汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

この世の幻想

2018年02月14日 | 奇想の詩
微かな体温
心象を映し出す眼差し
今にも蕩けそうな 心地の最中
あなたはそう いつまでも優しくて

騒々しい現実
迷子になった この手を握る 確かな心地に
訳もなく 溢れる涙
そう あなたの優しさに
つい 絆されてしまいそう だったから

穏やかなる雲の上 蒼く颯爽と
疾る風に乗り あなたを捜した
燦めく夕間の暮れし刻 あなたは何処へ

揺らめく幽玄の空
果てしなく続く あの陽光の先には ねぇ
もう 二度とは触れ合えない
この指先の想いが 煌めいているから

混沌とした この世界の中で うずくまる
あなたのその眼に映る景色は 一体なに?

限りの無い 優しさの中
不意に零れ落ちた涙に 心騒ぐ
もう既に この温もりだけでは 淋しくて

一体 どうして?
この胸の中の気持ち 切なくて
触れ合えない時間が経てば 経つほどに
遥か未来の約束は 覚束なくなるのに

冷たく 弛緩する この瞳 見つめて
ずっと 微笑みかけてくれる
あなたは一体 どんな気持ちで居るの?

ねぇ
騒々しい現実は あまりにも唐突で
身体の奥深くにまで 傷跡を遺すの
この胸の苦しみ 深く侵食されたまま
あなたと果てたい

この想いに 絡まる運命の赤い糸
ねぇもう 何も要らないから
この手の温もりだけは 忘れないで

ねぇ 何処へ行くの?
二人だけの秘密 抱えたままの 瞳
思わず溢れ出しそうな感情に
想い留める為 幾度となく唇は重なる

ねぇ 胸の中に抱えたままの
二人だけの秘密

永いこの道の途上 儚き命の夢路に
もう 二度と逢えないのなら
ねぇ 辛辣なその笑顔 どうか見せないで

やがて星々の明滅に 静まり返る夜空の
鮮やかなる花々の揺られし その陰に
あなたと この世の幻想を見た



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深緑の声

2018年02月01日 | 奇想の詩
駆け巡る 森の中を
逡巡する心 踊る足に絡み付く想い
深緑の波が まるで蠢くように
騒めく木々 高ぶる気持ち
此処にあらずの 心象 待ち焦がれて

早まる鼓動 写し出した 心
感情の赴くままに ここまで来たから
お願い ねぇどうか
寂しさの溢れる この気持ち
忘れないでいて

駆け巡る
目眩く 深緑の幻想に呑まれないように
この手 握って居て 欲しいから

ねぇ あの日照らした
あなたの瞳に 哀悼の風潤う 森の心象
想い重ね 幾度の夜を共に過ごした
温かく優しい声に 戯れし
遥か 永遠の夢路を 確かめ合った

ねぇ どうして
季節は移ろい 花々は枯れていくの?

あの日照らした あなたの瞳には
もう既に あの時の言葉は 映らず
この深緑の騒めきを 感じ取っていたから

駆け巡る 深緑の畝りの中を
その指先に秘めたる 今にも張り裂けそうな
心象の風景を 震わせながら

この指先の感触を 忘れないで
ねぇ 何処までも 一緒だよね?
差し出された手に 反射する
幾万もの感情の綾が あの時のように
撹拌を繰り返しているから

駆け巡る 森の中を
逡巡する心 この想いに触れて いつまでも
あなたに導かれ 踊る足に 絡み付く

早まる鼓動 目眩く景色
感情の赴くままに
ここまでやって来たのは
そう

あなたの居ない夜
あの時 交わし合った 言葉の隅々に
迸る 哀悼の気持ちを
優しい瞳で 受け止めて欲しかったから

ねぇ どうして?
季節は移ろい 花々は枯れて行くのだろう

感情の赴くままに
ここまで辿り着いたのは きっと
あなたの居ない夜に ふと
溢れ出す声を どうか
聴いていて欲しかったから
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