古稀からの手習い 水彩ブログ

人生の第4コーナー、水彩画で楽しみたいと思います

秋風の吹きにし日より久方の・・・(関戸本古今集を拡大・臨書)

2015-11-02 06:29:31 | 書道

秋風のふ支に尓し日よ利悲佐可多の あ万能可はなみ堂ヽぬ日者那志
秋風のふきにし日よりひさかたの あまのかはなみたたぬ日はなし
秋風の吹きにし日より久方の 天の川波立たぬ日はなし

関戸本古今集から
読み人知らず

原本(縦21cm)を半切(同135cm)に拡大・臨書
原本3行書き(3行目1文字上部)を2行書き(上の句と下の句)に

関戸本古今集は、古今集の伝本のひとつで、
名古屋の関戸家に伝わったことから、この名で呼ばれているそうです。
代表的な平安古筆の一つで、書家に人気の高い一品、だとも。
筆者は誰か、あらためて確認しましたら、伝・藤原行成とありました。
どこかで見た名前。
そうでした、一昨年夏に見た“和様の書展”の主役級の人であり、しかも三蹟(他に小野東風、藤原佐理)の一人。


因みに、古今集の他の伝本には、本歌173番歌は
[秋風の吹きにし日より久方の 天の河原に立たぬ日はなし]
となっているものもあるようです。(むしろこちらが多い?)
この場合は、織り姫が、天の河原で、秋風が吹いた時から次の七夕まで(1年近くを)、牽牛が来るのを立ちながらずーっと待っている・・・
の意になるとのことです。

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1 コメント

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Unknown (mori)
2015-11-02 08:48:54
川波と河原の違いでこんなに想像する風情が変わるとは驚きました。単なる自然を表現するだけより、じっと耐えている姿がやはり人の気持ちを動かしやすいのでしょうか。いやはや深いですね。書は相変わらず流麗ですね。
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