景行維賢克念作聖
徳建名立形端表正
(半切大 映像処理によりフィルター掛け)
(「西麻布書院」様による読み方と解釈は下記[註]に)
羊毛筆による行草書混じりの練習です。
主に松本芳翠先生の草書千字文をお手本にして書きました。
“主に”と言いますのは、芳翠先生の草書千字文の後半8文字は比較的読みやすい草書で、
ほぼそのままお手本にさせてもらっていますが、
前半の草書8文字には読みにくい文字もあり、
いくつかを行書にして書きました。
その行書にしたもののの中には、芳翠先生の行書作品からのものもあれば、
そうでないものもあります。
今の自分のレベルでは、羊毛筆の練習と言っても、
今までイタチの毛の筆で書いていた“普通の字を普通に書く”のが目標です。
今回の練習で羊毛筆では特に大事だなと思ったのは、次の二つです。
一つは“意先筆後”。
文字通り筆を動かす前にまず考えろ、という趣意ですが、
全体の構図や各字の容(かたち)はもとより細かい画や点に至るまで、
何をどう書くかという“意志”が決まっていないと、
行き先不明の運筆になったり、迷いばかりの字になってしまいます。
もう一つは“身体全体で書く”こと。
筆の上部を持つ羊毛筆の場合、小手先だけの運筆では思うような線はでないこと
を嫌というほど思い知らされています。
何のことはありません、上の二つは書道一般に求められる基本的なことですが、
実はこれが難しく、恥ずかしながら、今回は約三十枚ほど、半切の表裏が真っ黒になる練習を重ねました。
でもこれで満足というか納得のいけるものは書けませんでした。
羊毛筆独特の、もっとスケールの大きな“太細”や“潤渇”の変化、
墨を含んだ状態で書いても偶然ところどころに空白が出来る“白抜け”、
筆先を意識的に広げて書く“掠れ”など
こういう味ある表現はまだまだ先の課題であります。
先ずは慣れること、慣れること!
[註]
西麻布書院「書院ブログ」様による読み方と解釈
おおいにおこなうはこれかしこく、よくおもうはせいとなる。
(立派な行いを積む人は賢人であり、よく人の道を思念する人は聖人となる。)
とくたてなばなたち、かたちただしければかげただし。
(徳を施す者は名を成す。形正せば影も正しい。)
[補記]
「今日は憲法記念日 国会は国の大事を議論し信頼回復を」
つい先日(4月28日)、久しく開かれていなかった参議院の憲法審査会が開かれたとの報道がありました。
実に3年2か月振りとのことです。
勿論野党が審議すらさせなかったからです。
例年行われている読売新聞社と米ギャラップ社との日米共同世論調査において、
「信頼している国内の組織や公共機関」
について、15の組織などを挙げて、それぞれの国民に問うたものがあります。
昨年2020年末の調査では、
日本の上位は①病院(74%)②自衛隊(70%)③裁判所(57%)
米国の上位は①軍隊(86%)①病院(86%)③学校(69%)
となっております。
日本では、東日本大震災後の2011年から2019年までの9年間、“自衛隊”が連続トップで、
米国でも2000年の現在の調査形式になって以降“軍隊”がトップを独占していました。
これが去年は日米とも“病院”がトップになった(米国で軍隊が単独トップにならなかった)のは
コロナの影響だろうと解説されていました。
一方下位の方はどうか。
日本の下位の方は①国会(23%)②中央省庁、テレビ、大企業(ともに同率の31%)となっており、
悲しいかな、国会がダントツのワーストで、国会のワーストはここ3年連続とのことです。
米国の連邦議会の信頼度も低いけれど、日本の国会ほどの率ではありません。
昨今の日本の国会を見ていると、与党が良いとは言いませんが、
それにもまして野党はひどく、破廉恥そのもの、
国会は小学校の悪ガキ以下の様(さま)を呈しています。
この日米の世論調査結果は十分に首肯できるものです。
皮肉にも、国民からの信頼度が最も低い国会が、
信頼度の高い自衛隊に関わる憲法論議や
コロナ最前線で活躍する病院(医療)を法律や予算などでコントロールする
・・・笑えないジョークのような構図になっています。
米国は、先の大統領選挙での大規模不正行為で見たように、
自由とか権利とか民主主義とか正義とか法の支配などからはかけ離れてしまいました。
メディアリンチに代表されるように異論を認めず、
あの自由のシンボルでもあったあの米国が中国共産党と同じように、
一種の全体主義国家へ様変わりしてしまったようです。
中国の傍若無人ぶりは増すばかりです。
米中二つの全体主義国家が織りなす大きなうねりの中、
日本の国会はと言えば、情けない限りの今のザマ、
国会よ、国の大事をもっともっともっと議論してくれ!
と只々切望するものであります。
しっかり状況を踏まえたうえで強固な意思を決定し、小手先のやり方ではなく全身全霊で事を運ぶ、それも筆の特性を知り尽くした上で強弱、早・遅、ひねり・跳ね等々。
作品は、今まで数えきれない筆の運びの鍛錬の結果が見事に表現されていると思います。
補記されたことに関しては、同感致します。
私は、野党よいい加減にしろと思うのは言うまでもありませんが、保守もしっかりして欲しいと強く思います。
往復で4時間半、頂上からは富士山がくっきり、南アルプス、秩父連山が望まれ、東側は相模湾、三浦半島、東京湾、房総半島まで雄大でした。
帰宅してブログを拝見、おおらかでスケールの大きい作品を感心して見せてもらいました。
憲法記念日、ですね。ブログ作者の思いは今や日本人ならほとんどの人が共感する怒り感覚ではないでしょうか。
我々が生きている間に戦後レジュームに毒された日本から伝統ある美しい国日本、憲法が改正された普通の国になって欲しいと切に願います。