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秋風のふ支に尓し日よ利悲佐可多の あ万能可はなみ堂ヽぬ日者那志
秋風のふきにし日よりひさかたの あまのかはなみたたぬ日はなし
秋風の吹きにし日より久方の 天の川波立たぬ日はなし
関戸本古今集から
読み人知らず
原本(縦21cm)を半切(同135cm)に拡大・臨書
原本3行書き(3行目1文字上部)を2行書き(上の句と下の句)に
関戸本古今集は、古今集の伝本のひとつで、
名古屋の関戸家に伝わったことから、この名で呼ばれているそうです。
代表的な平安古筆の一つで、書家に人気の高い一品、だとも。
筆者は誰か、あらためて確認しましたら、伝・藤原行成とありました。
どこかで見た名前。
そうでした、一昨年夏に見た“和様の書展”の主役級の人であり、しかも三蹟(他に小野東風、藤原佐理)の一人。
因みに、古今集の他の伝本には、本歌173番歌は
[秋風の吹きにし日より久方の 天の河原に立たぬ日はなし]
となっているものもあるようです。(むしろこちらが多い?)
この場合は、織り姫が、天の河原で、秋風が吹いた時から次の七夕まで(1年近くを)、牽牛が来るのを立ちながらずーっと待っている・・・
の意になるとのことです。