汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 想い出

2010年06月30日 | 初期中期の詩
立ち去っていった過去に微笑むと、静寂が木霊する
打ち所が悪く、即死した少女は
その最後の地でうずくまっている

道路脇に散乱する肉片の流した血液に
今は夢の跡だけが浮かび上がり
重複した言葉の数々を思い出している

敷居が高く、昇り辛い坂道を登るように
目指した未来の明かりでさえ、露呈された妄想を呼び覚ます
蜃気楼に閉ざされた空間の中に一人
今も泣いている人間の涙に震える希望の光

構築された建物に縋り付いて、叫び声を上げる
そうした侘しい感情だけが、この世界で友愛を受け取る
机の上に置かれている手紙に差した夕日の陰りは
混乱した情緒に優しく語りかける
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みやすけの唄 追憶の影

2010年06月29日 | 歌詞
影に映える哀しみを詩に変え
聴こえる事の無い涙の旋律を奏でている
風が穏やかに 塵を運んで行った
遥かな希望を託した紙飛行機も 今は何処を飛ぶ

何もかもが厭らしい束縛ならば
その追憶を打ち壊してしまえばいい
雨に濡れた偶像は その瞳を更に静謐にさせる

心の隙間に紛れ込んだモノは
消える事の無い傷を刻み込むのだろう


水に映る後悔を無に帰し
交わる事の無い直線に哀愁を感じている
凪に佇む人が遠くに行った
壮言な欲望に盲になる年齢も 今は昔の事

何もかもが寂しい忠告ならば
その鉄槌を打ち砕いてしまえばいい
霧に紛れた彫像は その肉体を更に妖艶にさせる

頭に描いた夢の情景は
触れる事の無い愛を確かめるのだろう


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みやすけの詩 動揺

2010年06月27日 | 初期中期の詩
花の欲望は反吐が出るほど憎らしい
独房に暮らすのは、そうした憤りが生んだ人影である
宇宙の非対称が更なる従僕を求めているのを感じる

消された記憶に、こびり付く動揺
穏便な手立てを考えては、悲壮に暮れる終末の夕暮れ
そうした考えが向かう矛先に滴る血の惨劇

産み出された苦しみを抱えて
幾晩も峠を越えた未熟児の希望
情熱でさえも、死人には道化師の嘲りに聴こえる
葉緑素を吐き出した植物の様に潤沢な愛情を
お前の震える肩に滴らせてやる

羞恥でがんじがらめになってしまった人形
静謐な表情に映る孤独を愛撫しながら
けたたましく叫ぶ男の背中を見つめている
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みやすけの詩 惨劇の跡

2010年06月26日 | 初期中期の詩
考える程に、虚しくなっていく
梅雨の雨が滴る刹那に感じる負の感情は、愛情を求めている証拠
子供を連立っていった母親の背中に映える影を見つめて
吐き出した言葉は、一体どんな意味なのだろうか

恨めしい感覚に、心はよじれる
希望さえ見出せない現状に、新たな光を見出すのは
今も忘れない怨念の鈴の音が、木霊しているから

香辛料は、その刺激であらゆる生物の肝を冷やす
徒然に書かれた物語は、ただひたすら終焉を待ち望んでいる
重箱の隅を突く様な、強情なやり取りに辟易した若者は
何も無い空間にただ居る事を、切望している
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みやすけの詩 友へ

2010年06月25日 | 初期中期の詩
運命も欲望も全て薙ぎ払えばいい
あなたと繋がる大切さ 心思う歓びに称えた日々よ
決然とした言動に映えるのは どんな気持ち
過去の追憶に囚われたままの姫よ

価値あるものの墜落しきった現代
少年は 落ちているガラスを拾い その胸に突き刺した
顧みる事も覚束ないくらい 感情は疲弊している
成れない手付きで紡がれる 言葉の儚さよ

あなたの冴えない表情に 雨粒が滴る
じゃれ合う子猫が見せる安楽とした静寂(しじま)に
その背後の揺らめく 不安に過る身体よ

着水した飛行機は その重みで湖底へと沈む
あなたと二人馴れ初め合った心も 
その深く共感した聖域にて 想いは巡る

重複した歴史が ここまで私を孤独にする
その重みに耐えかねた友の悲壮は 
永久に刻まれる事のない時の流れの中で 黙想する
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みやすけの詩 性的欲望

2010年06月24日 | 初期中期の詩
血を見て騒ぐのは、愚民の表れ
その血に触れて、身体中に悪寒が走り抜ける
反り返った身体の線がやけに厭らしい
時が巡り、冬の様な寒さがやってくる
その中で渦巻いている血潮の流れだけが、現実である

生殖器に触れた時に走る欲望に
成す術も無く打ちひしがれている人間
表情には一縷の光も感じさせず
絶頂を知ってしまったが故に抜け出せなくなってしまった屈辱
性欲がその後の進化に与える影響は
良くも悪くも人間にとって重複された歴史の繰り返しに過ぎない

消耗されて行く性の哀しみ
息を引き取る瞬間に見るのは、果たして最愛の人の影なのだろうか
中立をきわめて立ち尽くす老人は、その鎌で自身の男根を引き千切った
溢れ出る精液は、この世界の怨念である
幾つも積み重ねられてきた重圧な連鎖の過程は
今も消える事のない怒りを込めて、混乱の渦の中へと引きずり行く
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みやすけの詩 腺病質な身体

2010年06月23日 | 初期中期の詩
巷に溢れているのは、空に浮かぶ孤独と、妖精がこぼした涙の結晶である
意訳された文章に滲み出る、ささやかな愉しみ
彫刻を彫るように研ぎ澄まされた触覚を使って、時代の闇を暴きだす

恥骨に走る悪寒に、身体は震えながら
血で血を洗うような戦いの日々に、ひたすら休息の時を待っている
窮屈に折りたたまれた紙に描かれた偶像
その抽象画に色々な情念を思い描きながら、切り裂いた手首に
新たな欲望が膨れ上がる

そうした断末魔の訪れは、何よりの癒しとなっている
挑戦状を突きつけられ嘆き悲しんでいる娼婦の穏やかな表情は
この世界では通例な事柄である

攻撃された戦艦は、もう成す術がない
正気を失くした乗員は、その紙に描いた偶像に祈りを捧げる

星が瞬く間に塵へと変わっていく
黒々と立ち昇る黒煙の下には、焼死体の塊が疼いている
人間の形をしていたそれらの悲しみは
尽きる事のない飢えと、欲望を包括している
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みやすけの唄 感傷の唄

2010年06月21日 | 歌詞
青空に続く 雲を見つめて
吐き出した言葉の泡沫は
つまらない欲望に振り回されるだけの
唐突な感情の起伏

そぞろ行く羨望の未来でさえ
横暴な戦慄に潜む ただの幻惑でしかない
雨に打たれて しゃがれた声にまどろむのは
夢の跡に消えた 吹き溜まりに疼く虫の吐息


寒空から降る 雪を眺めて
紡ぎ出した愛の移ろいは
収まらぬ興奮に振り回されるだけの
辛辣な情緒の乱れ

感傷でさえ虚ろな現ならば
涙に暮れた無為な時も ただの無情でしかない
風に吹かれて 佇む恣意の儚さは
夜の帳に降りる 孤独に包まれた虫の知らせ

嘘に縛られた哀しみを背負い
流離い行く海辺に 落とした涙の雫は
恍惚とした光に揺られ 小波に沈んでいく 


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みやすけの唄 雨の日

2010年06月20日 | 歌詞
消えた雲の行方を追って
吐き出した声の儚さは
憂鬱な時雨の降る朝に木霊した
轍の跡に浮く旅人の足音

羨望が未来の安らぎを約束するのなら
その混在した欲望を
あえて閉ざした夢の道を眺めるように
想い哀しむ今日の夕暮れの中へと託せばいい

泡沫に消えて行く哀愁の調べを唱える
あなたの横顔は
剥き出しにされた表皮に流れる涙を想う


消えた愛の行方を捜して
継ぎ足した水の無情さは
暗鬱な響きの映える夜に涙した
少女の唄に泣く旅人の憂き声

渇望が過去の慟哭に狂乱するのなら
その混沌とした憎しみを
固く閉ざした途の跡を憐れむように
想い強張る明日の朝焼けの中へと埋めればいい

徒然に暮れて行く太陽の姿を見つめる
あなたの横顔は
剃り落とされた心に溢れる不安を抱く
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みやすけの詩 虚空

2010年06月19日 | 初期中期の詩
羞恥にさらされたカカシは、その罪の重みで地表に折れる
その、虫さえ寄せ付けない彼の標榜は
枯れ果てた木々のなれの果てとよく似ている

蝶がひらひらと、湖面を飛べば
波は重圧を超えて宇宙を彷徨い行く
水素原子がロンドを踊れば
たちまち世界は形成されるであろう
一方では、生を、また一方では死の宣告を告げる

花火が打ち上がるたびに歓声をあげる主人の横顔
雨水の滴る傘に、太陽光は冷たくあしらう
兄弟の絆を確かめる術を忘れ
洗いざらいにされた食器に光る水滴は
遥か虚空を映し込んでいる

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