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汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 理性の従僕

2010年01月31日 | 初期中期の詩
理由が生んだ悲壮な佇まいさえ
原因に帰する希望に見え隠れする
狂気の狭間に漂う貪婪な亡者の溜息は
凍えそうな逡巡に太刀打ち出来ず
乱舞に舞う蝶の儚い一生のように
冷徹な時間の流れに逆らう事の信念の内に
轟く様な絶叫の混乱が渦巻いている

さり気無い言葉の裏には
覚束ない憤りが潜んでいる
理の途の只中で、苦痛の表情に歪めた
哀れな抒情詩人に曰く
悦びに飢えた猛禽共に狙われた少女は
恐怖の内を彷徨いながら
その虎視眈々と狙いを付けてくる
尖鋭な眼から逃れようと、もがき続けている

理想郷を求めて出発した筈が
当てどない悔悛の牢獄を抜け出す事に必死になり
見つめた空の色さえ朧に見えなくなり
盲者の行進に律させられは、涙に暮れている日々
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みやすけの詩 イデア

2010年01月28日 | 初期中期の詩

 「イデア」

切り裂く様な痛みが全身を走り抜け
血が溢れ出る身体を見つめては
虚しい歓びが蛆虫のように全身を這いまわる

くだらない宿命に振り回され
遠のいていく意識の波間に浮かんでいるのは
いつしか訪れる事を切望する
本来の自分としての美しいイデアの形

情緒は朽ち果てていく楼閣のように
哀願する眼差しは途方もない理屈を追い求めて
波打ち際で泣いている少女の肩を抱きながら
涙に暮れるあなたの横顔をいつまでも見つめていたい

古が生んだ哀しみの連鎖は
慈しみさえ忘却に果てさせ
徒労に走る清純な青年を眺めて思うのは
混濁していく液体の狂気にも似た
己の邪悪な蟠りの臭気
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みやすけの詩 酔いどれ

2010年01月23日 | 初期中期の詩
明かりを灯せば、冷ややかな動脈の鼓動が、
まるで何かに襲われようとしている子羊のように、震えている。
汗腺からは、おびただしい量の汗が吹き出し、
この夜の途が、何か異様な雰囲気に包まれた、
異質な物語を語る事を暗示しているようだった。
紅の花は、私の心の一番臆病な部位を優しく愛撫する。
膨れ上がって行く恐怖にも似た厳かな感情は、
たまに見え隠れする、妖艶な姿の悪魔の存在を、
その鋭く喉元を切っ裂くのにふさわしいナイフを忍ばせて、
憎悪にも似た、哀しみを引連れた扇動の兆しを醸し出すのである。
私は、今も惑いを隠す事は出来ないでいる。
洗礼された刻印を引連れて、鎖に繋がれた番犬のように、
途方に立ち尽くした私の未来は、一体どこで光を放っているのだろうか。
臆病にも誓いを立てる蝋燭の焔、羨望などとうに忘れ去られた
名画の孤独のように、私は、今もあなたの存在が現れるのを待っている。
何が私の心を狂わせるのだろうか。何が私の魂を凌駕するのだろうか。
哀惜に囚われた共は、容赦のない罵声を浴びさせられ、
その怖気づいた黒色の瞳を、私はナイフで丹念に抉りだすのだ。
軽はずみな言動には、気をつけた方がいい。
悪魔は何処で、お前をつけ狙っているのか分からない。
峻別を越えた憤りに隠された真実。
滞りを見せた敬虔な眼差しを持った少女の哀愁。
孤独が人を狂わせる。燦然と輝くのは果たして太陽なのだろうか。
掌をすり抜けていく悲しみ。砂のようにこぼれ落ちていく憂鬱。
サソリが額の上で踊れば、快楽を越えた愉悦の泥酔が待っている。
綻ぶ糸に染み渡って行く真実。
ほとぼりが冷めた後の、忽然とした絶望の嗜み。

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峻別→しゅんべつ
敬虔→けいけん
燦然→さんぜん
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みやすけの詩 雨

2010年01月22日 | 初期中期の詩
雨粒が乱れ落ち
幽かな振動に怯んでいる小動物達は
覚束ない哀惜のまどろみを感じ
震える瞳に映されるのは
眼前にたゆたいながら散って行く
惨劇の後の轍

蒼穹を眺める事が、
また夢の儚い哀しみに消えていき
想いに侍らせた判然としない
逡巡は、混乱した情緒の中で木霊し続ける

雨粒が頬に当たる時
忽然と舞い上がる感情の高鳴りを
海風に吹かれるハンカチのように侘しく
そよ風に吹かれる花のように儚く
散って行く哀しみに心は苛まれて
空回りしていく鎖に身体は翻弄されて
罪は廻りくどい暴風に彷徨うのだろう

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哀惜→あいせき
怯んでいる→ひるんでいる
蒼穹→そうきゅう
忽然→こつぜん
侘しく→わびしく
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みやすけの詩 孤独

2010年01月20日 | 初期中期の詩
幻想に眩まされた甘い幻惑の世界に
まどろんだ瞳が厭らしく憂鬱に
掴んでは離さない悪魔のような魅惑に耽りながら
宵の時雨に沸々と音を立てて迫り来る
恐怖の存在を感じずにはいられない

躁鬱とした情緒の狂乱とした世界の動向は
無花果の香りに乗せた、甘い妖艶に包まれた
確かなものに惑わされ、窮屈に蔑まれた
人間の卑怯な雄叫びに翻弄され
闇に苛まれた真実の言霊を探して
狂喜と踊り上がる愚民共の共感がほしくて
燦爛とした麻薬の官能的な酔いに頼って
満ち溢れた欲望の悲しみを
狂々とした能面に取り憑いた因縁に踊らされて
裁きを受けた死刑囚の安らかな微笑みを見るように
当てどない乱舞の駆逐、苦虫を磨り潰したかのような
嗚咽の衝動に駆られ、どうしようもなく彷徨う遥か彼方の
陰影には、まだ見えない明日の風が吹いているのだろう


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燦爛→さんらん
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みやすけの詩 愛の嗜好

2010年01月18日 | 初期中期の詩
艶やかな眼差しに包まれて
あなたの瞳に縛られ、鼓動の速まりに焦燥する私
何もかもが憂鬱な心拍に揺られ
灯のような拙い時間の流れが
あなたとの交わりの昂揚の兆しを
浅はかにも揺れる心情の倦怠な抑揚した動揺に
あなたの瀟洒な身体だけが、偽りの無い真実であった

口づけの最中に走る恐怖にも似た戦慄を感じて
私は躊躇いがちに、あなたの華奢な背中に廻る
腕をより一層と力を込めて締め上げ
呻くあなたの細い声色に
私は更なる愉悦の苦しみに心を忍ばせる

激しく揺り動く苦しみが生んだ快楽の挙動
あなたとの愛撫の苦しみが導く、愉悦の世界の律動が
私を孤独な嗜好を忘れた
悦びに喘ぐ道化の花道へと導いていく
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みやすけの詩 木漏れ日

2010年01月17日 | 初期中期の詩
日和和やかな光を浴びて
憂鬱な朝の木漏れ日にたゆたう幻想は
流れるような情緒の揺らぎの
燃え行く儚き夢の惨劇に消えて行く

全てが寝静まった後の静寂のまどろむ
仄かに木霊する春の調べ

息吹を感じた淋しさに塗れた言霊達は
あなたのすややかな寝息を立てる柔らかな素肌に
そっと雪のような切なさを携えて優しく降りかかる

燦然と煌いている
命の計らいは、求めつづける空しさに包まれて
今なお遠くで囁き掛けてくれるあなたの存在を
待ちつづけている
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みやすけの詩 夢

2010年01月15日 | 初期中期の詩

 「夢」

さり気無い一瞬の出来事が
未来の豊かな世界の最初の一歩になる
触れ合いを求めた時の鼓動の高鳴りが
あなたという存在の愛らしさに
蕩けそうな夢心地の奥底まで
私を連れて行ってくれる

恋に恋をしようとした
二人の空隙に横たわる甘い罠を潜り抜け
より辛辣になった淡い二人の物語に
今はとりとめのない感情の嵐だけが
いやらしく吹き荒れている

瞳を放さずにいたのは互いに欠落した
情緒を限りなく補っていくため
露骨な愛情に戸惑う
君の赤くなった頬を見ている私
歓びは束の間の夢の誘いに揺れていて
気づけば儚いあなたの面影を追いかけていた
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みやすけの詩 無題

2010年01月14日 | 初期中期の詩
虚栄の為の虚栄
愚弄者の為の世界の流転
腐りきった長老の為のお世辞
煌めく未来の虚偽な光の為に
尚の事働く奴隷共

つまらぬ幸福
あけすけな快楽の道楽者
嗤え、ガムのように踏み潰す
命の重みの尊さよ
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みやすけの詩 悶絶

2010年01月13日 | 初期中期の詩
偽りの中で判然としない挙動だけが
胸の中で哀しみに触れながら木霊し続け
身体に刻み込まれた刻印は
運命に突き付けられた乱立する壁に阻まれて
憂う事も赦されず、突き進む先の楽園に浮かされながら
極地に降り立った少女の虚空を眺めている情景のように
その途方もない先行きに翻弄されながら
偽りのない涙を流している

混沌とした情緒に何か漠然とした
憤りが込み上げて来て、俊敏に移ろいで行く
村雨のように、退けられた憂悶に
蕩けていきそうな狂気の扇動が
この世界の流動に流されている

万物の流転に引き裂かれ、鼓動はいつしか
聞こえない時計の鐘のように鎮まるのだろう
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