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腰痛のため、東京へ出かけることがめっきり少なくなりました。
そんな中、先日(6月20日)、少々無理を押してではありましたが、
まだ空(カラ)梅雨ということもあり、家内と久しぶりに出かけてきました。
まず、東京駅近くの三菱1号館美術館で、レオナルド(ダ・ヴィンチ)×ミケランジェロ展を鑑賞。
超弩級の天才たちの“素描”作品が多く展示されていました。
とにかくその徹底ぶりに驚きました。
いかに自分は手抜きばかりしているか、と思い知らされたことでした。
展覧会鑑賞のあと、(自分だけ)絵の題材探しにと新宿御苑に足をのばし、
入り口周辺だけではありますが散策してきました(ヨロヨロしながら・・・)。
当御苑は数年ぶりのことです。
新宿門から入り、右手(南方向)に折れ、
日本庭園や旧御涼亭(台湾閣)へ行く、その途中にある森の中での光景です。
この広大な空間に男性が一人、パソコン操作中。でも今回のこの絵の主役というにはちょっと。
欝蒼とした森にこぼれる光、道路や路傍にできた光と影のまだら模様、こういう全体としての空間が大好きです。
帰宅して絵を描き、この森の名称を調べましたら、“母と子の森”というらしく、
今回はどうやらその東端付近にあたるようです。
“母と子の森”と言えば、若いお母さんとその子供さんをイメージしてそう呼ばれていると思います。
が、この爺さんにとっても“母と子の森”として、忘れえぬ思い出があります。
30年ほど前になりましょうか、母が九州から上京してきた折、この御苑を案内しました。
母に、大きな樹木に、直接手で触れさせ、
“この樹から一杯のエネルギーをもらって、長生きしようね”と。
そして今は、そのエネルギーを、自分がいただく番と相成りました。
鬱蒼とした木々の間からこぼれる光の感じも、静かでゆったりした空間の感じも良く表現されていると思います。