字形や線の太細を変えて書くこと、百数十枚。
結局最後は、お手本からは遠く離れた勝手流と相成った次第でした。
「賀」については何となくめでたい字だと思っていましたが、言われてみると正にそうですね。
作品は穏やかな中にも筆の走り、力点、バランス等々お見事だと思います。
今年のあり方もこの様にあって欲しいと願うばかりです。
今年予想される世界の激しさを思うと作者の書をみて毎回感じる雄々しい優しさは「希」です。
我が国が、穏やかで雄々しく、近隣の独裁国家に脅されない矜持を持った行動してこそ「賀」の国になれると思います。
今年もよろしくお願いいたします。