不自然に 相対する心
見せつけて この手のナイフを
振り翳して 吠える
美しく歪む 景色に心色めく
その手が この生命 摘むまで
微風の吹く夜に
煌びやかな終わりを感じた
寒空に聳える
美を連想する
その目に湛える 鮮やかなる死相を
心に灯して そっと潰える
記憶の海を潜り 独り
闇の凍える 寂れた唄を歌う
その手から溢れる想い
不可思議なる この闇が
あなたを覆い 呑み込んでいくのは
この寒空に流れる 星々の
夢のような愛を この胸に感じたから
不自然に 相対する心
見せつけて この手のナイフを
振り翳して 吠える
美しく歪む 景色に心色めく
その手が この生命 摘むまで
微風の吹く夜に
煌びやかな終わりを感じた
寒空に聳える
美を連想する
その目に湛える 鮮やかなる死相を
心に灯して そっと潰える
記憶の海を潜り 独り
闇の凍える 寂れた唄を歌う
その手から溢れる想い
不可思議なる この闇が
あなたを覆い 呑み込んでいくのは
この寒空に流れる 星々の
夢のような愛を この胸に感じたから
流れ行く
咲き始めた花に埋もれて
沈む 夕暮れ
足元に満ちるのは
無数に乱れる手
幻想の最中
膨れ上がる 身体
しわがれた声
無数の手
矛先は あなたのその瞳
愛を与える
愛しき眼差しに
潤む涙
色鮮やかに 噴き出す
まがい物の希望
寂れた景色が 刻々と
沈んで行く
色鮮やかな
死相 苛む 生命
生を懐き 膨れ上がる
まがい物に埋もれて
寂れたあなたが 刻々と
花 開いて行く
ねぇ 知ってる?
ここだけの秘密 深緑の風に
夢の中では たとえ
振り向く事のない 囀る声に消されて
何もかもが 覚束ない
深緑の風に 流されて
たとえ 傷つく事が怖くても
夢が包む 寂しさを
吹上げた風が 一陣 それはひとえに
"君が好き"
ねぇ このまま
そよぐ風のような 未来も見ぬ
夢の中では ひとりで
振りかざす事ない 愛おしい 眼差しをも
何もかもが 覚束ない
深緑の季節 憧れて
たとえ 傷つく事も ままならず
夢が孕む 切なさに
舞い散った花の 面影 俯くときに
伝えなかった
たとえ 傷ついてなお 変わらない
夢に託す 懐かしさ
見上げた君と 歩みし それはひとえに
"君が好き"
"君が好き"
囀る さえずる
覚束ない おぼつかない
一陣 いちじん
孕む はらむ
ねぇ
夢の中では いつも
ねぇ
なに気なく 交わした
繋がり 命を吹き込む
ねぇ 指先の感触
忘れないで この道の行くまに
触れ合えぬ 抱えたままの淋しさを
ねぇ
この道の途上 あなたの優しさも
触れ合えず 抱え込んだままの
淋しき 鮮やかなる この世界で
夢を見る
あなたへの言葉
まだ見ぬ 未来への憧憬をも
淋しさも そしてこの温もりも
今はひとつ
鮮やかな 星空の下
震えているの
抱えきれないまま
手を握る事も出来ないで
また会える
震えて 雨の降る夜も
こうして温めてあげる
今はひとり
星の降る夜も あなたへ贈る言葉も
まだ見ぬまに
また 明けていくから
人は誰しも、被害に遭う
そして、それと同じ数だけ、加害にもなる
世の中には、被害と加害を取り持つ
臨床的なアプローチ法があるという
しかし、どのような臨床的なアプローチ法を用いたとしても
被害の方が、割りを食い、結果的に溜飲を下げる側になるのは
必然的であると思う
大切なのは、アプローチでも、修復でもない
たとえば、身体は、傷を負うと、自然に修復する作用を持つが
しかし、完全に元に戻ることは、まれである
だいたいは、ケロイドなどが代表的てあるように
なんならかの痕を残す
これは、被害者の心境に置いても同じで
一度、釘を打ち付けられた木は、2度と元の姿になることはない
被害者の心は、特に
穴の空いたその姿を受け入れるしかない宿命を負わされる
どのような被害も、修復とアプローチで、直ることはない
たとえ、穴の空いた木に、ニスや塗装を施したところで
その形は、修繕されても、元に戻ったことにはならない
アプローチを換えたとして
高級なニスを塗ろうが、さらに2度塗り塗装を施したとしても
表向きの高級感は、増したとしても
それがもとの姿ではない
表向きの見栄えだけが、被害修復の本質でない<
大切なのは
何が、被害にとって修復となるのか、という指針である
そんななかで
加害は、遠距離からの祈りでしか、実質的には対応できない
2度とその穴の空いた木に触れることは許されない
実質的に、加害が被害に対して行えるのは
アプローチではなく、祈る事だけである
直接的な関係は、被害にとって、さらなる苦役である
加害が被害にとっての、最大最善の幸福を祈る
被害は、修復されるのではなく
成仏する
この被害が成仏を向かえるまでの一連の行いのなかで
加害は、被害が無事に成仏を向かえる一連の時間を祈る
一切の接触を絶ち、被害が成仏を向かえるまでの間に
加害は、それまでの苦役を祈ることで背負う
そして、永い月日が経ち
やがて被害が成仏を向かえる頃になり
それを風のうわさで、加害に伝わることが出来たなら
両者の想いは、初めて、お互いの苦役から
解脱することが可能なのだと思う。
被害と加害
そんな決して交わる事も、修復もされ得ない関係のなかで
両者の思いが、その苦しみから成仏する事を願う
隠していて
この心の何処かに
花びらの舞う 心地を
暗い森を彷徨いながら
鮮やかなる夢へ
その声に誘われ やがて朽ちる
この想いは もう叶わないの
握っていて
どうか この広い世界の中で
取り残されないように
もう2度と 還れないのなら
あなたの瞳に写る寂しさ
この手に見せて
咲いた花々は 世界を照らす
涙と引き換えに
心に熱を灯すから
騒々しい 花々の躍る
永遠の眠りに懐かれて
あなたの呼吸を幽かに感じるの
せめて ここに居させて
色とりどりの
夢の潰えた 花吹雪に
心満たされた
引き返す波のような
淋しさを包まれながら
あなたを探した
華々しい
永遠の眠りに包まれて
暖かく この胸を染めるから
祈る
ひらひらと
せめぎ合い 不確かなる
闇の世界へと
噴き出して 和やかな唄に
言葉を染める
苛立ち 降り頻る
雨に揺られて
爛れ陥ちる
この胸の皮膚を抉る
焼け跡
自然の理なら いっそ
これが宿命なら
尚の事
この手を放して
無為と静寂が木霊して
見上げた
破壊と因果が 交差して
尽きぬ生命の
息吹に手をかける
爛れ ただれ
抉る えぐる
晴れ渡る
あの日の陰がうつらうつら
しゃがみ込み
袖が風を誘い 花が笑う
流れる 一抹の刻を 幾つもの
宙を描く放物 なぜ夢の跡は
この胸の裡を抉るのだろう
寂しげな瞳に
ねぇ どうして
鮮やかな 穹は 永久の約束を描くの
華々しく いじらしい
花々の散る 姿
雲間に翳る
花びらは 幾つもの宙を描いた
夢の跡
晴れ渡る
あの日の理由が
しゃがみこみ うつらうつらと
夢現を誘う 花の薫り
眠れぬ夜を いつまでも
この手の中で 抱きしめてあげる
穹→そら
雨の上がった 夜には
静かな夢の香り
真夜中の湖に
独り 佇む
ここは黄泉の薫り
揺蕩う あなたと歩む
夢の世界
雨の上がった 夜には
静かに眠る 夢を見ながら
真夜中の湖に
2人 横たわる
ここは黄泉の世界
袂分かつ 永遠の
別れを謳う
愛の世界で
ねぇ 淋しいこの世界で
愛は 月のような
満ち欠けを繰り返すの
夢の光 天照らす
鮮やかな死相
2人照らす
月は 永遠を夢見る
ねぇ どうして
夢半ば 別れへの道は
ねぇ どうして
その指に触れたくて
泣いているの
夢は咲き誇り
黄泉の香りに消えた
あなた捜すの
揺蕩う たゆたう
袂分かつ たもとわかつ
謳う うたう
捜す さがす
ねぇ、知ってる?
一人の人を救うこと
それは、無限の未来を救うことと同じだと言うこと
その人の未来はもちろん
その人と出逢うであろう恋人
その子供、そしてその子孫たち
そして、その人と出逢うだろう人たちの未来
あらゆる可能性を、あなたは救うことになるんだ
だから、あなたが一人の人を救うことは
その人が、それから出逢うだろう
あらゆる人たちを救うことと同じなんだよ
だから
もし、あなたが一人の人を救ったのなら
それをぜひ誇って欲しい
胸を張って
勇ましくいて欲しい
そして、その手が
誰かの安心できる居場所になるのなら
あなたには、もう何も怖いものはない
そう、あなたのその手が
無限の未来を救うのだから