絵画の作品展に引き続き先週末から、書道の展示会が開かれています。
3点出展していますが、そのうちの1枚です。
島崎藤村の「椰子の実」を、絵をバックに入れた書道の作品にしてみました。
拙ブログ・カテゴリー「絵と書」(城ケ島の雨や祇園精舎など)では、すべて水彩紙を使っていましたが、
今回は初めて書道用の紙(半切のほぼ半分大)を使ってみました。
先ず書を書き、その上に色を乗せるやり方です。
書の方は拙ブログでも扱っていますが、継色紙風に2つのブロックに分け、
各行は右上から左下に波打たせるように書きました。
“遠き”は遠い位置に置いたり、“幾月”という時間の経過はチョイと離してみたり・・・ささやかながらの趣向を凝らしています。
バックの絵の構図は上記の波を受け止めるように浜辺のラインを設定し、
色合いはこちらは脇役ですので、できるだけシンプルに色分けをしました。
書道用の薄い紙にどうやって水彩絵の具をのせるか、結局刷毛を使いましたが、これは結構微妙な作業でした。
書の収斂先は左下、絵のそれは左上と、三角形が交差する構図になりましたが、
その中間点付近に本作 主役中の主役である椰子の実を配しました。
こんな構図がいいのかどうかは分かりません。
ただ一人調子に乗って楽しんだ一枚であります。
この歌を口ずさみながら・・・。
一字一字の美しさも字の配列まで考えた作者の思いに敬服しました、作品展を見に行きたい思いです。