やっと梅雨が明けたと、カレンダーを見たら早や8月、しかもすでに中旬。
6月、7月の存在感の無さに驚きました。
教室もすべて中止、家に籠った毎日のため、
季節感がなくなってしまったのでしょう。
せめて絵の世界だけでもと花火を描きました。
ウォーターフォードという水彩紙に、今回も墨を多用しての一枚です。
左上の大きな輪は、
柴崎春通先生のyoutubeから教わりました。
まず水彩紙上に、中心から白(抜き)、黄、青、ピンクを帯を描き、
まず水彩紙上に、中心から白(抜き)、黄、青、ピンクを帯を描き、
その上から蝋燭で放射線状に(傘の骨のように)線を描き、
更にその上に黒(多色の混色+自分は墨を)を全面的にかぶせる
(蝋燭で塗った部分は色が残っている)という手法です。
他の三つの部分は、
水彩紙に絵具で描き、その描いた部分を上から、こちらも蝋燭でなぞり、
その上に黒をかぶせる手法で描きました。
いずれも修正は、ガッシュ(白)、鉛筆(10B)などによりました。
最も時間をかけたのは、実は最下部の打ち上げ直後のもの。
私なりの主題といってもいいかもしれません。
ヒョロヒョロと何処か頼りないように見えながらも、
エネルギーに満ち溢れ、まさに“これから”という若い衆!
彼らに夢を託す気分で描きました。
間もなくお盆、今回の供養では、
特に陰の主役『蝋燭』に感謝しつつ灯を点すことと致します。
[補記]
花火といえば、いずれ、絵と書にしてみたいと思っている歌があります。
それは『明治一代女』(作詞 藤田まさと 作曲 大村能章)です。
特にこの二番の歌詞がたまりません。
一 浮いた浮いたと浜町河岸に
浮かれ柳の恥ずかしや
人目忍んで小舟を出せば
すねた夜風が邪魔をする
二 恨みますまいこの世の事は
仕掛け花火に似た命
もえて散る間に舞台は変わる
まして女はなおさらに
描く際に先ずバックを塗っておいてその上に描いたのかと思いましたが、違うのですね。
蝋燭を使って水分をはじくと言うことですか。いやはや色々な手法があるものですね。
諸々を授けられた打ち上げ直後の花火、夜空に大輪の火花を描くこと間違いなしですね。
作者が力を込めた打ち上げ直後「しゅるしゅる」と上がっていく破裂前、期待溢れるわくわく感を思い起こさせてくれました。
猛暑酷暑が予感される今日このころ、何とか厄災を避け体調を維持したいです。